日別アーカイブ: 2018年4月10日

終わりのないアシの開発ネタ

昔、SuperGTのお手伝いに行っていた時に学んだことがあります。

予選の上位10台でスーパーラップってのをやります。

ここ何年もSuperGTに行っていないので、今もスーパーラップを
やっているかはわかりません。

1台で占有走行です。

たった1台でコースを占有して文字通りスーパーラップを叩き出すんです。

全てのメカニックやスタッフ、そして他のチームのドライバーも監督も
みんながその1台の走りに注目します。

1周2~3分のコースで、コンマ1秒を争います。

全員でモニターを見つめて、イイ走りだな ってのはやっぱり上位です。

そんな時に、ちょっとケツをズルって行っちゃうドライバーもいます。

そうなるとモニターを見ていた全員が あ~~~~~~~~ って
落胆の声を上げていたモンでした。

ほんのちょっとだけケツが出ただけでコンマ数秒を失う世界です。

それをカジって GTでもケツ出さないんだからさ ってグリップを
推奨するハナシをとてもとてもよく見かけます。

それを真に受けて、流さないように流さないようにってドライビング、
プロや上級者向けのハナシってことまではなかなか伝わりません。

弊社では敢えてソコを否定します。

いつもここで書かせて頂いているように、弊社が他社さんと同じ事を
やっても、誰も弊社を訪れて下さることはありません。

だからと言って、思いつきでテキトーなことを書いたり、主張することが
コロコロ変わったらそれこそ誰もいなくなってしまいます。

一般のドライバーがタイヤの限界を知り尽くすことはほとんどムリです。

またまた、ココでケーススタディしてみます。

shortcourse6

ココを丁寧に丁寧に走り抜ける って言うと聞こえがイイですが、
実はナニも起きていない限界のずっと下ってことがほとんどです。

ここでアンダーが出れば、かなりの確率でクルマにモンダイがあります。

そのまま練習しても、うまくなるどころか楽しくありません。

アンダーもオーバーもナニも出ない

そんな時には、タイヤのランクを敢えて下げてみます。

アンダーならもっとアンダーが強くなるので、さっぱり面白くありません。

タイヤのランクを下げてオーバーが出始めたとします。

クルって回ってしまうようだと、やはりクルマにモンダイがあります。

アシにモンダイがある場合も多いですが、実はデフがダメなパターンも
多いんですが、それがキチンとわかることはとてもとても難しいです。

弊社が提唱し続けるトータルバランスの重要性とソフト面、つまり
ドライビングの融合って、弊社の永遠のテーマです。