月別アーカイブ: 2015年1月

500馬力への階段ネタ、その12

マルチスロットルのおハナシです。

先日ご紹介させて頂きました、AlphaRomeoの美しい6連。

機能美の極みだと思います。

古いおハナシだと、PrinceブランドだったときのSkyLineGT-B。

いくらなんでも古すぎだろ。

知る人ぞ知る、切替さんのお店で見せて頂いた512BB。

90年代では百花繚乱でカローラのAE101、111にまで付いていました。

RB26も6連スロットルでした。

さてと、Z34とV36のおハナシです。

VQ37VHRは、左右にスロットルがあります。

φ60が2個です。

単純に流路面積は、3cmX3cmXπX2=56cm2

例えば、AE111のトヨタ純正4連スロットル、φ45です。

2.25cmX2.25cmXπX4=63.6cm2

Z34のスロットル容量が、カローラより小さいなんて (゚Д゚;)

そのカローラAE111のトヨタ純正4連スロットルを、弊社の開発車両の
NA6改BPフルチューンbyJUNAUTOに搭載しております。

na8inductionbox

作ったのって、もう8年くらい前です。

弊社もハマった分だけ、この数年でイロイロとノウハウが蓄積できました。

純正のφ60が2個のスロットル、計算上は流路面積が約56cm2でした。

それを6で割ると、3cmX3cmXπX2÷6=9.4245cm2

直径はφ34程度となってしまいます。

上が回んないワケだ。

φ40の6連にしただけでも、大幅な容量アップとなります。

Lメカのフルチューンなんか、φ50なんてのもちょくちょく見かけます。

これも、もちろん適正値ってのがあります。

大きくしすぎると、ストリートで気むずかしくなってしまいます。

適正値、やはり実戦のテストがとても大事です。

いつできんの?

って聞かないで下さい。

開発費がたくさん必要ですから。

とりあえずは、イギリス製φ45のシングルスロットルは手元にあります。

た~~~いへんです。

こんなこと、弊社しか手を出さないと思います。

売れないだろうし・・・。

たぶん。

でも、完成したら素晴らしいカミソリレスポンスが手に入ります。

それを想像すると、ニタニタしてきます。

やっぱり頑張ろっと。

マンマシンインターフェースネタ、その14

また今年も大雪か・・・・。

snowing

本日、M様、納車予定だったのに・・・・・。

弊社のお得意様のM様、もう2年くらいのお付き合いとさせて頂いております。

いつもいつもありがとうございます。

最初はブレーキのお悩みの1通のメールでした。

APレーシングのブレーキキット、他社さんでご購入なさいまして、
お取り付けに関するお問い合わせだったと記憶しております。

もちろん、弊社でわかることは全てご案内差し上げました。

ところがです。

M様のご相談内容をお聞きすればするほど、アヤしい香りがしてきました。

お客様にとっては、天下のAPレーシングのブレーキキットです。

装着して悪くなることなんか、みじんも想像しなかったことだと思います。

何回かやりとりをさせて頂いている内に、思い切ってお伝え致しました。

「それ・・・、ちゃんと付いても・・・・良くならないです・・・・」

お客様にとっては、突き落とされたような衝撃だったと思います。

何回か書かせて頂きましたが、APにも松竹梅があります。

APは、松竹梅と言うランキングは付けておりません。

そりゃそうだ。

いくら梅だったとは言え、天下のAPです。

前後お取り付けて、工賃込みで100万前後はすると思います。

そもそもお客様にとって、松だったのか梅なのか判断できません。

装着後、やっとお客様はおわかりになるんです。

もちろんお客様が十分にご満足しているブレーキキットもあります。

そう言うお客様は、弊社にご連絡をして下さることは無いワケです。

でも、装着後に

アレ~~~???

ってなっちゃったお客様、それがきっと梅です。

M様は、お取り付け段階から、かなりトラブっていらっしゃいまして、
「それ~~~~、うまく付いても・・・・良くならないです・・・・」
って言われても、お客様はますます不安になってしまいます。

ほどなくして、

サーキットコンセプトさんの言ったとおりでした・・

と言うご連絡が届きました。

そこで、弊社の製品の現物をトラックに積んで直にご説明に伺いました。

お客様にしてみてば、

買う前に早く言えよ ヽ(`Д´#)ノ

ってハナシなんだと思います。

だからこそ、もっともっと責任ある情報発信をしていかなければならないです。

なぜ、そんなに差ができるのか?

実際に現物でご説明差し上げることがイチバンです。

ずっと気になっておりまして、1ヶ月くらいしてご連絡差し上げました。

楽しく無いので、あんまり乗って無いです ↓ ↓ ↓ 

弊社が、常日頃から危惧していることが現実のモノとなってしまいました。

おカネをかけてチューニングをして、その結果、乗りたく無くなってしまう。

大変残念な事だとは思いましたが、一度、純正に戻す提言を差し上げました。

で、しばらくして、

新しく買い換えましたので、イチからやって下さい

と言うご連絡を頂戴致しました。

バリバリの新車の内に、弊社のフロントバンパーとエンジンオイルクーラーと、
エンジンマウントとショートシフターキットをお取り付け下さいました。

で、今回は2回目の入庫です。

1回目がガッカリだったら、2回目は無かったと思います。

今回のメニューは、

弊社サスペンションキット

タイヤ、アルミホイール

SP-G、もちろん弊社のレール

MOMOのステアリングホイール

です。

m34interior

師匠のところで、最終セットアップをしてもらいました。

シート、ステアリング、ショートシフター、インテリア三種の神器です。

鯖を引っ越す前では、マンマシンインターフェースとしてご紹介しました。

クルマに乗っている時には、ほぼ常時、人間と接している部品です。

マンマシンインターフェースネタ、その1では、人間工学の見地から
この3つのインテリア三種の神器についてご説明させて頂きました。

ドイツ本国モノのSP-A、SP-Gの威力。

以前にもご紹介させて頂きましたが、トラックよりもデカい口径の
Z34の純正ステアリングを、適正なサイズに変更するメリット。

そして、純正のとても良いとは思えないシフトフィーリングの改善。

ほぼ常時ドライバーと接触している部品を、より良いモノに交換することで、
純粋に日々のドライビングが楽しくなります。

今回は、弊社サスペンションキットも同時に変更ですから、
かなりキビキビ気持ち良く動くZ34に大きく変貌です。

弊社の富士の練習会にも、彼女と来て下さいました。

今度は、長く長くお乗り続けて欲しいと思います。

Z34、Z33、V36、プログレッシブレートエンジンマウントネタ、その2復刻版

もう、弊社のマウント類をご装着下さっているお客様にはツマン無いですが、
今でも弊社に、割と定期的にお客様からお尋ねされるネタなんです。

ちゃんとここでご説明させて下さい。

競技用とストリート用、どう違うの??

競技用って、車検に通らないの?

プログレッシブレートって何なの? については、昨日ご説明差し上げました。

競技用とストリート用のネーミングが悪かったっぽいです。

compandst

曲線の傾きが違うだけです。

ざっくりと、同じ入力で変位が半分の設定です。

とあるコーナーの横Gで、純正のマウントではエンジンが2cm動くとします。

弊社のストリート用マウントでは1cm、競技用では0.5cm。

そんなカンジです。

もっともっと堅い設定もできますが、昨日も書いたように、街乗りムリです。

2010年5月から、一貫して弊社が主張していることですが、
Z34、V36、お乗り続けて欲しいと考えています。

タバコやジュースを買いにコンビニにも行って欲しいです。

彼女を助手席に乗せてデートもアリです。

奥様とお二人でZ34やV36でお買い物、素敵です。

弊社がお世話になっている、某有名ショップさんの若きメカニックK取くん。
せっかくのスポーツカー、車検が切れたまま4年目を迎えます。

先日も書かせて頂きましたが、

いい年こいて、ま~だこんなクルマに乗ってやがる

では、あまりにも悲しすぎます。

PorscheやFerrarriなら許されるようなモディファイも
Z34やV36だと、なかなか認知されにくいんです。

それなら、もっと上品に洗練されたスポーツカーにしちゃえばイイんです。

友人の結婚式だったり、同窓会だったり、スーツを着てRitzや
InterContinentalのフロントに乗り付ける。

クルマ回しといてね

って、ベルボーイさんにお願いした時の、ベルボーイの表情が楽しみです。

人間って、割と顔に出るモンです。

コレ、イイなぁ~~~↑↑↑

って表情をするのか? それとも・ ・ ・?

タイムのことだけを考えたら、もっとずっとシャコタンですし。

弊社で作業をしていると、通学途中の小学生が

GTRだっ

って言って通ります。

小学生にとっては、みんなRなんですね。

中学生くらいになると、

ウオっ、カッケー

に、なります。

近所のおばちゃんは、全く興味を示さないですが、おばあちゃんになると、

これ名車なんですってね~~~

って言ってくれます。

後ろ指を指されるようなクルマでは、お客様に申し訳ありません。

Z34をスポーツ専用にして、普段はLS600hにお乗りのK田様から、
普段はダイハツのS下様やN嶋様やG籐様。

もちろん普段は、ママチャリだったり、電車バスのみと言うお客様まで。

Z34やV36にお乗りになる特別な時間を大事にして欲しいと願っています。

彼女だったり、奥様だったり、友人だったり、

Zで行こうよ!

って誘ってくれるような、そんなクルマを目指して行っています。

ナニ甘いこと言ってんだ!!

と言うお客様、よござんす。

64チタン総削り出しのエンジンマウント、お作り差し上げましょう。

ただ、30分乗っていると耳鳴りします。

自律神経失調症になっても、弊社は一切関知致しません。

脅してどーする・・・。

こんなことをイロイロと考えていると、ストリート用と競技用が必要です。

競技用は、やはりそれなりの振動は感じられます。

弊社にとっては微振動なんですが、お客様にとって感じ方は様々です。

ストリート用は、ほとんど感じられません。

ここまで完成させるのに、3回くらい作り直しました。

競技用 39,800円

ストリート用 37,800円です。

Z34、Z33、V36、プログレッシブレートエンジンマウントネタ、復刻版

頭痛って、脳が膨らんで神経にぶつかってイタイんですって。

関節が痛いのは、炎症でも起こしてんのかな?

過去ネタはいっぱいありますので、10年20万キロネタの続きです。

で、おかげさまで、弊社の大ヒット商品となりましたマウント類のハナシです。

FDやロードスターで、たくさん経験させて頂きましたから。

ロードスターも10万キロを超えた車両は、かなりの確率でエンジンマウント、
チギれちゃっていたんです。

そりゃそうですね。

ず~~~~っと振動にさらされているんですから。

昨日も書きましたが、純正は柔らかすぎます。

それには、メーカーなりの理由があります。

コストです

458や991GT3などは、磁性流体マウントと言うのを採用しています。

Ferrarriは不当に高過ぎて参考になりませんが、991GT3の
磁性流体マウント、1個で10万円以上もします。

つまり、1セット2個で20万円以上することになります。

さすがにZ34やV36の適正価格を大きく超えていると思います。

ホッケンハイムアタッカーの、弊社の古くからのお客様に教えてもらいました。

「磁性流体と、ほぼ同じ特性のマウントあるよ」

で、早速、紹介してもらって直接会いに行きました。

Dr.Bentley、振動工学博士でした。

弊社も工学知識で武装して行きましたが、その道のプロフェッショナルの前で
モノのみごとに玉砕して、しっぽ巻いて帰るしかありませんでした。

それでも、昼食も一緒にどうだ? って始まったミーティング。

あ~でもない、こ~でもないと白熱したミーティング、夕食まで続きました。

別れ際にDr.Bentleyに言われました。

オマエ、ホントに好きなんだな

FDは、タイム命の開発で、どんどんエスカレートしていきました。

純正のマウントは、もちろんフツーのゴムです。

ゴム硬度で言うと、45~55です。

当時、MAZDASPEEDさんから、ゴム硬度70のマウント出ていました。

弊社はそれにモノ足り無さを感じて、アルミ削り出しで作りました。

タイム命のFDです。

快適さなんて求めちゃいけません。

ナニ甘いこと言ってんだ!!??

振動、騒音、それが何か?

オトコのクルマだぜ!!

で、済みました。

済んだのかな~~~??

Z34、V36、、、、ムリです。

以前に、Z33にNISMOさんの強化ゴムマウント搭載の車両に乗りました。

ムリです。

助手席の人と、マトモな会話ができないレベルです。

と言うワケで、Dr.Bentley  開発のプログレッシブレートです。

ところで、プログレッシブレートってナニ?

プログレッシブレート、非線形特性とも言います。

あ、ドン引きの気配。

わかり易く行きます。

ゴムパッチンのハナシです。

ゴムを10cm引っ張るのに10g必要だったとします。

20cm引っ張るには20g、30cm引っ張るには30g。

それが線形と言います。

最初に言ったモン勝ちで、ロバートフックの法則と言います。

数値キライ!! ってお客様のために、可視化してみました。

progressiverate1

青が線形で、赤がプログレッシブレートです。

世の中に出回っているマウント類は、青い線形特性です。

堅いマウントを作ろうとすると、自然に入力が小さい時でも、
つまりアイドリング時にもそれなりに固くなってしまいます。

それが不快な振動となって伝わってくるんです。

赤のプログレッシブレート曲線は、アイドリング時に柔らかいんです。

入力が大きい時には、逆転して青い線形特性よりも堅くなります。

スポーツ走行時の入力が大きい時に、赤は固く踏ん張ってくれます。

線形の青は、それほどでも無いんです。

プログレッシブレート、良いトコ取りです。

アイドリング時には、純正状態。

サーキット走行では、NISMOさんのマウントよりずっと固くなるんです。

そんな良いトコ取りの特性のおかげで、大ヒット商品となりました。

ところで一部のお客様から依頼されましてZ33用のマウントも作りました。

弊社以外でも

Central20さん、

スーパーオートバックス浜松さん

スーパーオートバックス千葉長沼さん

でも、鋭意お取り扱って下さっております。

Z34用は、常時在庫をしておりますが、Z33用はお問い合わせ下さい。

Z34,V36、10年20万キロ乗るゾ、ネタ、その1

何とかなるかと思いましたが・・・。

やっぱりカラダ、壊しました。

情けない・・・・。

インフルエンザではありません。

ただの過労です。

熱が出ました。

休んでらんないのに (T_T)

今日のネタは、ミラノのマルペンサ空港で書いたモノです。

ここのところ、お問い合わせ急上昇ネタがあります。

長く乗り続けるために、どう効率良くメインテナンスをするべきか?

10万キロを超えたお客様も多くなってきました。

まずは、ゴム系です。

過去の経験上、ヒーターホース系、ラジエターホース系は必須です。

10万キロの間、常に高温にさらされてきましたから。

10万キロで、すぐにダメになるってワケでもないんですが、
近い内には、トラブルの種に火が付きそげなパーツです。

NA8ロードスターもなりましたし、NB6ロードスターもなりました。

NB6なんか、N嶋様に代車でお出ししている時になりました。

N嶋様、その節はご迷惑をおかけしました。

FDは10万キロもエンジンがもたないので、エンジン換装のたんびに
ホース系は交換していましたから、だいじょぶでした。

そう言うのだいじょぶって言うのかどうかはギモンですが・・・。

ラジエターホースや、ヒーターホースなんて新品なら純正でもだいじょぶです。

でも、どうせ交換するんだから

と言うお客様のためにSAMCOがあります。

ラジエターホース、アッパーとリアのセットで弊社では17,800円です。

色もイロイロあります。

で、ヒーターホースは?

てなワケで、今回、SAMCOに特注をお願いしてきました。

さー、いつになるかはわかりません。

価格もわかりません。

過去の経験上、2ヶ月くらいでできてくると思うんですが。

こういう商品は、弊社は高いことは言いません。

SAMCOのラジエターホースだって、日本の定価は青が20,000円。

色違いは23,000円です。

次のゴム系と言えば、マウント類です。

エンジンマウント、ミッションマウント、デフマウント、メンバーマウント。

これも純正でもイイんでしょうが、そこはおもしろくありません。

弊社のエンジンマウント、ミッションマウント、おかげさまでヒット商品です。

もう4年くらいに詳細をご報告したままなので、また近日にアップします。

他社さん製と、いったいどう違うのか?

ナニが世界最高峰品質なのか?

ところで弊社のエンジン、ミッションマウント、オーバーホールできるんです。

いくら世界最高峰品質とは言え、ゴム製品なのでいずれ寿命を迎えます。

フツーだったら、新品にしましょう! ってなるところですが、
弊社は、使えるモノは積極的に再利用します。

もったいないですから。

安く上がりますし。

OHできるエンジンマウントなんて、きっと世界中でも弊社だけてす。

たぶん。

あいかわらず、儲かるところで儲けないから商売ヘタだって言われます・・・。

何回も書かせて頂いていますが、弊社の製品は初期投資が高くても
長くお使い下さると、安上がりになるパターンが多いです。

コレ、2012年6月2日のネタです。

純正のミッションマウント、ぶにゃぶにゃです。

60Kgものトランスミッションを支えるには、あまりにもぶにゃぶにゃ過ぎる。

手で、これだけカンタンにひん曲がる・・・。

スポーツカーにあるまじきスペックだと考えています。

キモチ良く、そして楽しく乗り続けてもらいたいという弊社の切なる思いから、
スポーツカーとして、モノ作りの精神で1ランクも2ランクも上を目指したい。

その一心で製品を開発し続けています。

ウェットでコントロールを学ぶことのススメ、ネタ

フランクフルトのAmMain空港で、搭乗を待っている間に、
筑波や富士のトップランナーのI氏のFacebookに
こんなんアップされているのを見っけました。

2輪でもこんなことってできるんですね。

Z34、V36、とても良いクルマです。

長く乗って欲しいと思います。

そのためにも自分を含め、運転技術を身につけて欲しいと常に考えています。

昨年は弊社のような浮き草ショップが富士で練習会を2回、開催できました。

テーマはただ一つ。

車両をコントロールする

です。

弊社はサーキットコンセプトです。

長く楽しくサーキット走行を続けて欲しいから、イロイロ考えています。

まずは車両を壊さないこと、それが第一です。

峠道をハイスピードで、楽しく走っていらっしゃるお客様も多いです。

Youtubeには、サーキットでのクラッシュ映像がたくさんあります。

一番多いのが、ブレーキが抜ける ことです。

これは事前にかなりの程度、対策できますね。

サーキットでは、ブレーキにはおカネをかけた方がイイに決まっています。

純正のパッドで富士の本コースを走って、フェードを起こして
1コーナーを飛び出しちゃう・・・。

距離を走っていらっしゃる車両で、フロントのハブにガタが発生しているのに
そのまま走ると、ディスクローターが振れてノッックバックを起こしてしまう。

で、ブレーキがスコーンで抜ける・・・・。

そう言うトラブルって、常日頃のメインテナンスで十分防げるハナシです。

で、次に多いクラッシュ映像は、アンダーオーバー → ガッシャーンです。

Z34やV36は、一般公道でアンダーを感じることはほとんど無いでしょう。

切ったら切った分だけ曲がります。

で、弊社の練習会では、第一段階として手アンダーを体験してもらいました。

ハンドル切っても曲がらない・・・・。

一般公道でこんなこと練習したら、大事故です。

山野プロの同乗走行で、ステアリングの切り方だったり、荷重移動だったり
曲げる技術というモノを、どんどん盗んでもらいたかったんです。

カンタンに習得できる技術ではありませんが、参加して下さった皆様、
午前と午後の走りは、まるで別人でした。

第2回では、さらにハイスピードに設定してコントロールの習得でした。

弊社の練習会では、第1回も第2回も散水車をレンタル致しまして、
バッシャバシャ水を撒きまくりました。

ドライよりも、ずっとアンダーやオーバーが出やすくなります。

人生で初めてスピンをした

と言うお客様も多かったです。

ウェット路面では、ごまかしが効きません。

ほんのちょっとのミスも、顕著に表れます。

ウェットでコントロールできるようになると、ドライはかなりラクです。

富士のアタッカーの、弊社お得意様M田様が毎回参加してくださいまして、
苦手だったコーナーが、安心して踏み抜けるようになったとのことです。

そうなると、タイムってのは自然と縮んできます。

高価な製品をリリースしておいて、ナニ言ってんだって言われそうですが
モノに頼るより、腕のチューニングってかなりオススメです。

まずは、壊さないクルマ作りを進めて行くことは肝要です。

クルマを壊してしまうと、練習もヘッタクレもありませんから。

楽しく続けられるチューニングを弊社は提言させて頂いています。

その一環として、腕のチューニング、安くて効果がとても大きいです。

ウェットで速い人は、ドコに行っても通用しますし、事故らないです。

結果的に、トータルではずっと安上がりなチューニングです。

疲れ過ぎで題を考える元気が無い、ネタ

で、帰りました。

ヨーロッパに行くと、たかが3泊でもだいたい3Kg太る。

そもそもイタリアとかフランスに行かなきゃイイんですよ。

イギリスはおいしいモノ無いし。

ドイツもフランクフルトソーセージだけ。

若い頃からずっと食いしん坊でして、ウマい物大好きです。

でも、ウマい物って大体、体に悪いです。

イタリアでは、昼間はピザ。

夜はパスタ。

それに夜は、ワインやビールをガブ飲み。

明らかにカロリーオーバー。

カロリーだけでなく、糖質も脂質も多いです。

今日から、また節制しなくてはなりません。

こんな食生活続けていたら、ホントに死んでしまいます。

今日の夕食は、ブロッコリーを茹でた物にオリーブオイルをかけただけ。

豆腐をまるまる一丁。

鯖の素焼き、塩もかけません。

あとはご飯を茶碗半膳。

日本では、いつもこんなモンです。

きっと糖尿病で入院したら、病院食の方が立派だと思います。

パリやミラノだって、どこでも美味しいというワケでは無いんですね。

特にイタリアのピザ。

これはかなりウマくて、毎回来て食べています。

pizza

でも、日本の方がウマいやろ、って方がかなり多いです。

チーズは確実にヨーロッパの方がずっとウマいです。

それでも、完成したピザ、もし大きな期待をしてイタリアに行くことがあれば、
ちょっとは覚悟した方がイイと思います。

「これなら日本と変わらないよ」  なら、まだイイ方です。

フランス料理なんて、もっと大変です。

「せっかくパリに来たんだから、フランス料理でも食べてみよう」だと、
かなりの確率で大失敗します。

それなら、恵比寿や新橋にある俺のフレンチの方がずっとオススメです。

エスカルゴだったら、北海道のツブ貝の方がウマいです。

味がとても似ています。

フォアグラなんて、が付いていないレストランで食べても、生臭いだけです。

身もフタもねぇぇぇ

せっかくの記念だから、パリやミラノ、ローマでウマい物食べたい、と、
ご予定のお客様がいらっしゃいましたら、事前の調査が必須です。

やっぱり、どの業界でもイイ物を手に入れるためには、それ相応の調査だとか
お勉強が必要となってくることは同じなんですね。

フランス料理って、確か食の文化遺産かなんかになっていたような気がする。

一流ブランドです。

先人たちが努力、研鑽を積んで一流ブランドを築き上げてきたワケです。

その一流ブランドを継承していく努力家もとても多い一方で、名前に乗って
ブランドを利用して二束三文の価値なのにボッたくる輩も必ずいますね。

弊社は「世界最高峰品質」を、いつも標榜して開発を続けております。

一切の妥協を廃し、もっと上があるはずだ、をいつも考えております。

失敗だっていっぱいあります。

むしろ、失敗の方が多いです。

でも、失敗しないとその上にある成功がわからないんです。

自分で「成功」だと思い込んでいても、実はまだまだだったりします。

420RSR用の6連スロットルで、世界に情報を探し続けていますと、
やはりこんなことするヤツって、必ずいるモンですね。

6throttle

こんなモン、キット物なんて無いでしょう、多分。

インマニだったり、フュエルギャラリーだったり、リンケージだったり、
イチから設計したんだと思います。

それでも、完成した車両に乗って、

「う~~~ん、何だかな~~~」ってなっちゃったと思います。

想定していたような特性にならないとか、乗りにくいとか。

この手の製品って、一発でキマることは天文学的確率で無いと思われます。

妥協してそこでヤメるか? やり直すか?

どっちを選択するかによって、数年後にはとても大きな差となってしまいます。

幸い、全部が全部イチから作らなきゃいけないってことも無いから助かります。

AP、GoodRidge、SAMCO、RECARO、世界最高峰品質です。

そう言うモノは、素直に現地調達する選択が正しいと考えております。

現地調達ってのが大事です。

弊社がここでしょっちゅう書くので、実際に本物との差をお試しになって
みんカラやFacebook等でアップするお客様もいらっしゃいます。

個人のお客様なら許されますけど、弊社はマズいです。

弊社の理念に賛同して下さった大事なお客様のために、丁寧に運びます。

運んでくれるのはJALさんですけど。

現地スタッフには、ま~~たコレかよ!! って顔をされます。

SP-AとSP-G。

spa

大型手荷物扱いです。

羽田空港で、預けた荷物がグルグル回る回転台の上でSP-AとSP-Gが
出てくるところを写真に撮りたかったのですが、なぜか撮影禁止。

JALさん、いつもいつもありがとうございます。

帰りの機内では、怒濤のたこ焼き12個。

takoyaki

帰りは羽田から運転するから、アイスコーヒーでガマンします。

今さら飲酒運転なんかしたら、タダですらあんまり無い信用を一気に失います。

搭乗者情報で、JALさんが、たこ焼きをわざわざ多めに用意してくれています。

ホントにJALさん、ありがとうございます。

さ、休む間もなく明日も朝から活動です。

FDで培った弊社のブレーキシステムネタ、その2

5.見た目

で、昨日のクーリングの続きです。

見た目じゃないの??

このネタもかなり昔です。

2010年5月21日のネタです。

APのブレーキローターにも、松竹梅があるんです。

当然、弊社は松を使います。

梅を使っても、APレーシングブレーキキットです。

それでもお客様にはわかりません。

「何でアイツのAPにはできて、オレのAPにはできないの?」って
そこで、初めて気がつきます。

何十万も支払った後に。

松は、最初からこういうダクトを引くことが設計上から盛り込まれています。

brakeducthose1

天下のAPレーシングが、空気の流れをちゃんとシミュレーションするんです。

「内側から冷やす」と言うアイデアはスゴいですね。

これを日産純正のブレーキローターでやっても、ほとんど効果がありません。

3年くらい前に、お客様に依頼されて実際にやりました。

「ダメ元でやって下さい」って依頼されましたが、ホントにダメでした。

日産純正のブレーキローターだったら、直接ダクトを当てた方がイイです。

クーリングという点では、このシステムは最強ですね。

ドリルドの穴から、さらに空気が流れてもっとクーリングに寄与してくれます。

ここで、良く言われるのが

「ドリルドローターは割れるよ」と言う知ったかぶり。

そもそも、APレーシングのこのブレーキローター、日本では弊社しか
扱っていないと思います。

たぶん。

現在、主流となっているディスクフェイス、つまりブレーキローターの見た目、
釣り針みたいなヤツです。

イギリスのAPレーシングの本社で、5年くらい前に教えてもらいました。

あんまり言っちゃって怒られてもマズいです。

ざっくりですが、スリック履いてカーボンメタリック系のパッドを使って
2時間連続周回をするためには、あの釣り針デザインがイイんだそうです。

で、弊社は心置きなくこのAPレーシングのドリルドローター(松)を
ずっとずっと使っています。

もちろん、寿命はありますよ。

機械部品だし、ガシガシ削っているんですから。

寿命まで使えるってことです。

何のハナシだか論点がどんどんずれてきましたが、見た目のハナシでした。

ドリルドローター、ただ単純にカッコ良いです。

少なくても釣り針デザインよりはずっとカッコ良いと思っています。

見た目って言うのも、やっぱりセンスです。

カッコ悪ぃの絶対にイヤです。

クーリング性能が良くて、超軽くて、そしてカッコ良くて。

このブレーキローターを使わない理由がありません。

たった一つの欠点は・・・・・、そうです。高いです。

6.ローターフローティング

これもどっちが正解ってことを言及するには、あまりにも僭越すぎます。

弊社の経験上のハナシしかできません。

「そりゃ違うよキミぃ~~」って、ツッ込み、甘んじて受けます。

でも、それ相応の材料を用意して欲しいです。

どっちと言うのは、ベルフロートかローターフロートか、です。

まず、ベルフロートの長所は、ディスクローターがフロート対応でなくても
ベルハウジングで対応できると言うことです。

つまり、2ピースのブレーキディスクローターだったら、後からでも
フローティングローターにすることができるんです。

弊社が採用しているディスクローターフローティングと言う機構は、
それ専用に設計されているディスクローターである必要があります。

だから、後でローターフローティングにすることができません。

じゃあ、何で弊社がベルフローティングを採用しないかと言いますと、
「耐久性」です。

ここが痩せてきます。

bellfloat

で、少~しずつですが、ガタが出てきます。

そうなったら、交換しましょうってハナシなんでしょうね。

そう言う商品を推奨しないから、弊社は商売がヘタだって言われます。

敢えて儲からない方を選ぶから。

弊社が儲からないと言うことは、お客様にとってはイイことになります。

ディスクローターフローティング、圧倒的に頑丈です。

弊社のベルハウジングは7075Sと言う最高級のジュラルミン製です。

ブレーキディスクローターは消耗品です。

ガンガンにサーキットのお客様だと、なおさらです。

そのうちレコード盤みたいになってきます。

そうすると、弊社では研磨をオススメします。

ここでも交換しましょうとは言わないです。

ところで、研磨もイロイロあるんです。

こないだもハマりました。

ちゃんとした経験あるところで、ちゃんと研磨をするとローター蘇ります。

ほぼ、新品状態と変わらなくなります。

つまり、もう1サイクル使えます。

交換する必要なんかありません。

でも、またまたサーキットでガシガシ削って、そのうち減ってきます。

それじゃあブレーキディスクローターを、やっと交換しましょうってなります。

その時、ベルハウジングはどうするの?

弊社製はまだまだ使えます。

ベルフローティングだと、まずムリです。

一回目の研磨の時でも、たぶんムリです。

使って使えないことはないでしょうが、痩せちゃってる分、ガタは出ます。

で、交換しましょう、ってなります。

当然、おカネかかります。

弊社のベルハウジングは、まだまだヘーキです。

1回目の研磨時なんか、全然ヘーキです。

次に、さすがにブレーキローターも減って無くなってきてから、
やっと新品に交換しましょう、って時でも、まだヘーキです。

それだけディスクローターフローティングにはメリットがあります。

FDで培った弊社のブレーキシステムネタ、その1

去年はイギリスに8回来ました。

1ヶ月半に1回のペースです。

イギリスは、もちろんモータースポーツ王国です。

とてもとても優れた商品が多いです。

日本だってマネすれば同等の商品ができそうなモンだと思いますが、
コストの問題だったり、数が売れなかったりで、ヤめちゃいます。

何回もここで書かせて頂きましたが、一発でうまく行くことの方が珍しい。

だいたいハマりにハマって、その分だけ詳しくなります。

それを経験とも言いますし、ノウハウとも言います。

やり続けることによって、伝統になるんですね。

やはりここで何回も書かせて頂きましたが、弊社の製品開発理念は

自分が客だったら、こんな商品が欲しい です。

弊社もいつも葛藤していますが、どうしてもイイ物を追求し続けると
コストがうなぎ上りでかかります。

それだけの開発費をかけて、いったいいくつ売れるの?

で、市販のキット物は妥協の産物となってしまいます。

ブレーキも弊社が最もハマったカテゴリーのうちの一つです。

今でも次から次へと課題は出てきます。

それを「しょうがねぇよ!」ってなるか

「何か解決策があるはずだ」と次のステップを考えるか。

ブレーキに求められる性能って、実に多種多様です。

1.まずは「効き」です。

効かなきゃハナシになりません。

冗談みたいなハナシですが、効かないブレーキキットってあるんです。

以前に、超有名なショップさんの車両に乗ったときに、ブレーキが
全然効かなかったのを今でも痛烈に記憶しております。

フォーミュラのお高いブレーキシステムを丸々採用したらしいんですが、
そのショップさんが言うには、レーシングカーは全てそうらしいです。

弊社がここで何回も書かせて頂いていますが、レーシングカーをそのまま
マネしてもいい結果が出るとは限らないと言う顕著な例でした。

2.コントロール性

一見すると1.の効きと排反事象のようにも思えますが、効き過ぎるよりは
まだ効かない方がブレーキキットとしてはマシなんです。

前述のフォーミュラカーのブレーキのハナシですが、
踏力が70Kgくらい必要でした。

おっさん一人を片足で持ち上げるくらいの踏力が毎回必要です。

逆もあります。

弊社でお預かりするZ34やV36で、

「お客様、よくコレ乗ってますね」

ってブレーキキット、結構あります。

絵に描いたようなカックンブレーキ。

ABS誤動作しまくり。

雨の日なんか、危なっかしくて乗れたモンじゃなかったです。

現在入庫中のM本様、以前はブレーキキット等でどんどんハマって
どんどん乗りにくくなって、とうとう新車にお乗り換えなさって、
弊社でイチから手がけさせて頂いています。

これも弊社がここで何回も書かせて頂いていますが、
純正ってそれなりに良く考えられて作られています。

純正のイイ所を捨てちゃうと、バランスの狂った乗りにくさにハマります。

3.軽量化

弊社の経験上、Z34はフロントはφ356で厚みがt32の純正サイズが
最もバランスが良かったです。

それ以上デカくしても、イイことってパッドが減りにくいだけです。

タダですりゃ上級グレードの純正ブレーキは、とてもとても重いんです。

スーパーオートバックスさんのイベントで、いつも純正ブレーキシステムと
弊社のブレーキキットを展示させて頂いています。

お客様が、なかなか純正をバラす機会も無いでしょうから。

弊社が世界最高峰品質と常日頃からフキまくっているブレーキを、実際に
手にとってみて下さって、初めてその威力を実感できる瞬間です。

それがバネ下ですから、実際に装着するとハンドリングや乗り心地にまで
大きく影響を及ぼすんです。

そんなわかりきったことが、実際のZ34の市販のブレーキキットには
フィードバックされていないんです。

あんまり書くと、また怒られちゃいます。

カンタンです。

重さなんて量れますから。

もちろん弊社は、軽量で高剛性のある素材にこだわり続けています。

7075Sや64チタンなんかでブラケット作って、一般市販されている
ブレーキキット、弊社だけです。

たぶん。

4.クーリング

クーリングダクト、あると無いとではエラい違います。

ダクトを引くショップさんは、いっぱいあるとは思います。

他社さんと同じことをやっていたら、誰も弊社を訪れることは無いでしょう。

空気の流れって、弊社が最も得意とする分野です。

ダクトも何回も何回も作り直しました。

どれだけ効率良く外気を導入して、どれだけ効率良く抜くか?

とても大事な命題です。

弊社の回答の一つがドリルドローターです。

これ、京都のT井様のFD用のローターです。

fdaprotor

T井様は、鈴鹿アタッカーです。

弊社の開発理念にご賛同下さいまして、ブレーキシステムをフルに発注です。

フロント、リア、マスターシリンダー、ブレーキバランサー、全てです。

一度もお会いしたことがないのに、これだけのシステムをフルにご注文です。

弊社のお客様、最初は皆様がおっしゃいますことですが、

「だいじょぶかな~~~~???」って、かなり悩まれたことだと思います。

今回イギリスで、弊社の分とスペアも入れて3セット買いました。

弊社の代車のFDなんですが、改めてスーパーストリート仕様を作ります。

☆ 外装 限りなく純正。ウイングも純正。

クーリングを考えると、ボンネットだけはしょうがないかな~~。
でも、下回りは実験君満載のフルフラット。

☆ 内装 SP-Aとステアリングと4点だけ。

追加メーターもナシ、ダッシュパネル1個ですっきり集中管理。
ロガーも付いているし、ラップタイマーも付いているスグレモノ。
M田様のZ34にもお取り付け予定。

☆ EG 限りなく純正チック。見た目が純正なだけで中身はエグいです。

見た目純正タービン、中身Garrett。
純正インタークーラー改。
点火系はMoTeCのRotaryCDIに4コイル。
強化アペックスシール。
エンジンルームは限りなく純正チック。
ディーラーでも、まず気がつかない。
パワーは耐久性重視で450もあれば十分です。

☆ サスペンション これこそ弊社のこだわりです。

純正よりも乗り心地が良くなります。
もちろんタイムも追求できるアシでなければ。

☆ ブレーキ  富士を連続10周アタックOK仕様

タイヤが先にタレますね。

☆ ボディ補強

これはかなりやる予定です。FDはかなり効きます。
ロールバーは入れないな、たぶん。
Z34から乗り換えると、かなりボディがぶにゃぶにゃです。
チタンで補強バーをいっぱい作ります。

もう絶滅危惧種のFDです。

10万キロを超えても、きっちりメインテナンスをすることによって
まだまだ楽しく乗れるクルマです。

ここで培ったノウハウ、全てZ34とV36にフィードバックします。

500馬力への階段ネタ、その11

記憶に新しい2015年1月9日のネタですが、同じことをもう一回書いても

「なんだよ~~~、それ聞いたよ~~~」

に、なってしまいますから、開発理念から紹介させてください。

420RSRキットのクランクシャフトです。

420crankshaft

思えば20年近く前、知る人ぞ知る当時の有名人のT田君のシルビアに
乗せてもらった時の、あの衝撃から始まりました。

長い構想だな~~~。

今でこそ800馬力のシルビアなんて珍しくないですが、当時は衝撃でした。

アルミブロックとなったSRエンジンは、ブロック剛性が高くありません。

高いブーストをかけるために鍛造ピストンを入れても、ブロックがよじれます。

で、JUNはスリーブを開発しました。

純正ピストンがダメ、で、鍛造ピントン。

純正コンロッドがダメ、で、クロモリ鍛造削りだしコンロッド。

純正ブロックが剛性不足、で、スリーブ。

もともと200馬力程度のエンジンが、どんどん馬力が上がっていくんです。

馬力ももちろんですが、耐久性も重要です。

スゲ~速くても、三こすり半みたいなエンジンじゃぁ・・・。

ま~~お下品な。

で、弊社もイロイロと経験をさせて頂いた中で、クランクシャフトの差に、
驚きを感じざるを得なかったです。

クロモリ鍛造総削り出しフルカウンタークランクシャフト。

これも名前長ぇな~~。

イイものってきっと名前が長いんだ。

世界に出て、イロイロとお取引をさせて頂いていますと、同じことを
やっているようなヤツ、必ずいるモンです。

アメリカのC社。

イギリスのF社。

ドイツのM社。

弊社の要求を満たしてくれるところにまでは行きませんでした。

アメリカだって、INDYやNASCARのトップチームを手がける
エンジンコンストラクターだったら、できないハナシではありません。

でも、最低10本からです。

そんなおカネ、あるわ~~~けがありません。

で、JUNの社長を説得すること1年以上、設計、製作で1年。

計2年の構想で、やっと具現化致しました。

ゴッツいクロモリ鋼の固まりから、CNCマシニングセンターで、
この形状になるまで、チロチロ削っていくんです。

時間と労力とコスト、測り知れません。

カウンターウエイト形状を良く観察してみてください。

先っぽが鋭くなっていますね。

これは、オイルパンに溜まっているオイルを超高速で攪拌するときに、
その抵抗を下げるための形状です。

これをやってくれるのは、JUNだけです。

V6のクランクシャフトって、バランス取りがとても難しいんだそうです。

Z33のエンジンで、JUNは世界有数の経験がありますから。

弊社がハイパワーと同じくらい、いやそれ以上に耐久性を重視します。

純正のクランクシャフトは高速回転でよじれてきます。

材質による剛性不足だっり、そこまでのバランスも取っていないでしょうから。

弊社の390RS、クラッチやフライホイールを装着した状態で、
ダイナミックバランスを取ります。

それによって、高回転時、高負荷時のメタルへの攻撃性が低減できます。

弊社の390RS、全車、元気に動いています。

当然420RSRも同等以上の耐久性が要求されます。

もちろん、ただクランクシャフトをポン付けするよりも、他の周辺機器も
バランスの観点からとても重要な課題です。

1.フルφ70チタンマフラー

2.6連スロットル大容量インダクションボックス、エアクリーナーボックス

3.VVELコントローラ

も、試作はできています。

一般販売の前に、耐久試験をしなくてはなりません。

今年は富士や鈴鹿でいっぱい試します。

きっと、仕様変更も何回も必要になってくるでしょう。

過去の経験上、純正のVQ37と弊社390RSとの差よりも、
390RSと420RSRの差の方がより大きくなります。

ストリートだと、かなり持て余し気味のパワーと吹け上がりになると思います。

同時にバランスの取れた車体も必須開発項目です。