月別アーカイブ: 2020年9月

チューンドEGに魂を吹き込むネタ、その7

肉の抜き方ひとつ取ってもHONDAのこだわりが伝わってくるって
昨日書きました。

さらに言うとピストンピンもHONDAのこだわりは伝わってきます。

カットしなきゃ中身は伝わりませんから絵を描いてみました。

pin

HONDAが考える力が強大な所と割とそうでもない所、それがわかります。

強大な力がかかる所は肉を持って頑丈に、そうでもない所は削ぎ落として
軽量化に一役買ってもらう、コンロッドと同じ開発思想ですね。

もちろんその思想は弊社でも頂戴しています。

以前にピストンリングのネタを書いた事があります。

アメリカ製のツルシのピストンは至ってオーソドックスな定番のような
ピストンリングの選定をしていますが、S2000HONDA純正の
ピストンリングはやはりこだわりを感じます。

特に一番下のオイルリングってヤツはやたらと薄いです。

以前にも書きましたがそもそものピストンリングの役割の一つである気密性
それを確保するんだったら薄いピストンリングは不利です。

弊社もトップリング、セカンドリングは何種類か試してある結論に達しました。

もちろんそれぞれにメリット、デメリットはあるんです。

常用8,500rpmで耐久性が高いZ34のEGにはナニが必要なのか?

って言うデータをドンドン蓄積してきました。

実はもう既にこの次期EGの商談があるんです。

そりゃあやっぱりそれなりの価格はします。

Z35のブーストアップできっとカンタンに500馬力オーバーするでしょう。

それでもTOYOTAはこっちを選んだようですね。

86

日産の開発関係者に弊社の390RSProに一度乗って欲しいです。

チューンドEGに魂を吹き込むネタ、その6

で、ピストンを比較してみた。

nbpistons2

日本でも多分、かなりの流通量があると思われるアメリカ製のピストンと
S2000の純正を裏から観察してみました。

カタログラインアップにあるturboNB用のツルシのピストンよりも
HONDA純正のS2000のピストンの方にずっとこだわりを感じます。

だからツルシはダメなんですよ。

ダメって書いちゃうとまた怒られちゃうので訂正します。

CircuitConceptの基準を満たさない

そういうことです。

turboとNAって違いはありますが肉の盛り方やピストンピンや
ピストンリング、ま、設計思想のこだわりに大きな違いを感じます。

ちょっと画像じゃわかりにくいですがピストンピンハイトへのこだわり
これも大きな違いを見ることができます。

nbpistons1

いつもココで書いていますがそんなのやったって変わんないよって
手を出さないでポン組みされたEG一つ一つの目に見えない
ちっちゃな企業努力を積み重ねられたEGとでは組み上がって
パフォーマンスに大きな違いを体感できることはもう何台も
体感してきました。

そうなるともっと何か上があるんちゃう?って気になって気になって。

なんだかんだで半年以上経っちゃった、、、、長かったな~~~ネタ

やっと・・・・・・・・・・・・・・・・・・やっとです。

10月に台湾、中国に行けることになりそげです。

なりそげってのは基本ダメですよ。

ビジネス渡航に限定されています

キチンと契約履行証明書やなんたらかたらを準備してビジネスビザってのを
わざわざ大使館に行って申請してくるんです。

しかも1日50名限定。

大使館なんか電話したってつながんないですよ。

おかけになった電話番号は大変込み合っています、後ほどおかけ下さい

ってアナウンスが流れてブチっと一方的に切られます。

だからしつこくしつこくしつこく電話をかけまくるしか方法がありません。

で、やっと・・・・・・10/12にビジネスビザってのが降りる予定です。

こんなご時勢だからしゃあないっちゃあしゃあないんですが飛行機だって
減便に次ぐ減便です。

貨物便だって1週間に1回飛んでくれればイイ方です。

お取引様先にもご迷惑をおかけしちゃっています。

こんな時だからこそ人の温かみがわかりますね。

そうじゃ無いヤツもいますケド。

こないだアメリカに行った時にオイルやその他をいっぱい買いまして、
パレットに載って船で太平洋を横断中です。

今回、いくつかタイヤも買いました。

ず~~~~~~~~っとアジアンタイヤでやってきました。

ま、安いからですケド。

グリップも強大では無いですし滑り出しも適度なのでセット出しには
もってこいだし、お客様にも練習用としてススめています。

ただ、390RS Proだとチト危ないんじゃないの? って感じまして
次回はいくつかアメリカのタイヤを試してみようと考えました。

国産やヨーロッパ製のハイエストグリップタイヤはまだまだ先です。

弊社が一貫して主張していること、それはソコソコグリップで練習して
運転技術を向上して真の意味でタイムにつなげたいってことです。

で、GoodYearのEagleF1ってヤツにしました。

アジアンタイヤのチョイ高くらいですから弊社にも買えます。

あんまり書くと怒られちゃいそげですから詳細は控えますが日本で買うより
皆様の想像以上に安く買えるんです。

フツーは送料を考えたら全然ダメですよ。

でも船便で送るオイルのパレットに一緒に載せると事実上タダで送れます。

ま、弊社のテマだけってことです。

次回はチームサーキットコンセプトメンバーズルームで公募もします。

052とか71RSとかもかなりお安く入りますから。

チューンドEGに魂を吹き込むネタ、その5

コレまた少〜〜しずつしか進みませんがturboNBでイロイロな実験を
繰り返しているのには実は意味がいっぱいあります。

EG、ブレーキ、アシ、空力そしてフルコンのさらなる実験です。

前日納めさせていただいた大阪のK森様からお電話を頂戴しまして
フロントアンダーウイングのとてもご丁寧なご報告下さいました。

見た目には大満足でさらにはそのパフォーマンス。

80Km/hくらいからフロントがグイグイ曲がるってとても高評価で
次回にお預かりする時のリアアンダーディフューザーでは空力上の
もっと高次元な前後バランスを取る予定ではあります。

さらなる空力の実験ももっともっとturboNBでやっています。

Z34でやるのがスジなんですがいかんせんおカネがとってもかかります。

失敗した時の代償を弊社では抱え切れないことだってあります。

その点NBならあ〜〜あ、で済んじゃいます。

今度ちゃんと測っとこうと考えていますが純正状態だときっと実馬力で
120〜130そんなところだと思います。

イマドキの軽にも加速で劣ります。

コレを目標値は300オーバーです。

出すだけならもっと出るでしょうケド弊社お得意様が富士や鈴鹿で遊んで
練習を積むなら250〜300くらいが適正値のような気がします。

コーナーで踏め無いようなクルマじゃ楽しくも何ともありませんから。

で、元が120〜130馬力のNBに中国製1万円タービンをポン付けした
ところでイイトコ180馬力くらいでしょうね。

そっから先が実験君です。

ブースト圧をムリクリ上げてまずドコに支障が出るのか?

実験の意味を生かすために弊社の390RSと同じピストンメーカーで
もうロードスターのターボ用ピストンが出ていたので買ってあります。

多分300馬力程度じゃビクともしないと思います。

で、次にネックとなるだろうと考えているのがやはりコンロッドです。

コレまた4本セットで2万くらいで手に入るんですがソコは本来の実験という
目的から逸脱してしまうので今の弊社のテクノロジーで新設計します。

するとですねコレまた300馬力程度じゃビクともしないんですよ。

多分。

ソコでワザとっつっちゃあ何ですが敢えての常用回転を上げていきます

元々上が回らないガッサガサのBPってEGです。

パワーバンドなんて6,000くらいで終わりです。

そいつを8,000オーバーまでキッチリパワーが付いてくるキモチ良いEGに
仕上げるためのリクツは分かっています。

リクツ通りに行かないのがこの世界です。

もちろん行ってくれればバンザーイなんですが数々の障害にどハマりして
一個一個確実に乗り越えてきた弊社としてはハマった分だけ詳しくなる
って座右の銘からも想定外のトラブルも期待しています。

そりゃそうです。

コンロッドの形状やコンロッドボルト一本取ってもHONDAと日産では
考え方が大きく違うようですから。

8,000オーバーまでキッチリとパワーが付いてくるZ34の最終形EGには
もっともっと想定外のことが出てきそうですが時間はかかりますが完成したら
そりゃあとてつもない世界が待っていると信じています。

 

チューンドEGに魂を吹き込むネタ、その4

で、ナニが学べてナニを応用できるかっつ~~ハナシです。

何回もココで書いていますが次期最終型EGはパワーがキチンと付いてくる
8,000オーバーが命題です。

そのために必要なことをS2000に学ぶってことです。

パワーがキチンと付いてくる8,000オーバーに必須なのがコンロッドと
コンロッドボルトだと言うことは異論を挟む余地は無いと思います。

良~~~く観察してみるとHONDAの独自性が見えてきます。

rodcompare2

Z34の純正コンロッドボルトってフツーによく見かける形状です。

なぜかクビれているのがスタンダードっぽいんですがS2000のボルトは
クビれていません。

同じ材質なら見た目でもS2000のボルトの方が強いと考えられます。

で、弊社のコンロッドボルトはアメリカ製ってこともあるんですが
3/8インチの太さです。

9.52mmです。

材質もアメリカのコンロッドボルトメーカーさんが言うにはS2000の
純正よりもずっと強いらしいです。

あと技術者として気になるのがボルトピッチです。

見た目でわかるくらいS2000のボルトピッチは細かいです。

9mmの太さのコンロッドボルトのピッチが0.75mmです。

ココにもHONDAの強いこだわりが感じられます。

こう言う前向きなアイデアは全て頂戴します。

チューンドEGに魂を吹き込むネタ、その3

改めてS2000とZ34のコンロッドボルトを並べて検証してみた。

rodcompare

なんでこんなことやってるかと言いますとやはり991GT3の世界的な
リコールの原因がこのコンロッドボルトだったからです。

世界中のあっちゃこっちゃでEGが壊れたらしくさすがにPorscheも
対応せざるを得なくなったと思われます。

破断するなんてトンデモ無いハナシでしてほんのちょっと、1/100mm
伸びちゃっただけでもメタルクリアランスが狂ってEGブローに繋がります。

だから以前にも書きましたがARPってコンロッドボルトの世界的な
メーカーはボルトを締め付けるために特殊な工具を用意しています。

stretchgauge

そんなこと別にやんなくても

って積み重ねでできたポン組みEGと時間はかかっても一つ一つの作業に
魂を吹き込むように愛情を持って組み上げたEGとでは完成した後には
パフォーマンスに大きな違いが出ることも経験しました。

そうじゃなきゃ弊社にご依頼くださるお客様なんていらっしゃらないと
思います。

チューンドEGに魂を吹き込むネタ、その2

魂を吹き込むって何だよ  (ノ`△´)ノ:.┻┻:・’

国民のための政治って言っちゃうくらいウサン臭いって言われました。

弊社の最大のウリの一つではありますが既存のモノに満足や妥協をせずに
世界最高峰品質を目指してイチから作っちゃうことです。

開発の段階から魂が入っています

S2000のHONDA純正コンロッドを計ってみたら意外と重く
683gです。

s2krod

Z34純正が625gなのでやっぱり意外です。

でも良~~~く見てみるとこういうところの肉の盛り方、補強の仕方は
さすがHONDAです。

Z34のコンロッドはかなりコストを下げたっぽい補強ですね。

rods1

でもちょっとフシギなのが小端部です。

こんなんでイイの? っつ~~くらい肉が薄いですしブッシュも無いです。

rods2

Z34がムダに頑丈なのか? それともあんま考えていないのか?

S2000の大端部の肉の盛り方を観察するとガッツリ補強しています。

総括するとS2000のコンロッドって補強するべき所はガッツリと
ソコはそんなんでも無いやろってところは薄く作ってあります。

理想ですね。

390RS Proで木に登っているバヤイではありません。

最終型のEGにもう着手しています。

Z35の話題が盛り上がってきましたね。

でもココで一つ小ネタを一つ。

Porscheが3Lターボは失敗だったってアナウンスしました。

3.6LのNAから3Lターボにして見た目の馬力は大きくなりましたが
ドライバビリティが下がったって世界で評判を下げてPorscheも
さすがに3.6LのNAに戻すってなりましたね。

それだけ排気量って偉大ですよ。

イイことばかりじゃ無いんですね。

排気量がデカくなることは動弁系がデカくなって重くなることも意味します。

フケ上がりが鈍重になりがちなんですね。

ダラダラと7,000まで回るEGは弊社的には回ることにはなりません。

キチンとパワーが付いてくる8,000オーバーのEGを作るために
ナニをすれば良いかはこの5年でキチンと学ぶことができました。

あとはどれだけ愛情を持って魂を吹き込むことができるのか?

そう言うことです。

チューンドEGに魂を吹き込むネタ、その1

フッフッフッ

やっとです。

ホンっとにやっとです。

2号機390RS Pro 完成 !!!

お客様の車両を優先してきたからホントに時間かかっちゃいました。

自分で言うのも何ですが・・・・・・。

スゲェぞコレ

フケ上がりがとても軽いしとてもとてもスムーズです。

フライホイールなんか一切軽くなんかしなくても工学的にキチンと計算して
バランスが綿密に取られたEGのみが達成できるこのフケ上がり領域。

弊社の計算通りです。

さ~~間もなく始まる今シーズンは久しぶりに暴れるぜ。

思えばEGって松、竹、梅を通り越してまさにピンからキリですが
お客様には比較対象がないのでなかなかお分かりになれません。

整備要領書に従って規定トルクで組み上げていけばそれはそれで
EGは出来上がりますし間違ってはいません。

ただそんなポン組みEGじゃ弊社ではダメなんです。

そんなんじゃ別に弊社にご依頼する理由がビタ一文ありませんし、
お客様に感動を与えるなんて到底ムリなハナシです。

EGに魂を吹き込む

な~~に言っちゃってんの ┐( ̄ヘ ̄)┌

って誰もが感じるでしょう。

圧倒的なパフォーマンスでネジ伏せることができなければ弊社的には
やっぱりダメなんです。

ちなみに現在弊社で手掛けている12万キロのEG魂を吹き込んでいます

head

新品EGよりもこの段階でず~~~っと優れています。

一つ一つの細かい作業全てに世界最高峰品質を、です。

390RS Proご試乗をご希望のお客様、もうチョイお待ち下さい。

Z34V36フルコンへの道ネタ

あんだよ~~ ハナシ違げぇじゃん (`Д´)凸

昨日35度になりました

しかも今さらながら来週いっぱい32、33度連発らしい。

しかも雨降ってのその気温だから不快指数はレッドゾーンです。

カラダはもうガタガタです ヘ(_ _ヘ) 

ホントに楽しむのは今しか無いですね。

あと10年も経つと地球環境問題でガソリン車なんて乗れなくなりそげです。

S様のロードスターターボ用のフルコン用ハーネスをチマチマ作っていたら
やっと昨日完成しました。

wiringharness1

コレで3台目です。

あと2台分作らなきゃいけません。

ホンっとにチマチマやっていたから2週間くらいかかっちゃいました。

集中してやれば4、5時間でできるとは思いますがコレだけやるワケには
いかないのでヒマを見つけてチマチマやると2週間かかっちゃいます。

タマタマ昨日はフルコンLinkの技術者とおハナシする機会がありました。

Z34V36をフルコンで制御するためのハードルは高いです。

そんなにカンタンだったらとっくにあっちゃこっちゃでデキています。

お客様にとってはカンタンなハナシです。

価格は? パフォーマンスは?

投資に見合うだけの感動が無ければヤル意味ありませんから。

MoTeCに代表されるフルコンってやっばり高いんです。

そりゃいつもココで書いていますが高いには理由があります。

やっぱりMoTeCは良くデキています。

でも・・・・・高過ぎ・・・・・・・・です。

なんだかんだで100万近くかかります。

それじゃあ ┐( ̄ヘ ̄)┌

MoTeCを100点とすればLinkって90点、いやもはやそれ以上の
印象があります。

で、価格はず~~~~っと安いんです。

ただハードウェア自体が90点だとしてもソフトはまだ未知数です。

そのためにLinkの技術者と打ち合わせをさせて頂きました。

ところで意外とネックなのが前述のハーネスってヤツです。

フルコンには避けて通れない道です。

いずれ量産する時に2週間もかけてチマチマやっていられません。

で、Z34V36用のハーネスプロトタイプを弊社で作って量産は
やっぱり中国です。

お取引先の候補がこれだけあります。

wiringharness2

皆さん由緒あるメーカーさんの下請けですから技術はあると思います。

30台分くらい作るとかなりお安くやってくれます。

そんなにフルコン売れるのか??

RECARO新作ネタ

RECAROをお待ちのお客様、たいへんお待たせしてしまっていますが
やっと11月にはナントカなりそうです。

で、最終打ち合わせをドイツとしていたらこんなんあるケドって
カタログを見せてくれました。

podium

ちょっとやりすぎだろ!!ってカンジですが思い出しましたがいつもいつも
お世話になっているスーパーオートバックス浜松の鈴木さんのZ34に
こんなん入っていたような気がする。

コレだったのかな??

1個買ってみようかと思いましたが高けぇぇぇぇ。

どしよっかな~~~。