月別アーカイブ: 2019年4月

久々に空気について語って見るネタその3

吸気系や排気系を単に作るだけならカンタンです。

性能がキチンと付いてくる製品を作る事はハナシが別なくらいタイヘンです。

おかげさまでいろんな製品を体験してきました。

お客様に何でこのマフラーにしたんですか?とか何でこのエアクリーナーに
したんですか?ってとりあえず聞いてみます。

前のショップさんでススメられたからと言うのがほとんどですね

そこで弊社の試乗車にお乗りになってもらいます。

ノーガキを100を語るよりもずっと早いですから。

以前から何回も書いてきましたが2台並べて比較すれば誰でもわかることが
なかなかそんな機会がないのでお客様は結局お買い換えって憂き目に遭って
釈然としない想いをしなくてはならなくなります。

マフラーやスポーツ触媒、もう5年以上もお使いのお客様、特にサーキット
ガンガンだとお客様の想定以上にダメになってしまう製品がかなりあります。

抜けるか詰まるんですけどね。

金魚が住めるくらい水が溜まっているマフラーもありました。

開発ってそれはそれはタイヘンです。

そんなにカンタンにできることってやはりそのレベルです。

さらにもっと高く立ちはだかることが費用対効果です。

イイのはわかりきっていてもいくらかかんのよ (ノ`△´)ノ:.┻┻:・’

ってハナシです。

弊社のリアウイングやリアアンダーディフューザーを開発しているときに
何回かアップした境界層剥離対策。

何個か実験もしましたしおカネを支払ってシミュレータもかけました。

4、5年前だったかな? オランダのスピードスケートのナショナルチームが
採用していた全身タイツみたなレーシングスーツ? の膝の部分にヒダヒダが
付いているネタとその効果について検証したことがあります。

弊社のドライカーボンルーフに境界層剥離対策のボルテックスジェネレータを
取り付けたネタも5年くらい前だったかな?

またアップします。

弊社のエアクリーナースーパーインダクションボックス、弊社の流体力学の
集大成にしたいですがともかくおカネがかかります。

イイのはわかっていてもその値段??? w(゚o゚)w

その戦いです。

久々に空気について語って見るネタその2

で、空気の流れ三態ですがまずカンペキな乱流は機械的にグシャグシャに
なった気流でしてマフラーとかタービンのエキゾーストが該当します。

正圧と言って大気圧よりも高い数値で流れ、内径がそのまま有効系として
計算する事ができますが、吸気に代表される負圧の気流は全くと言える程
挙動が違うので、同じようなアプローチではイイ結果に結びつきません。

負圧の層流を語る上で避けて通れないのが境界層剥離です。

難しい事は今回はなるべく避けてわかりやすい表現に努めます。

飛行機のハネの周りの空気の流れを可視化した画像をもう5年以上前に
アップした事があります。

画像探しときます。

コレって層流を闇雲に追求してきた人にとっては大きな打撃です。

つまりハネの近傍を空気が流れないんです。

弊社のエアロドアミラーを作った時もキチンと考慮されています。

車体からちょっと離れたところを空気が通るので純正を含めほとんどの
ドアミラーが思いっきり抵抗ブツになっちゃっているのを見ていると
空力を考えられていないんだな〜って感じてしまいます。

リアウイングなんてもっと顕著です。

弊社的にはフロントのリップスポイラーも同じです。

え〜ソコやる〜??

空気のチカラはタダです。

しかも壊れないし。

積極的に利用しないのはもったいないんですがやはり正しい使い方をしないと
せっかくの機能も効果が充分に発揮できないどころかむしろマ〜イです。

層流と関係のある部品を開発する時には境界層剥離について必ず考慮しないと
ヘタすりゃ純正以下って性能になってしまうことがかなり見受けられます。

書くとまた怒られますがそんな製品は残念ながら数多く流通しています。

特に吸気は排気よりもず~~っと難しく、考慮しなくてはならない事象も
排気とは比較にならないほど多いんです。

例えばこんなハナシ。

Z34のVQはΦ60の吸気が2個もあるから充分だよ、RB26だって
シングルの吸気で400馬力ラクショーなんだからさ

ワタシ流体力学なんて全くわかりません

って間接的に公表しちゃっているのと同じですがご本人は気がつかない。

正圧のΦ60と負圧のΦ60では流量としての能力に大きな差があります。

吸気つまり負圧のΦ60は有効内径がずっと小さくなります。

そもそもボアが95.5でストロークが86mmの1気筒あたりだと

4.775X4.775XπX8.6=616cc

片バンク3気筒なので616X3=1,848cc

7,200rpmの時には1分間に3,600回爆発します。つまり1秒間で

1,848X60=110,880ccの吸入空気が必要です。

内径がΦ60だったとしても断面積は3X3Xπ=28.27cm2

110,880÷28.27=3,922cmつまり約40mです。

1秒間に40mつまり秒速40mの空気が吸入されます。

時速に直せば144Km/hです。

その時の負圧を考慮してデータ上では有効内径が60%あたりです。

Φ60の60%はΦ36。

奇しくもverNISMOのマフラー径と一致します。

やはりメーカーは莫大な開発費をかけているだけあって大きく外しません。

しかし大きく外さないだけであって細かいところはツッコミところ満載です。

久々に空気について語って見るネタその1

それこそこの開発日記の初期の頃は空気ネタが多かったです。

ネットで買った事故車から外した大したキズも無いボンネットに5cm間隔で
穴を開けて高速で空気の流れを検証したネタや翼型模型を作って高速道路の
車内から手を出して効果を検証したら、思いの外に揚力があって思いっきり
手を持って行かれたネタとか懐かしいですね。

流体は大きく分けて圧縮性流体と非圧縮性に分けられて大きく挙動は違います。

圧縮性が空気で非圧縮性は水です。

水で効果があったからと言って空気で当てはまるとは限らないんです。

むしろ当てはまらない方が多いです。

ピーンと張った静かな水面にゆっくりと棒を差し込んで秒速5cmくらいで
ゆっくりと横に移動したときにできる流線って数式で解明できます。

Maxwellの方程式ってのがあって解明されています。

ところがです。

同じ事を空気でやっても数式上では解明できていません。

微分方程式や積分方程式は立てられるんですが数学上、解けないんですね。

だからコンピュータで擬似的にシミュレーションして正解を模索します。

もっとも数学も進化しているので今は解明されているかも知れません。

擬似的にってトコなのでやはり妥協が入ります。

だからF1を始め航空機だって年々進化しています。

今までにわからなかったことがわかってくるんですね。

で、圧縮性流体の空気ですがやはり同じ考えではダメなんです。

さらに3つに分けて

層流と乱流です。

2つやん。

また層流が2つに分かれるんですよ。

層流と乱流というのは物理学上ではReynolds数で定義されますが
今やあんまり意味を成していないんですね。

実験室上でも層流なんてほとんどできませんしコース上にも存在しません。

じゃあどう評価するかってハナシです。

実際のクルマの空力を考えるバヤイ、層流と言うよりは

止まっている空気に車両が高速でツッ込んで行く

つまり本来なら空気の流れが無いところに流れを起こすんですね。

コレを解析するのがまたタイヘンなんです。

あれから弊社も成長しました。

5、6年経つ今だからもっと進化した空気の流れと応用を考察したいと思います。

もっとイイ物を探し続けて・・・ネタ

コレ、991GT3のアメリカでのパーツリストを見ていてビックリです。

gt3coil

イグニッションコイルが5,000円程度。

もうこれでイイじゃん。

ボアが100mmを超えていて常用8,500rpmのPorsche純正の
部品ですから悪いワケがありませんし性能だけでなく耐久性もお墨付きです。

プラグのアタマが日産と適合するかわからないのでプラグも1本取りました。

NAでビッグボアで高回転、高出力の見本です。

NASCARで採用されているような点火系で代表されるMSDも弊社では
経験してきましたし効果は確認できていますが何せアメリカ製なので重くて
デカいってところがちょっと躊躇してしまうようなところです。

同じ構成をMoTeCとPorsche純正コイルで構築すればずっと軽く
コンパクトにできそげな予感です。

点火系って一般のお客様にはわからない分野だと思います。

サーキットガンガン、特に富士や鈴鹿の本コースと言った高速サーキットでは
ストレートの伸びが変わってくることも充分に経験してきましたし、街乗りで
低中速のトルクも太ります。

もっともっとZ34V36でデータを集めなければ、です。

ところでついでにGT3のEGパーツを見ていました。

gt3conrod

例のチタコン、1本13万もします。

PorscheJapanで買ったら20万以上するでしょうね。

CircuitConceptらしくネタ

QANTASのラウンジで飲んだくれています。

qantas3

(株)日本航空さん、いつもいつもありがとうございます。

帰りは空港からクルマを運転しなくてはならないので機内では飲めません。

ちなみに成田や羽田の周辺で昼夜問わず飲酒検問をタマに見かけます。

ま、気を付けましょう。

唐突ですがコレMAPセンサーって言います。

mapsensor

Z34やV36には付いていません。

っつーか日産車を全て知っているワケではありませんが日産はコレを
使わない方針みたいです。

上はHONDA車の純正部品です。

信頼のDENSOなんですね。

こう言うのはBoschかDENSOに限ります。

MoTeCやHKSも出していますがず~~~~っと高いです。

そもそも日本製??(Made in Chinaカモ??)をアメリカで
ずっと安く手に入るって何なん?? ┐(-。ー;)┌

そんなことって実はいっぱいあるんです。

Z34,つまり370Zもそうなんですね。

レートにもよりますがアメリカで買う方が50万くらい安いんです。

ま、そんなハナシは置いといて。

ホントにシツこくて申し訳ありませんが純正というのは良くも悪くも
バランスが取られています。

だから突出して優れたパフォーマンスを示さないまでもミョ~~なことには
ならないようにできていますがそれを考慮しないで思いつきでイジくると
その後に多額の授業料が待っている事が多々あります。

エアクリーナーのおハナシです。

とてもたくさんのエアクリーナーを経験させて頂きました。

初期のお客様に多かったですが排気系やったら吸気もやらないとって
売る側のリクツに乗せられて割と多くの人がエアクリーナーを交換し
弊社に来るお客様はほとんどが純正に戻しました。

ほとんどと言うのは弊社お得意様M田様だけキノコが付けっぱなしです。

エ゛っ、なんでM田様が???

ってなるとは思います。

もちろん純正に戻すってハナシもありましたが純正を処分してしまったのと
ま、今のキノコでは大きなトラブルにもならない可もなく不可もない製品で
弊社のスーパーエアクリーナーインダクションボックスをひたすらお待ちで
その時に交換しましょっておハナシです。

見たところ容量が劇的に増えるとも思えないサイズのキノコを2個付けて
せいぜいデキル事って言ったらファンネルとサクションパイプくらいです。

イチバン大きなモンダイは弊社がココで毎週のように提唱している
費用対効果と律速段階です。

モノによっては10万以上もする製品を取り付けてその結果は???
ってことです。

それだったらアレの方がずっとイイしコッチの方がずっと効果があります、
ってのをZ34やV36を総合的に開発している弊社だからこそわかります。

現在、マフラーも自社開発しています。

EGもECUも完全自社開発しています。

すると、今はナニが律速段階になっているか? 次にはナニが必要か?
キチンと見えてきます。

弊社お得意様で弊社の製品が欲しいってご希望でも、ソレ今は要りません
って弊社からお断りって言うかご提言を差し上げたパターン少なくありません。

欲しいって言うんだから売っちゃえばイイんだよ by銀行担当者

それは弊社との長いお付き合いで弊社にお預け下さって帰ってきたときに
どう感じて下さるか? がとてもとても重要だからです。

CircuitConceptスーパーエアクリーナーボックス

間違いなくブッチ切りでパワーが出ます

何でそんなこと言えんのよ 凸(`△´メ)

もちろんをいをいキチンと書きますが世界中で弊社しかできないことを
やっているからでエアクリーナーボックスにMAPセンサーが付く製品を
少なくともZ34やV36では世界中で存在しません。

もっと言えばエアクリーナーを取っ払っちゃっうよりもパワーが出ます。

アメリカ事情ネタ

いつもお世話になっているGPPさんで最新のチューニング事情を
惜しみなく教えて頂きました。

日本はチューニングの世界でもガラパゴス化が進んでいると警鐘を鳴らし、
世界の最新事情についてイロイロとご指導を賜りました。

90Supraについても日本とアメリカでのアプローチに大きな違いを
見ることができるようです。

最近、日本でも始まった90Supraのチューニングもメディアに
出てくるようになりましたがどれを見ても20年前の80Supraと
やっていることが同じ。

アメリカでは前置きのインタークーラーなんかもはやレガシーデバイスです。

来るべきVR30DETTにもとても参考になります。

日本ではスカイラインクーペに搭載されることが正式決定されたようです。

やっと、、、ですね。

Zには来年かな~~~。

ちなみに90Supraにはラジエターが4枚ありました。

4層って意味じゃないですよ、ラジエターが4つです。

さらには一部で報道されているように中身は全くBMWで、トヨタって
皮をかぶせただけのようですね。

CMで社長自らあんな宣伝をしているのが滑稽に写ってしまいます。

メーカーがあんなんですから日本のモノ造りが衰退するワケです。

ま、トヨタの戦略なのかもしれませんね。

それでもある程度は売れることを知っている。

来年のオートサロンは90Supra一色でしょうね。

で、3年経つとほとんどが無くなる、と。

今年は久々にSEMAに行く必要性を感じました

ハナシがカキーンと変わりますがこのインパクトレンチ、スグレ物です。

impactwrench

コレ、インパクトレンチ??ってくらいコンパクト。

それでいてパワーがあります。

今年もサーキットサポートであっちゃこっちゃに行く予定です。

コンパクトでパワーがあるインパクトレンチってとてもありがたいです。

似たようなモノは日本でも手に入ることは入ります。

ただ、価格が3~4倍します。

このAMAZON’s Choiceのエアソーも日本の価格の1/3。

airsaw

日本のモノ造り、これ以上衰退しないで欲しいです。

さ、もう明日帰ります。

久々の(株)日本航空さんネタ

成田の(株)日本航空さんのラウンジがリニューアルしました。

SydneyのQANTASのラウンジ、香港のCathayのラウンジ、
そしてLondonのBritishAirwaysのラウンジは
そりゃあ豪華絢爛です。

国際競争力ってタイヘンですね。

(株)日本航空さんもとてもとてもガンバっています。

寿司バーのカウンターもとても立派になりました。

sushibar

ラーメンのカウンターも新設されました。

ramenbar

LauranPerrierのロゼがめちゃくちゃンまいです。

LauranPerrier

さ、機内で寝まくって着いたら仕事ですしすぐに帰ります。

久々に軽量化について語って見るネタ、その8

お問い合わせがとても多いので正式に名前を付けました。

CircuitConcept軽量高剛性スポーツナックル

納期、価格は未定ですが既にH野様、K部様、N上様からご予約を頂戴し、
M田様やS永様やPさんの分も確保しておかないと、です。

軽くてクイックステアリング化されるだけでも充分に商品力があるとは
思いますがココで終わらないのがCircuitConceptです。

ブッチ切りでイイ物をご提供しなくては現物を見ることなく価格も知らないで
ご予約下さったチャレンジャーなお得意様に面目が立ちません。

で、3つめのアドバンテージです。

ホイールフェアリング

ちょっとググって画像をさがしたんですケド何かイイヤツが見つからなくて
タミヤのラジコンカーばっか出てきます。

すごいなラジコンの世界。

もうこうなったらGarageKさんかPさんにお任せしよう・・・。

イイのかそれで・・・ヾ(ー ー;)

もとはF1で開発された技術でその性能はお墨付きですが一般車には
なかなか応用できません。

FDもムリだし80、90SupraもS2000もできません。

Z34V36はココのおかげで割とカンタンにできるんです。

knuckle4

ま、18インチ用と19インチ用は作るようですね。

ホイールフェアリングってイイことづくしです。

空力は良くなって最高速は伸びるようになります

ラジコンカーで採用されているくらいですからモノの100Kmでも
充分にその効果は期待できそうです。

さらにブレーキが良く冷えるんです

その原理はをいをいココでもアップします。

スーパーオートバックス神戸さんに間に合わせたいですね。

昨日から図面書いてますよ。

 

久々に軽量化について語って見るネタ、その7

根がコリ性なモンでして始まるとアレもやりたいコレもやりたい病が発症し
時間がかかっちゃうんですよね。

でもそれを乗り越えた製品こそが世界最高峰品質を名乗れると信じています。

コイツ、純正と同等に作ったんじゃあまりにも能がありません。

knuckle2

現在考えていることが3つです。

まずは軽量化

コレが主たる目的です。

バネ下の軽量化が謳われて久しいですが実際に体感したことがある人って
どのくらいいるのかはわかりませんがアルミを交換したくらいじゃ実際に
よくわからないレベルです。

弊社ブレーキキットのように劇的な体感はもう見込めないとは思いますが
少なくともあと2~3Kgでもバネ下の軽量化を実現できればさらなる
フロントのロードホールディング性の向上も見込めます。

ともかく純正は2017の鋳物なので強度や重さ的にもそれほど優れていない
材質であることが弊社的にはありがたいですね。

次に実現したいこと、それは

クイックステアリング

古いハナシになりますがランサーEVOやインプレッサの競技ベース車両に
クイックステアリングのオプションがありましてとても良かった記憶があり
Z34V36でもやってみたいとずっと想っていました。

メーカーが新車でやってくるクイックステアリングはステアリングラックの
ギア比が違っていましたが我々にはそんなことはできません。

ドリフトの世界ではドリフトナックルと言う製品があります。

弊社S15でも準備してありますがまだ取り付けていません。

Z34V36では構造上ドリフトナックルみたいな製品を作れません。

ココのナックルの回転軸とステアリングラックから伸びているロッドが
取り付けられる点をチョイと短くしてあげればイイんです。

knuckle3

ステアリングの舵角が同じでもタイヤの向きがちょっとだけ大きく変わります。

今まで交差点を回るのにステアリングをいっぱい回す必要があったのが、
少ない舵角で曲がれるようになります。

キモチイイですよ。