日別アーカイブ: 2019年4月7日

久々に空気について語って見るネタその1

それこそこの開発日記の初期の頃は空気ネタが多かったです。

ネットで買った事故車から外した大したキズも無いボンネットに5cm間隔で
穴を開けて高速で空気の流れを検証したネタや翼型模型を作って高速道路の
車内から手を出して効果を検証したら、思いの外に揚力があって思いっきり
手を持って行かれたネタとか懐かしいですね。

流体は大きく分けて圧縮性流体と非圧縮性に分けられて大きく挙動は違います。

圧縮性が空気で非圧縮性は水です。

水で効果があったからと言って空気で当てはまるとは限らないんです。

むしろ当てはまらない方が多いです。

ピーンと張った静かな水面にゆっくりと棒を差し込んで秒速5cmくらいで
ゆっくりと横に移動したときにできる流線って数式で解明できます。

Maxwellの方程式ってのがあって解明されています。

ところがです。

同じ事を空気でやっても数式上では解明できていません。

微分方程式や積分方程式は立てられるんですが数学上、解けないんですね。

だからコンピュータで擬似的にシミュレーションして正解を模索します。

もっとも数学も進化しているので今は解明されているかも知れません。

擬似的にってトコなのでやはり妥協が入ります。

だからF1を始め航空機だって年々進化しています。

今までにわからなかったことがわかってくるんですね。

で、圧縮性流体の空気ですがやはり同じ考えではダメなんです。

さらに3つに分けて

層流と乱流です。

2つやん。

また層流が2つに分かれるんですよ。

層流と乱流というのは物理学上ではReynolds数で定義されますが
今やあんまり意味を成していないんですね。

実験室上でも層流なんてほとんどできませんしコース上にも存在しません。

じゃあどう評価するかってハナシです。

実際のクルマの空力を考えるバヤイ、層流と言うよりは

止まっている空気に車両が高速でツッ込んで行く

つまり本来なら空気の流れが無いところに流れを起こすんですね。

コレを解析するのがまたタイヘンなんです。

あれから弊社も成長しました。

5、6年経つ今だからもっと進化した空気の流れと応用を考察したいと思います。