月別アーカイブ: 2018年8月

業界初(多分・・・)アクティブな安全性について考えるネタ、その5

消しゴムの理論をもうちょっと具体的なハナシに踏み込んでみます。

定速走行状態をこんなカンジで表現してみます。

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で、ブレーキングでこうなります。

2

加速時にはこうなります。

3

ハナシをカンタンにするために定常状態での軸荷重を50:50としてみます。

4

これがフルブレーキング時にはこうなるんですね。

5

実際に80:20になるかどうかの検証をしたワケではありませんが
Z34の実車の軸荷重を考慮するとかなり近いと思います。

数式がキライな人が多いので、この辺にしておきますが弊社が
軸荷重バランスにとても神経を配る理由 もココにあります。

昨日も書きました消しゴムの理論と照らし合わせてみますと、
この状態でのリアタイヤの垂直抗力はかなり低くなっています

リアのタイヤのグリップ力はかなり低下していると言うことなんです。

そこで曲がろうとステアリングを切ればリアはブレークします。

上級ドライバーは実はこの特性を積極的に利用してクルマを
曲げているんです。

初中級者が このクルマ、アンダーが強くて曲がらないよ~~ って
主張するも上級者が難なく曲げてしまうのもこの要因があります。

さて、ハナシはアクティブな安全性ですね。

業界初(多分・・・)アクティブな安全性について考えるネタ、その4

意外と反響が大きいんでビックリしています。

コカコーラで回ってアタってしまった人、アタりそうになった人って
予想以上にいらっしゃいました。

アタる角度にもよりますが、富士の本コースでやってしまうと最低でも
100万コースから ですから。

不幸にも全損になっちゃった人もいらっしゃいます。

ラッキーかアンラッキーかってハナシに弊社はしたくありません。

まずはイン巻きのリクツからキチンと理解して 何でこうなるの?
傾向と対策は次へのステップの必要条件だと考えています。

5年くらい前のネタに 消しゴムの理論 ってのがありました。

もいっかい書くのメンド~~なのでザックリおさらいします。

消しゴムを机の上に置いて横から指で押すと滑るように動きます。

上から少し消しゴムを押さえただけで横から押しても動かなくなります。

そんな誰でも知っているような事を文字にするのも憚られますが、
正確なリクツとなるとほとんど知られていません。

日常生活ではそんなコトを知る必要もありませんから。

摩擦力は摩擦係数μと垂直抗力Nで決まります

摩擦係数μとはタイヤのグリップ力と路面の状態で決まる定数で、
未経験者からトップドライバーまで同じで変えようがありません。

垂直抗力ってのは上から押さえつける力のことで消しゴムの理論では、
上から強く押さえれば押さえるほど消しゴムを横から指で押しても
なかなか動かなくなる、ってハナシです。

こんなカンタンな現象を理解するかしないかで意識は変わります。

イン巻きするってことはその現象を知らず知らずに自分で誘発して
対処方法を理解していないと結果アタっちゃうってことです。

まずは認識をしないと終始出たトコ勝負のドライビング、アタらなければ
儲けモノ、そんなドライビングから一生抜け出せません。

で、やっちゃった時は あ~あツイて無いな で終わってしまう。

アクティブな安全性 って何よ?

ってお問い合わせを何件か頂戴しました。

アクティブ、つまり自発的能動的の反対は受動的です。

やっちまった時にいかに身を守るか?

ってハナシが受動的安全性です。

HANSなんか最たるモノで、現実にアタった時の首へのダメージが
全然違うらしいです。

らしいですってのは、HANSの恩恵を身をもって感じるクラッシュを
ココ20年以上もやらかしていないからです。

もちろん受動的な安全もとてもとても大事ですよ。

ソコを甘く見るとやっちまった時にホネの髄まで思い知らされます。

で、本題のアクティブな安全性についてです。

こうなってしまうリクツを理解してイン巻きしないようなドライビングを
常に心がけていればイン巻きでアタる可能性をずっと下げられます。

何回も出てきて恐縮ですが、やはりコレが正解です。

こんなコトいくら練習してもできっこないよ ┐(-。ー;)┌

って言われそうですけど、そうでもないんです。

でも、いきなりマネしてもクルマをツブすだけです。

全く同じ事ができなくても、クルマの挙動をキチンと理解して
意識を持って一歩一歩確実に階段を登るように練習すれば
どんな人でもかなりのレベルにまで到達できますし、現実に
そんなトップドライバーを何人も見てきました。

ドライビング技術の習得に限ったハナシでは無いと思います。

物事を習得するということに真摯に取り組むことができるか

雑誌やDVD等で語り尽くされた手法とは一線も二線も画して
弊社の一貫してブレ無い工学的見地からのドライビング技法で
アクティブな安全について啓発していきたいと考えております。

いつもココで書いています。

扱いやすくコントロールしやすい車両で楽しく踏み抜けることができる

その延長線上にあるのが運転技術の習得だと弊社は考えます。

業界初(多分・・・)アクティブな安全性について考えるネタ、その3

cocacora4

大きく2つに分けて車体側のモンダイ運転技術のモンダイ

どっちもとても重要です。

車体側のモンダイなら解決するのは弊社の使命であり弊社の仕事です。

良く曲がり良く粘り乗り心地が良くてコントロール性に優れる

書くとアッサリしていますがそりゃあ大変な道のりです。

進化を続けて止まない弊社のアシ、またいずれ語ります。

いくら優れた道具だとしても、使いこなす と言うことが次への段階に
とても大きな要因になると言うことはクルマに限ったハナシでは
無いと思います。

業界で言うところの通称 イン巻き と言う現象ですが、ここでは
運転技術から誘発してしまう傾向と対策を考察していきます。

上級者はイン巻きをすることはほとんどありません。

ほとんどというのはやはりソコは人間ですからミスをすることもあります。

ミスをしたとしてもソコから回避するリカバリー能力も備えていますし、
アタってしまうようなことにはならないと思います。

それができるからこその上級者ですから。

コレで終わっちゃったらミもフタも無いハナシになっちゃいます。

ケツが出る つまりリアが流れる現象ですがハナシは単純でして、
タイヤのグリップ能力を超えたスピードで進入したからです。

これは物理現象なのでどうにもなりません。

もっとミもフタも無いハナシになっちゃいました。

さ、こっからです。

タイヤのグリップ能力って、もちろんタイヤ自体の依存度が高いです。

お高いタイヤを履けばタイムが出るのはこの恩恵です。

弊社が常日頃からハイエストグリップタイヤを否定する理由も
実はココと密接な関係があります。

車体側のモンダイと運転技術のモンダイ って書きました。

タイヤのグリップ能力を運転技術によって変えられるんです

ブレーキングだったり、シフトアップだったり車体が前後に揺れます。

ピッチングって言うんですが、その時にフロントタイヤ、リアタイヤ
かかる荷重が刻々と変化しています。

荷重が低くなった時点で横Gがかかっているとグリップは下がります。

そこでリアがブレークします。

で、イチバンやっちゃイケナイこと。

ステアリングだけで修正

心情は察するに余りあります。

ま、気持ちはわかる ってヤツです。

ステアリングだけで立て直そうと思っても、待っているのはタコ踊り。

こっから先は運任せです。

運任せではクルマが何台あっても足りません。

業界初(多分・・・)アクティブな安全性について考えるネタ、その2

通称コカコーラコーナー

Googleマップから抽出してみました。

cocacora1

こんなカンジで走り抜けます。

cocacora2

こんなんなっちゃうこともありますが、富士のコカコーラコーナーは
アウト側のセーフティーゾーンはとても広いのでエラいことには
あんまりならないことが多いです。

cocacora3

さ、モンダイはこのパターンです。

cocacora4

ご経験があまりないドライバーにとっては なんでやねん でしょうけど
サーキットでアタるパターンとしてはかなり多い事象です。

もちろんいくつか原因はありますが、コカコーラコーナーに限らず
アタってしまったこのパターンをアクティブに回避するためには
どうすれば良いか? のケーススタディをしていきたいと思います。

業界初(多分・・・)アクティブな安全性について考えるネタ、その1

サーキットを走ってみたい

と言う願望はZ34V36のオーナーさんなら考えることがある思います。

どうしても敷居が高いのも事実です。

おカネかかるし

休み取れないし

アブナイんじゃないの?

それはお客様にとって様々です。

200Kmオーバーで思いっきり走ってスカっとしたい

そんなんだってアリだと思います。

ただ、200Kmオーバーでは一般公道の100Kmでは起きないことが
起きてしまう事が多いと言う認識は必ず持っていなければなりません。

コースに出てしまうと、真っ白になってしまって気付いたらアタってて
あ~あやっちゃった ってパターンがほとんどです。

安全装備に加えて、タイヤモニターも必須です。

タイヤモニターなんか無くても速く走っている人はいくらでもいます。

ところがそう言うモンダイでは無いんですね。

これまたをいをいご紹介します。

富士の本コースで言うと

FSW

この3箇所でアタってしまう事が多いです。

原因はいくつかありますがココでアタるパターンは割と明白です。

200Kmオーバーで思いっきり走ってスカっとしたい

って人ならばホームストレートだけ全開していれば済むハナシです。

そんな人はメッタにいないと思いますが。

少なからずコーナーを楽しみたいとか、せっかくなので高度な
運転技術を身につけたい ってなるとハナシは別です。

安全性のハナシになるとやはり安全装備、つまり

難燃性のちゃんとしたレーシングスーツ (綿のツナギじゃダメ)
難燃性のちゃんとしたレーシンググローブ (軍手じゃダメ)
レーシングハーネス (むしろ取り付け方がダメなんじゃね?)
ちゃんとしたヘルメット(原チャリ用はダメ)
ハンス (パチもんが出回っていますのでやはりHANS純正)

弊社が語るまでもなくいっぱい雑誌等で紹介されているはずですが
ありえへんことになっちゃっている人や車両を見る事があります。

これもをいをい一つ一つご紹介していきます。

今日からのネタはやってしまった時の身を守るハナシではありません。

もちろんそれも重要ですよ。

やらかさないためにはどのようにアクティブに行動するか?

と言う今までにあまり語られてこなかった事をケーススタディしていきたいと
思います。

誰だったブツけるのはイヤです。

好き好んで自ら突っ込む人はいないと思います。

イケるかイケないか出たトコ勝負 じゃクルマが何台あっても足りません。

久々のイロモノネタ

ただただ美しさにこだわった弊社のボルトシリーズ第3弾。

steeringbossfastener2

これだけの発色をさせるのってとても難しいんです。

大好評を頂戴している弊社タイヤエアバルブキャップ。

tirevalve

強度がそれほど必要無い部位には、美しさ優先の表面処理を施します。

ステアリングのボルトって運転中には、ほぼ毎回目にします。

ちょっとでも気になる所があると毎日気になっちゃいますから。

geninebolt

標準で付いている皿ビスって、精度なんか全くこだわっていない
量産モノなので、ちょっと奥まっちゃったり出っ張ったりします。

ホンのちょっとですよ。

弊社もそんなトコは気にしない方です。

でもお得意様から ココは無いわぁ~~ナントカして って言われると
やりましょう !! ってのが弊社の理念です。

だからこんなところもこだわりました。

steeringbossfastener1

ツラにするよりもホンのちょっとだけ膨らませた方が美しいみたいです。

バックオーダーを頂戴しているお得意様分の余りが10セットあります。

すぐ無くなると思いますので早い者勝ちです。

circuitconcept@gmail.com

6本セット、税込み送料込み、コミコミで2,000円です。

軽量化の費用対効果と律速段階について真剣に考えるネタ、総括

へ~~~30年に1度の異常気象だって。

今さら・・・・・。

わかっていないようだから教えてあげますよ気象庁さん。

来年も再来年もこうなります。

もうこうなるとエアコンを導入しない弊社が悪いことになりますね。

そもそも何のための軽量化か? ってハナシです。

機会があればS2000に乗ってみて下さい。

純正でイイです。

弊社が主張する キモチの良いハンドリング を、イチバン具現化した
国産スポーツカーだと弊社は考えています。

HONDAもせっかくあんなに素晴らしいスポーツカーを作ったのに、
儲からないからってヤめちゃうから、とてもとてももったいないです。

あのまま熟成を続けていたら今頃AP5とかAP6とかができていて
Caymann なんかよりずっとスゴいスーパーハンドリングマシンに
なっていたような気がします。

新しいCIVIC TypeR も、マイナーチェンジすら迎えないで
このままでは消えていくでしょうね。

弊社に言われたかないでしょうが、とかく日本のメーカーは
スポーツカーの売り方がヘタだと思います。

マーケティングだとか市場予想だとか経営学や経済学の見地から
スポーツカーを判断しても無意味です。

イイ物を作ったから売れるとは限りません。

幸いにもZ34は適切に手を入れてあげると激変します。

S2000のハンドリングを手に入れることができます。

しかもS2000では到達できないようなパワーもZ34では可能です。

文面ではこのあたりが限界だと感じております。

もっと具体的にツッ込んだおハナシは、直接ご説明差し上げています。

ここには書けないアブないハナシもありますし。

とてもいっぱい。 ケケケ Ψ(`∀´)Ψ

違った視点から物事を判断する冷静さについて考えるネタ、その2

1つのことを習熟すると言うテーマに弊社が語るのもおこがましいとは
重々感じておりますが、安全面だけにはもっともっとシツコイくらいに
語る必要性を痛感しています。

富士のショートでもストレートでは140Kmオーバーです。

そこからフルブレーキングで進入してすぐにターンインです。

本コースなんか300Rの先で200Km出てしまいます。

こうやって書いていてもかなりアブナいことをやっています。

モータスポーツに限らないハナシだと思いますが、ケガってのも
付き物です。

シューマッハがスキーでコースアウトしてエラいことになっちゃいました。

若い頃にスキーで競技をやっていたことがあったハナシは何回か
ご紹介したことがありますが、今、冷静になって思い返してみれば
大ケガしなかったのがフシギなくらい無鉄砲なことしていました。

助言を下さった当時のエキスパートには耳を貸さずに、我関せず、
我が道を行く、で好き勝手にやっていました。

ただちょっとだけ運が良かっただけのようです。

現在の弊社は後進を育てる立場にもあります。

安くは無い弊社の製品をお買い上げ下さって、その能力を充分に
発揮するためにはどうすれば良いのか? を重視してきました。

もちろん安全面をないがしろにしてきたワケではありません。

もう一度、角度を変えて冷静に安全面を追求していく

伝わんないですよ。

だから角度を変えての表現を考え出す必要があるんです。

違った視点から物事を判断する冷静さについて考えるネタ、その1

だいじょぶかダメか? って言ったら限りなくダメな方に近いですけど、
そうも言っていられないのでガンバるしかありません。

ちょっと毛色の違ったハナシで閑話休題です。

以前にも書いたことがありますが、最も好きな言葉です。

勝ちにフシギの勝ちあり、負けにフシギの負けナシ

野村監督の言葉ですが、これが実に奥が深いです。

勝負の世界だけではありません。

全てに通じると想います。

ちょっとした失敗でも、必ず予兆はありますし原因もあります。

それに気付くか気付かないか? が、とても大きな要因と考えます。

モータースポーツを始め、クルマでのアクシデントは誰にでも
降りかかる可能性がある事象だと弊社は考えます。

もちろん避けられないアクシデントもあります。

でも、経験値をフルに活用してさらにケーススタディと言う引き出しを
最大限に生かせれば、ずっとずっとその危険性は低減できます。

それをホンの少しだけ甘く見ただけでも試練はやってきます。

hnplate

このとても貴重な経験を生かすも殺すも弊社に多くかかっています。

チギれたナンバープレートを凝視して想いを馳せることにします。

軽量化の費用対効果と律速段階について真剣に考えるネタ、その10

まずい・・・・・・

1、2を争うほど体調が悪い・・・・。

かなりマズいカモ。

弊社でいろんなモノを外していて想うことがあります。

Z34,V36のお客様あるあるなんですが、3万5万の製品なら
あまり考えずにお買い上げになるパターンが多いです。

でも3万5万の製品を10個買うと当然ながら30万50万です。

工賃がかかるモノもあるので実際にはもっとです。

効果が無いモノを10個付けてもやはり効果は無いワケでして、
さらには単なる重量ブツを10個つけるとむしろマイナスです。

今回は軽量化のネタを中心にご紹介しています。

サーキットなら10Kgの軽量化もタイムに貢献できると思います。

ストリートなら10Kgの軽量化は体感はまずしません。

50Kgくらい軽量化をやればさすがに激変するんですが、
そこまでの費用対効果はとても難しいモンダイです。

ここで敢えての大胆提言です。

弊社アシ

弊社ブレーキキット

まずはこの2つです。

言葉が悪いですが、チョコチョコくだらないモノを買って、
なんだかんだでかなりの総額になったとしても、その結果
得られるパフォーマンスに弊社はかなり懐疑的です。

何回か書いていますが、ストリートに機械式LSDは不要です。

これは弊社の考えです。

オレはそうは思わネェな

って人もいるでしょう。

取り付けた後に投資に見合った性能が得られているのかどうか?

客観的に冷静に判断できる能力を身につけていないと、
同じ失敗を繰り返すだけですし、こんなにカネかかったのに
って後悔しか残らなくなっています。

全てはお客様が決めることです。

Z34,V36は適切に手を入れるととても楽しい世界があります。

弊社はそのお手伝いをしているだけです。