月別アーカイブ: 2018年1月

別タンについて語ってみよっかなネタ、その4

イロイロと資料を調べていたら、10年以上前にFD用にSACHSの
レーシングダンパー4wayを発注したときの資料が出てきました。

sachs

この他、10枚以上の仕様書があります。

古すぎて、もうこの製品番号のダンパーは存在していないようです。

今の弊社のテクノロジーで見返してみました。

大きくはハズしていなかったですけど、真価を発揮できていたとは思えない。

やはり、いくら遠回りでもキチンと工学的理論からコツコツと積み重ねて
設計者が思い描く特性を把握してからでないと、この手の製品はムリです。

SACHSのレーシングダンパーやPENSKEのレーシングダンパーの
仕様書を、当時が懐かしくなってチビチビ晩酌しながらながめていたら
あることに気が付きました。

SACHS,PENSKE,BILSTEIN,別タンの内部構造が
どれも違うんですね。

そもそもダンパー自体にもイロイロあります。

単筒式、複筒式、正立、倒立、それぞれに短所や長所があります。

別タンの内部構造が3種3様なのは技術的なモンダイなのか?それとも
単純にパテントのモンダイなのか?はたまた、ただ資料が古いだけ?

いろんな可能性はありますが、現在の弊社が求めている減衰力特性は
BILSTEINが合致しています。

って言うか、他のメーカーだってできるとは思いますが、弊社みたいな
浮き草の要求とどれだけマトモに向き合ってくれるか?

が、最大の障害なんです。

弊社のお得意様から何件かお電話を頂戴しました。

せっかくのノウハウ公開するなんてバカじゃん??

ご心配ありがとうございます。

全然だいじょぶです。

良く雑誌とかで紹介されているピストンスピードと減衰力とのグラフ。

dampersheet3

もちろんコイツもとても重要です。

でも、別タンの優位性ってココでは無いんですね。

別タンじゃないと到達できない領域は、さすがにナイショです。

ま、4日に渡ってノーガキを書いてきましたが、改めて読み直してみても

伝わんないだろ~~な・・・・・

スゴい価格になるかもしれないのに、弊社をただただ信頼して下さって
ご予約を頂戴した相変わらずのチャレンジャーなお得意様達に
まずは感動を伝えてから、です。

別タンについて語ってみよっかなネタ、その3

朝メールを開いてみたら

ナニがど~スゲ~~んだよ (#`Д´)ノノ┻┻;:’、・゙

のオンパレード。

たくさんのお問い合わせを頂戴したことには単純にうれしいことですが、
実はかなりのプレッシャーでもあります。

ver1のお客様や、さらに投資をしてver2をお買い上げのお客様が

せっかく高い方を買ったのに、何だよ (#`Д´)凸

これは必ず付いて回るテーマです。

EGも同じですし、エアロパーツも軽量化パーツも同じです。

後になってイイ物を出そうとすれば、必ず付いて回るジレンマです。

そのためには費用対効果はとても重要と考えています。

別タンにハナシを戻します。

昨日の冒頭に 別タンありきではなかった って書きました。

別タンに対するイメージって、ただカッコイイとか調整幅が増えるとか
お恥ずかしながらその程度の認識しかありませんでした。

別タンじゃなくても結果を出しているショップさんっていっぱいあります。

そもそもカッコイイって理由だけにプラス何十万も払えるか?

ってハナシです。

普段は別タン見えないし。

それだったら他にもっと有効なパーツに投資した方がずっとイイです。

次に調整幅のハナシをしてみます。

KONIのダブルアジャスタブル(2way)は、伸び側と縮み側を
別々に調整できましたし、SACHSの4wayはさらに高速側と
低速側を独立して調整できました。

当時は今のように知識も無かったですし、計測器もなかったので、
ただただ闇雲に走っちゃあチョコチョコいじくっただけでした。

正解もわからないし、うん、きっとコレでイイんだろう で終わりました。

絵に描いたような宝の持ち腐れでした。

今の弊社のテクノロジーでは、4wayよりももっと細かく適切に
狙ったポイントに減衰を設定できるまでになりました。

そもそも減衰力特性って言われたって・・・・、ですよね~~~。

世の中に出ているZ34の全てのアシを体験したわけではありませんが、
車検対応の一般販売されているZ34のサスペンションキットの中では、
弊社が使用しているスプリングは、数値だけ見れば最も硬いです。

お客様のご要望やステージやターゲット等で細かく分けていますが、

1,200Lbs 21Kg

1,300Lbs 23Kg

1,400Lbs 25Kg

の3種類を使い分けています。

hypercos

数値がデカい方がエラいとかではありません。

他の多くの要因も密接にからんでくるので、どれが正解とかは無いです。

軽量化、タイヤ、空力、使用ターゲット、そしてお客様の好みによって
一台一台変えていくんです。

フツーに考えたら、とても街乗りなんかできないほどの高レートです。

いつもここで書いていますが、フツーのことをしていたんでは
誰も弊社を訪れてくれることはありません。

こんなレートのスプリングでも適切な減衰力特性をもったダンパーで
キチンと制御してやると、乗り心地も良くなることも学びました。

逆な表現をすると、減衰が出ていないダンパーに高レートのスプリングでは
乗り心地は100%悪くなります。

だから、レートを下げるしか方法が無くなるんですね。

これまた絵に描いたような負のスパイラルです。

真の意味でのしなやかなオトナのスポーツカー

完成型に大きく進歩できましたとです。

別タンについて語ってみよっかなネタ、その2

もともと別タンありき では無かったんです。

FDやロードスターで、そりゃあイロイロと試しました。

イチバン高かったのが、SACHSとPENSKEの4wayダンパーで
印象に残っているのが、QANTUMとKONIのダブルアジャスタブル。

ダメだったのが・・・・・・ヤめておこう・・・・・怒られる・・・。

弊社がBilsteinを選択している理由は、耐久性と応用性です。

どんなに良いショックアブゾーバでも、1年で抜けるのはダメです。

抜けているかどうか?ってお客様にはなかなかわからないです。

もちろん抜けりゃOHも必要ですし、費用もかかります。

応用性と言うのは、昨日も図解でアップしましたが、希望の減衰力特性を
かなり自由に正確に設定できるんです。

他のメーカーでもできるとは思うんですが、弊社にとっては
Bilsteinがイチバン良かっただけのハナシです。

走っていてもうちょっとこう言う動きにしたいとか、あっちに行きたいとか
細かい要求を具現化していくためには、とてもとても多くの要因があります。

ココまで来るのに5年はかかりました。

弊社サスペンションキットver1でもver2も結果は出ています。

お得意様が結果を出して下さることが弊社の最大の喜びです。

で、verPRO

piggybag

弊社お得意様の車両を無事納めてからの深夜のサル走り。

想像以上のパフォーマンス

こりゃスゲェ

この感動をどう伝えたらイイんだろう????

別タンについて語ってみよっかなネタ、その1

別タンのお問い合わせ、とても多いです。

そもそも別タンにする理由は?

価格や納期のお問い合わせの次に、コイツが多いです。

別タンがど~のこ~のってノーガキもお客様にとって大切だと思うんですが、
弊社のお得意様は、有り難いことなんですがチャレンジャーな方が多くて

CircuitConceptがススめるなら自信あるんでしょ

で済んじゃうパターンがほとんどです。

済んじゃってんのかな~~~。

ま、思うような結果に繋がらなかったら、お客様がご満足下さるまで
徹底的にサポートさせて頂きますけどね。

そうは言っても、送り手責任 ってのがあります。

弊社の最大の利点は、工学的見地 です。

ほとんどのショップさんが、プロドライバーにセットしてもらう中で、
弊社が同じ事をやっても誰も弊社を訪れてくれません。

いつもここで書かせて頂いておりますが、弊社はお客様Firstです。

お客様が乗ってご満足下さらなければ、それは弊社的には失敗なんです。

そのためにホントにホントに大金掛けてイロイロやっています。

何回も何回も仕様変更を重ねて減衰力特性を見直して行くと、そこはやはり
機械部品なので、その減衰力特性の特徴が決まってきます。

それをお客様のクルマにフィードバックするのが弊社の役目です。

弊社のお得意様のご要望をもっと具体的に聞いて、それを具現化します。

その引き出しがいっぱいできまして弊社の大事なデータとして蓄積されます。

その一部をちょろっと公開してみます。

dampersheet1

こんなことをキチンと一台一台やっています。

お得意様の車重や空力特性によっても、少しずつ仕様が違います。

dampersheet2

これを弊社では オートクチュール と称します。

終わりのないアシの勉強ネタ

別タンのお問い合わせ、大変ありがとうございます。

価格と納期

この業界の最も基本的なことを弊社はお伝えしていないんですからね。

正月を挟んでこの2週間、弊社で取り外したサスペンションキット3態です。

coilovers

お客様がお求めになった時には安いモノで30万円台、高いモノでナント
70万円台だったそうです。

とてもありがたいことに弊社製に交換です。

現状に満足していれば、そもそも弊社を訪れて下さることはありません。

アシに関しては、かなり、かなり勉強しました。

今でも発見はありますし、さらに勉強中です。

そりゃ、テクノロジーは進化していますから。

良くありがちなキャッチコピーがあります。

バネレートと減衰力を見直して、しなやかなオトナ向けのセッティング

政治家の言う、前向きに検討します、と同じ匂いを感じます。

そもそも、バネを硬くしていくだけだと乗り心地は悪化の一途です。

減衰力だって、ナニをど~するの? ってハナシです。

減衰を硬くしていくだけだったらリクツはカンタンです。

そりゃあパンパン跳ねる罰ゲームみたいなアシ、いっちょアガリです。

同じ減衰、同じバネを使っても弊社のアシの動きにはなりません。

もっともっとヤル事がいっぱいありますから。

そのいっぱいあるヤルべき事を一つ一つやって行けば、どんどん良くなります。

弊社のアシの最大の特徴は、以前にも何回か書きましたが

オートクチュール

と言うことです。

最大の お客様の希望です。

もっとこ~したいあ~したいを具現化しています。

コレでタイム出てんだから、乗れないキミが悪いんだよ

とても使い古された表現ですし、それを言っちゃあ身もフタもありません。

弊社のお得意様でも、サーキットにご一緒して後ろから拝見させて頂くと、
アンダーの9割が、手アンダー です。

コレまた身もフタもありませんね。

弊社が掲げている

楽しいハンドリング

と言う命題と、手アンダーはちょっと違うんです。

ちょっとですよ。

まずはお客様のクセや短所も加味して、セットしていきます。

ただ、いくらなんでも夢のような神機ではありません。

多少なりともの練習は必要です。

アタマで理解してから、どう実行に移すの?

お待たせしてしまっているお客様の車両を、どんどんこなして行っています。

弊社の2号機を試乗ご希望のお客様、大変お待たせしてしまっていますが、
もう少しで準備が整います。

普段からココで散々フきまくっています。

その分、是非、ハードルを上げてお待ち下さい。

久々の軽量化ネタ

ちょうど入庫中のS永様の車両も、打ち上げ花火の取り去り作業中ですので、
これでちょっとご説明差し上げたいと思います。

ここまでバラさんと打ち上げ花火に到達できません。

catapalt

外したverNISMOのタワーバーをついでに計測してみました。

nismotowerbar

5.8Kg

弊社のタワーバーに交換すると、超軽量ボルト込みで5Kg以上の軽量化

ワイパーアームも2本とも外すんですが、意外とコツが必要です。

プラスチックのファスナー、割れまくりです。

もちろん弊社ではそのままにしてお返しすることはありません。

程度がイイのや新品もいっぱい在庫してあります。

助手席側の打ち上げ花火が外すのタイヘンです。

手も入らないし、工具も選びます。

で、外したヤツを不要になった取り付けボルト込みで正確に計量。

fireworks

約1.5Kg

悪く無いですね。

I町様の車両では、

弊社ボンネットと輸出仕様ボンネットヒンジに軽量加工で6Kgの軽量化

タワーバーで5Kgの軽量化

バッテリーで15Kgの軽量化

打ち上げ花火で1.5Kgの軽量化

フロントセクションで、計27.5Kgの軽量化を実現しました。

これだけやると加速も良くなるしブレーキも効くしハンドリングも良くなるし
タイヤもパッドも少しのハナシですが減りにくくなりますし、イイ事尽くしの
割には何と言っても壊れないので、費用は相応にかかりますがフツーに語る
費用対効果と言う点では、実はかなりイイのかもしれません。

時代、と言う一言で片付けるのあまり好きではないんですケドね、ネタ

今日のニュースで、とても対照的なモノがありました。

まずはHONDAです。

nikkei

時代はAI(Artificial Inteligence)です。

それに異論を挟むことができる人は、かなりの猛者なのか、それとも
ただわかってないだけなのか。

アリババって、言ってみれば中国のAMAZONみたいなモンです。

あれだけトラブルが多くても、HONDAが中国と手を結ぶのはやはり、
巨大なマーケットだからです。

ぶっちゃけカネになる。

我々の世代ではHONDAって、モノ造りの代名詞みたいなメーカーでした。

でした、って言うのはやはりこんなんなっちゃったからですね。

こうなると、中国にシッポ振ったイメージは我々には付いて回ります。

次にはMAZDAです。

弊社はず~~~っとMAZDA車をやってきました。

FDは6台くらい所有しましたし、ロードスターも4台やりました。

MAZDAは独自の路線でスポーツカーを作ってきました。

今でもFDやロードスターは一級のスポーツカーです。

次世代に向けてこんなカンジで舵取りをすることになったそうです。

mazda

へ~~~~~、EVを根底から否定か・・・・・。

弊社の大胆予想です。

MAZDA、コケます

一般ユーザーがこんなこと気にするか????

クルマに求める事って、そんなことじゃあ無いと思います。

ディーラーに行ってクルマを買いに行って、Well to Wheel
なんてノーガキをタレられても、はぁ~~~???ってなると思います。

何でこんな事、正月早々に書いているかと言いますと、弊社も常に
同じジレンマに苛まれています。

とかくリクツっぽいとか、大口叩くとか言われています。

お客様にとっては、リクツよりもパフォーマンスがずっと重要なんです。

費用対効果がずっと重要なんです。

実は、その圧倒的なパフォーマンスを叩き出すために弊社が取った手法が
工学的アプローチだっただけのハナシで、お客様にはなかなか伝わりません。

開発日記が自前のサーバーの時には、何回か数式が出てきましたが、
そりゃあ評判が良くなかったです。

数学アレルギーのお客様も多かったようです。

もっと図解でわかりやすい表現に努めています。

ナニが成功するかなんて、誰にも予測できない不確定要素が多い時代です。

そんな時だからこそ弊社はブレずに一貫した姿勢を貫きたいです。

この2つの日本の自動車メーカーのニュースよりもずっと注目なのが、
あのDysonが電気自動車を作るらしいです。

掃除機に革命を起こしたあのDysonが、いったいどんなEVを作るのか?

技術者として、とても楽しみです。

正月の作業風景ネタ

今日は朝から弊社お得意様のI町様がお見えでした。

newyear

寒い中、大変ありがとうございます。

八王子の朝って1℃くらいですが、昼間は日差しが強いととても暖かいです。

オイル交換他、もろもろの作業をして帰路につかれました。

以前からご依頼の、打ち上げ花火除去も済みました。

コレ、最初はかなりメンドくさいと思ったていたんですが、かなりの症例数を
こなしてきたおかげで、段取りもかなり良くなってきました。

打ち上げ花火を取っちゃうと点灯してしまうエアバッグインジケーター、
キャンセラーを付けておかないと車検に通りませんね。

お客様情報なんですけど、ネットで5,000円くらいで売っているらしい。

弊社はこんなん作っちゃいます。

秋葉原に行ったときに、1個120円くらいだったかの抵抗を大量買いして、
ハンダ付けして絶縁チューブで巻くだけ。

ちゃんとカプラーも生かしておきます。

手間代って言っても、こんなんせいぜい1,000円ですよ。

せっかくなので、一式の重さを正確に計っておこう。

新年のご挨拶

たくさんのお得意様からご挨拶のメールやお電話を頂戴しました。

個別にお返しする時間的余裕がなかなか無いので、大変失礼ながら
この場にてご挨拶とさせて下さい。

(株)日本航空さんからも、とてもご丁寧なご挨拶を頂戴しまして、
なんでも生涯マイルってのが、200万を超えたらしいです。

milage

そ~か~~、月まで4回も行ったのか~~~、知らなかった・・・・

安売り航空会社やLCCには見向きもせずJAL一筋でココまで来ました。

とてもイイ待遇をしてもらっています。

Z34,V36のお得意様、初期からだともう6年以上のお付き合いです。

納期が遅いのにずっと絶えて、よくぞここまでお付き合い下さいました。

20万キロオーバーのお得意様もいらっしゃいます。

10万キロオーバーのお得意様に至っては、10数名いらっしゃいます。

Z34が2台目のお得意様も数名いらっしゃいます。

昨日、お得意様のH野様の車両を弊社が壊しちゃったハナシを書きました。

ナニやったの???

ってメール、いっぱい来ちゃいました。

詳細はちゃんと書きます。

イイことばっかじゃ無いですから。

Z34を新車で購入して1年間は、どノーマルでお乗りになったそうです。

1年間で雑誌やネット等で調べたり研究なさってから弊社とのお取引です。

もう今年でかれこれ5年のお付き合いとさせて頂いております。

最近はもう雑誌も全く見なくなったそうです。

それだけ全面的にご信頼を寄せて下さることには、弊社もプレッシャーです。

リクツではカンタンでして、お客様の期待よりも上を行けばイイんです。

現実は、時間的な制約も含めてとても難しいです。

でも、結果が全てだと考えております。

少~~しずつですが弊社もイイ方に変わってきています。

必ず結果でお返ししますので、本年度もよろしくお願い致しますm(. .)m