どうもオカシイと思ったら、あっちゃこっちゃの鯖が攻撃されてるそうな。
10日前のメールがさっき届きました。
お客様、メールの返信バッくれてんな、って思ってんでしょうね。
もちろんちゃんと全て返信致します。
さて、リアの1ランク上のトラクションのおハナシです。
弊社のアプローチは工学的知見です。
それしか方法を知らないだけです。
横Gが最大かかって、そこでアクセルオンしてさらにリアが沈みます。
ハナシを単純にするために、外側のタイヤが5cm沈んで内側のタイヤが
5cm伸びると仮定します。
シツコイようですが、ハナシをカンタンにするための仮定です。
実際にはもっと複雑です。
で、左右の高低差が10cm。
リアのトレッド+α で1,800mm。
arctan(10/180)=3.179 約3.2度です。
アッパーアームの有効半径は30cm。
先端が5cm変位したとすると、
arcsin(5/30)=9.59 約9.6度です。
ロワーアームの有効半径は45cm。
arcsin(5/45)=6.379 約6.4度。
この差が、フルバンプ時の対地キャンバー角を生み出すんです。
そういう風に元から設計されています。
エラそうに書きましたが、Mercedesが考えた機構です。
さすがですね。
かなり前になりますが、このリアのマルチリンクの機構を発表したときに
とても興味深く文献を読んだ覚えがあります。
最後にMercedesの技術者が、
タイヤはサスペンションで喰わすんだよ
って言ってたのも痛烈に憶えています。
さ、こっからが弊社の領域です。
ロワーリンク、レバー比が45対27つまり5:3です。
これが2乗で効いてくるハナシをかなり前に図解付きで書きました。
リアの軸荷重が680Kgなので、片輪340Kg
静荷重状態でも、944Kgがこのお皿にかかる計算です。
ここからは弊社の研究成果ですので、一般公開はもうちよい先です。
最大横Gから、動荷重が計算できます。
その時に、タイヤのトレッド面が最も効率良く接地する角度を逆算します。
上でやった計算の逆をやればイイんです。
で、こでやっと適正なバネレートが算出できます。
飽くまでも理論値です。
実戦での検証は欠かせませんが、フロントは理論値が一番正しかったです。
ここからがタイヘンなんです。
シングルレートならこれでキマリなんですが、弊社が追求するのは
プログレッシブレート
ですから。