この2つのグラフを参照してみて下さい。
ブレーキパッドの摩擦係数μと温度の関係を表しています。
上のグラフのような摩材だと、温度変化とμ変化がなだらかな曲線なので、
こういうパッドはサーキットでは使いやすいです。
だから、PFCやFerodoやMintexRacingで採用されます。
一般的には下のグラフのような曲線が多いです。
パッドが充分に暖まっていない時と、μの最大値ではかなり数値が違います。
だから、ブレーキパッドは前後同じ摩材を使うべきだと以前は思っていました。
そりゃそれで間違いではないんでしょうが、イロイロ経験してきたり
トップドライバーのインプレッションを教えて頂いたり、引き出しが
蓄積されてくると、もっと上があることに気が付きます。
去年見てきたTourDeCorseでも、弊社の仮説は実証されました。
エラそうになっちゃいましたけど、
こう言うアイデアってあるんじゃない?
は、もうとっくに実証されていました、ってハナシです。
決して弊社が考え出したリクツでは無いんです。
それでも、常に
何か上があるはずだ
の精神がなければ、弊社が具現化して製品化することができなかったでしょう。
パッドって、高いの買っときゃエエんちゃう?
弊社を信頼して、弊社のブレーキシステムをお買い上げ下さったお客様に、
走りのステージをちゃんとご相談させて頂いてパッドをご呈示しています。
弊社が他社さんと同じ事をやっていたのでは、誰も弊社を訪れてくれません。
高いパッドには高いなりの理由があります。
ただ、高いパッドが常に全てを凌駕しているとは限らないんです。
富士や鈴鹿の本コースでも、そんなに高いパッドを入れなくても、
充分に戦闘力を確保できるどころか、むしろ扱いやすかったりします。
そんなウマいハナシあんのか~~??
そもそもはABS問題からでした。
アウトラップから、タイヤを暖めてフルアタックしますが、その時点で
バンバンABSが介入するようでしたら、先日もご案内させて頂きましたが
機構的な問題を疑わなければなりません。
バランスを崩している可能性が、かなり高いです。
富士や鈴鹿の本コースでテストを重ねて、データを取っています。
毎回毎回、貴重なデータが蓄積されています。
Z34,V36用の量販ブレーキキットとしては弊社製は世界最軽量です。
軽いと言うことは、同じ材質であれば熱容量は小さいんです。
フツーなら、温度が上がり易くて良く無いよ、って言われます。
フツーなら・・・・、です。
弊社はフツーではありません。
長く蓄積した経験から来る引き出しと、最先端のWRカーのアイデアと
弊社の工学的知識から、フツーはやらないことをやっています。
アクティブブレーキテンプマネジメントシステム
とでも呼んでみましょうか・・・・。
これパクられるぞ~~~。
だから完成するまで画像はナシです。
3/12(土)、13(日)のスーパーオートバックス千葉長沼さんの
Zイベントで、プロトタイプを展示するために頑張っています。
そんなに高いパッドじゃなくても、充分なパフォーマンスを発揮できます。
その分、乗りやすさやダストや鳴きの問題にも配慮できます。