練習機について語ってみるネタ、その5

アレっ、おっかし~~な~~~。

例年よりも涼しくなるのが2週間ほど早いゾ。

梅雨明けも3週間くらい早かったから順当なんだろうか???

そうなると・・・・・・・・・・・・・・・・シーズン始まり・・・・。

ヤヴァイヤヴァイヤヴァイヤヴァイヤヴァイヤヴァイヤヴァイヤヴァイ。

この2週間が弊社には重くのしかかります。

お客様の車両の作業をこなした後に少しずつ少しずつEG降ろしました。

もちろんお客様の車両が優先ですから。

sr20DE

弊社練習機のS15ATです。

シーズン前にお得意様をお連れして練習会に行く予定でしたが、
始まっちゃいますね。

チョロっと書きましたが、お得意様が次々と弊社の練習機S15ATで
とあるクローズドを1日攻めるワケです。

30分サル走りどころか1日サル走りにもちこたえる耐久性が必要です。

走行13万キロのSR20DEを取りあえずウォーターポンプやオイルポンプ、
あとメタル類を純正でイイので新品にしておきたいです。

ついでに

EGオイルクーラー

ラジエター

ATフルードクーラー

PSフルードクーラー

を取り付けるんですが、SR20DEの世界では悪名高いコイツです。

sr20oilblock

EGオイルクーラーの取り出し用にサンドイッチブロックを使用すると
センターポストが折れることがあるらしい

なんだそりゃ!!?? ってハナシなんですケド、ブロックを取り外してみると
さもありなんでした。

アルミの鋳物ベースを削り込んで一体成形したっぽいです。

どーせ7075なんて高級素材を使っているとは思えないですし・・・・

そりゃ折れるわな・・・・・・。

さ、ど~~すっか??

ネットを調べてみると大手2社から対策品が出ていました。

デフマウントフルセット完成~~~~パチパチパチ\(^^)/ネタ、その1

EGのネタ、いっぱいあり過ぎてこのままだとネタその20くらいまで
行きそげなので EGネタで引っ張り過ぎちゃうの? って言われる前に
いったん閑話休題ってワケじゃありませんが違うネタを挟んでみます。

まずはお待ち下さっているお客様がもっもと多いデフマウントです。

ホントにコレは苦労しました。

すでにデフマウントって数社から出ています。

それをお取り付けになっているお客様も多いとは思います。

だからこそ弊社は徹底的にこだわりました。

デフマウントって検証するのタイヘンです。

当然、デフケースを降ろさなければなりません。

慣れたとは言え重整備の部類です。

で、デフケースに付いている2個のフロントピース、リアのメンバーに
埋め込んである悪名高い大きなリアピース。

計3個です。

フロントピースは割とカンタンでした。

で、何でデフマウントなんか交換するかと言いますとZ34、V36持病の
デフマウントリアピースが壊れるからです。

弊社の試乗車は、新車納車時から程なくとっとと交換しちゃいましたから
正確な寿命がわかりません。

まだ走行1万キロソコソコなのにデフマウント3回交換しました。

1号機の時にも2回交換しました。

こんなに交換しなきゃダメだった理由、それは性能対快適性です。

トラクションと言う立場から性能だけを考えるとアルミリジッドが最良です。

そんなにイイのがわかり切っているのになんでやらないの? ってハナシです。

大きなモンダイが2つあります。

まずは快適性のモンダイです。

積載車に載せてサーキットまで自走しないって割り切っちゃえばアリです。

サーキットではヘルメット被るし周りもウルサイし。

普段も快適に乗りたいと言う弊社の理念からは絶対ナシです。

コレ、気にならない人ってほぼほぼいないと思います。

もう一つはデフが落ちる危険性からです。

ホントにリジッドを貫きたいなら、純正では1個しかないリアピースに
リアメンバーを加工して2個留めにしないとダメだと思います。

40Kg以上もある鉄の固まりが縦横上下の振動に常にさらされて
それを支えるには

それでもやると言うならフルリジッドです。

片方が動いて一方が動かないと力が集中して、より破断しやすくなります。

最低でもリアメンバーのゴムブッシュも全部アルミリジッドです。

とても普段乗りなんてできないクルマいっちょあがりです。

しかもソコまでやるのにいくらかかんの? って大事なハナシがあります。

実は弊社もやろうと考えたことはあります。

デフカバー2点留めの試作です。

加工費やデフ、リアメンバーの脱着工賃やその他お客様へのコストを考慮して
ヤめました。

同じコストをかけるんだったらリアウイングや別タンの方が効果が大きいし
フルアルミリジッドをイヤになっちゃって元に戻すってなったとしても
やはりコストはかなりかかっちゃいます。

FDの時にはフルリジッドやりましたよ。

EGマウント、MTマウント、デフマウント全てアルミリジッド。

ロータリーエンジンの特性上そんなにヒドく無かったですが古いハナシだと
EP82スターレットの時にはエラい目に遭いました。

アイドリング時で助手席の人と会話にならなかったのを鮮明に記憶しています。

弊社のこだわりを感じて欲しい製品ができました。

世界最高峰のエンジンを目指すと言うことネタ、その7

最近MercedesのTVCMでこんなキャッチコピーがありますね。

見えない所に徹底的に進化を遂げた結果にしか素晴らしい物はできない

ちゃんと記憶していないですけどそんなカンジでした。

コンロッドボルトなんてまさにそんな部品の一つです。

3年くらい前にPorscheGT3がこのコンロッドボルトだけで世界的な
リコールになっちゃったことがあります。

コンロッドボルトにも松竹梅が存在しますし、お客様にはまずわかりません。

従来のモノよりも軽くて剛性があるボルトを専門メーカーに作ってもらうから
もちろんそれ相応にコストはかかります。

でもコンロッドの軽量化がEGのフケ上がりにとても効果的だと言うことが
わかってしまった今となっては弊社はやらないワケにはいかないんです。

おカネ無いのに・・・・。

もっとこだわるとこんなんあります。

arp1

アメリカの競技車両用のボルトメーカーにARPって会社がありまして、
正しいデータがあるワケではありませんがトップブランドです。

そこのWebSiteになぜか日本語の詳細なカタログがあります。

arp2

ボルトを作って販売するだけでなくその性能を発揮してもらいたいと
考えているらしくてこんなモンまで売っています。

arp3

当然、弊社は買いました。

おカネないのに・・・・・。

見えない所に徹底的にテマヒマをかけた結果にしか、お客様を
感動させることはできない、弊社も全く同感です。

世界最高峰のエンジンを目指すと言うことネタ、その6

EGの可動部品の軽量化と言えばやはりコンロッドが最も効果が大きいです。

純正が確か625gだったかな???

せっかくだからちゃんと新型の精密はかりで計量しようと思ったんですが、
純正のコンロッドなんて全部捨てちゃいます。

次回のお客様のEGバラした時にでもちゃんと計測しておきます。

コンロッドも弊社では4社で作ってもらった経験があります。

ちゃんと情報公開しないの??

ってツッ込みもあるとは思います。

イロイロと軋轢をはらんでいますのでココでは控えます。

例えば、コンロッドを留めるボルト、純正とアメリカのC社を並べてみました。

conrodbolts

9mmって言う特殊なサイズです。

弊社が作ってもらったコンロッド全てにちょっと太いボルトがついています。

計測してみると9.5mmくらい。

実はこれは規格品で3/8インチで9.52mmです。

ほんのちょっとですが、太い分には強度という面では有利です。

純正が24.2gでアフターマーケット製が27.5gです。

3g程重くなっちゃっていますね。

弊社はその3g増がイヤです。

イヤですって言ったってしょうがネェだろ

ってハナシなんですけどそこで終わるCircuitConceptではありません。

コンロッドボルトにも松竹梅が存在します。

ほとんどの人はご存じないと思います。

ショップさんでもほとんど知らないと思います。

そんなの知らなくたってカンケーねぇよ

って言われればそれまでなんですが、世界最高峰のEGを目指すって
ホザいている弊社にしてみれば、知らないじゃ済まされません。

知らなきゃマズいと言う使命感と言うよりも、いろんな世界トップランクの
技術者と知り合えて、そのテクノロジーを共有できることが弊社としては
とてもとても喜びなんですね。

勉強したり研究したり現地に行って調査したりすると、まだまだいくらでも
世界には優れたエキスパートっているモンです。

世界最高峰のエンジンを目指すと言うことネタ、その5

ちょくちょく弊社の開発日記に出てくるはかりが壊れました。

5年以上はもったので中国製にしては優秀と言えます。

で、せっかくなのでもっとスグレ物を買ってみました。

TANITAさんの0.1g単位まではかれる精密バージョン。

scale

従来のEGパーツを全て刷新してさらに上を目指した製品を目指しています。

その結果、キチンとした数字と耐久性を伴わないと意味がありません。

390RS NEOの新パーツに弊社が要求したこと、それはさらなる軽量化、
それによる高回転化による高出力と耐久性です。

6年くらい前に書いたネタですが、純正のピストンと純正のコンロッド、
単純に7,500rpmまでブン回した時に、メタルに7tの力がかかることを
計算で明らかにしたことがあります。

旧型の390RSでも5t近くにまで下げることができました。

ピストンの軽量化、もっとツッ込むとピストンピンのg単位の軽量化や、
さらなるコンロッドの軽量化でトータルで弊社従来比100gあたりの
軽量化を達成できましたし、さらなる軽量化を目論んでいます。

車体と違って、EGの可動部品のg単位の軽量化ってとても効くんです。

世界最高峰のエンジンを目指すと言うことネタ、その4

弊社にカムシャフトがい~~~~~~っぱいあります。

日本製? で言うと T社、J社、K社 海外製ならB社、C社、I 社製あたりです。

今、イチバン勉強し研究しているのがカムシャフトです。

オマエごときが語るな (#`Д´)凸

ってツッ込みはあるとは思いますがピストンはある一定の結果を出せました。

もちろん失敗もありましたよ。

その失敗は全て弊社で責任を持っています。

まだ上があるはずだ の精神でさらなる研究を重ねています。

カムシャフトってそんなに差別化することが難しい部品と思われていますが、
イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ、とても奥が深いです。

以前にも書いたことがありますがカムプロフィール、つまりカムの性質を
弊社でデータベース化しています。

都市伝説的に言われている戸田レーシングさんの非対称カムシャフトが
イチバンパワーが出るって言うのを検証するために戸田レーシングさんの
カムシャフトを買ったネタを以前に書いたことがあります。

弊社が尊敬するカメアリの森さんがプロデュースするL型のカムシャフトも
見てわかるくらい攻めています。

どれも個性があってとても楽しいです。

弊社が目指す所は純レーシングカーではありません。

ストリートでの使い勝手やチューニングカーの気むずかしさを排除するという
乗りやすさ重視でありながらやはりパワーは犠牲にしたくないという非常に
贅沢かつ繊細な要求に応えなければならないことを充分に斟酌すると
やはり弊社はイチから作ることを選択せざるを得ません。

ま、おいしいトコ取りってヤツです。

弊社練習機のS15でも実験君を繰り返しています。

アメリカのBrianCrower社ってトコとJimWolf 社ってトコの
カムシャフトを買ってみました。

ちゃんとデータを公開してくれています。

briancrower

コレも買おうと思ったんですが、高いのでヤめました。

sr20camgear

台湾製が半額以下でいっぱい手に入りますから。

そもそも上記の調整式カムスプロケット、コレ自体も多分中国製??

世界最高峰のエンジンを目指すと言うことネタ、その3

海外メーカーも含めてZ34,V36のVQ37用EGパーツを開発している所は
少ないです。

やはりGT-R系のRB26,VR38,Supraの2J,SilviaのSR,ランサーの4G
そのあたりはいくらでも出てきます。

お客さんもいっぱいいるからなんでしょうね。

ポイントが一つあります。

全部ターボ車です。

過給圧を上げればパワーは出るし、タービンを大きくすればパワーが出る。

NAと比較すればずっと大パワーが手に入りやすいからだと考えられます。

弊社がNAにこだわり続ける理由はいっぱいあります。

何回か書いてきたのでこでは割愛させて下さい。

例えばピストン一つ取ってもお客様が想像する以上にずっと奥が深いです。

純正のボアがφ95.5です。

それを弊社ではφ98.5のピストンを作りました。

弊社扱いのピストンは圧縮比はそのままポン組みすると13.0です。

そのままポン組みなんて弊社はやらないですけど。

こう書くとカンタンそうですが、開発は実にタイヘンですし試行錯誤の
繰り返しでしか到達できない達成感はNAならではです。

まずφ98.5のピストン用の優れたピストンリングから作りました。

今まで作ってきたEGを開けてみるといろんなことがわかります。

新しいBMWやPorscheのピストンについて調べてみると、これまた
高出力と低フリクションのトレンドがわかります。

例えばピストンリングの厚みって1.0mm、1.2mm、1.5mmってあります。

ちゃんと意味があります。

弊社は全部試して貴重なデータが取れました。

pistonring

恐らくVQ37に関してこんなことやってんのって弊社が知らないだけかも
しれませんが、多分、弊社だけだと思います。

時代は進んでいます。

技術も進化しています。

過去の常識が通用しないこともあります。

6.5Lで1,146馬力も出そうなんて言うCosworthの努力はそれはそれは
素晴らしいモノだと推察されます。

そんなことやったって変わんないよ ( ̄з ̄)Y~~~~

そんなヤツはCosworthにはいないんでしょうね。

世界最高峰のエンジンを目指すと言うことネタ、その2

例えばのハナシですよ、Z34を車両ごとCosworthに持ち込んで

カネならいくらでも出す

ってドバイか中国あたりの超カネ持ちがいたとします。

そんな札束で顔をひっぱたくようなプロジェクトが成約するかどうかも
懐疑的なハナシですが、夢のような例えばのハナシです。

そんなことがトントン拍子に進んだらきっと600馬力くらいのZ34のNAが
できるんでしょうかねェ? そんなことに無意味にワクワクしてしまいます。

弊社にはどうひっくり返ってもムリなハナシですけど、同じ事はできなくても
似たようなことはできそげだと言う自信が最近できつつあります。

数々の大口を叩いてきた弊社です。

時間はかかっても一つ一つ確実に具現化してきました。

それには忍耐強く弊社を信用して下さるお得意様の陰の力がとてもとても
弊社を育てて下さっています。

そんなお得意様達は実はかなりおトクな試作を盛り込んでいます。

以前にも書きましたがまずは理論に基づいた仮説からです。

それを試作で実証してみます。

結果が良ければ量産って行きたい所なんですがビビリの弊社はできません。

ナニかあったら弊社は責任を持ちます。

トラブってから初めて

チューニングなんてそんなモンだよ、クレーム対象外  ( ̄з ̄)Y~~~~

とか、

キミが選んだんだろ ( ̄з ̄)Y~~~~

そんな想いをした人もかなりいるんではないかと想像はつきます。

だからこそまずは弊社の車両で試してみて、結果が良いモノだけを
お得意様の車両で確認を取る、そんな手法です。

世界最高峰のエンジンを目指すと言うことネタ、その1

こんなん見っけました。

valkily

さすが Cosworth ですね、ホンキを出しちゃうととてもとても適わないです。

そこは窮鼠猫を噛むじゃないですけど、零細浮き草の意地はあります。

それにしても6.5Lもあるとは言え1,146馬力、リッター176馬力 !! 、
価格も凄まじいんでしょうが、そのうちにナンバー付けた車両が公道で
カッ飛んで行くんでしょうね。

イイ音しそうですよね。

当然弊社はそれでは終わらないです。

弊社はまだまだ数基のEGを作り上げただけですがそれでもどれ一つとして
同じ仕様が無いんです。

アシと一緒です。

お客様のご予算と使用目的に照らし合わせてイロイロと実験君をしています。

その経験の中でやってみたら効果の大きいモノと費用対効果の低いモノ、
さらには次回への課題と言った多くの引き出しを蓄積できています。

特に弊社でイチから手がけさせて頂いたEGは従来と比較して、
お客様もビックリするくらいの振動の無さで、そのために施した
エキスパート推奨の加工の効果が大きいことがわかりました。

ここで終わらないのがCircuitConceptです。

終わるワケありません。

さらに上のステージに到達するための次の課題はもうわかっています。

かなりマニアックな部位なのであんまり詳細に語っても、ってトコです。

全てはお客様に結果でお返しするだけです。

弊社には潤沢な開発資金があるワケでは無いので、少しずつ少しずつしか
できないですが他社さんがやらないようなことを盛り込んでいます。

練習機について語ってみるネタ、その4

ムリ~~~~~ (×_×ll)

八王子 38.7度。

アタマから水カブって頑張っているんですが、やっぱりムリ~~~~。

新潟県は柏崎市から遠路はるばるお見えになったI沢様の車両に
PSFクーラーとスタビを取り付けて、T中様のブレーキをやって、
F井様のV36のデフクーラーをやってN尾様とD様のEGやって。

こんな地獄暑ではS15まで今日は手が回りません。

多くのお得意様からご連絡を頂戴しましてS15練習機にとてもご興味を
お持ち下さっていらっしゃいます。

とても嬉しいですね。

やっぱり従来のショップさんスタイルとは一線を画すサーキットコンセプト流で
製品を売りっぱなしでは無くトコトンその性能を引き出して欲しいと考えて、
ど~すれば効率がイイか? を常に考案しています。

こんなコーナーでケーススタディしてみたいと思います。

corner1

フツーに考えたらどう見てもこんなカンジで走り抜けるのが正解です。

corner2

これはこれである意味正解とも言えますし、ある意味正解ではありません

なんだそりゃ (#`Д´)凸

ですよね~~~~。

ムダに長い弊社の過去の経験上、タイムが伸び悩む要因の一つです。

特に自称上級者はほとんどこの落とし穴に落ちていますし、ご自身は
落ちていることすらわからないからなおさら伸び悩みます。

まず初めはこの挙動を経験して欲しいと弊社は考えます。

corner3

いわゆるテールスライド、ってヤツです。

この挙動を経験していないと残念ながらまだまだ限界のはるか下です。

ところがですね、こんなんなる危険性と表裏一体です。

corner4

イン巻きってヤツです。

corner5

タコ踊りってヤツです。

先日のお手本動画と同様に、こんなカンジで立ち上がっていくためには
ステア操作とアクセルワークの正確なコンビネーションが大事です。

corner6

どうしてもショートホイールベースのZ34はハードルが高いです。

限界を敢えて下げたS15なら緊張感も恐怖もハードルもずっと下がります。

お客様の車両が当然優先ですが、コレも早くやらないと。です。