日別アーカイブ: 2016年4月3日

Z34,V36ピロアームネタ

久々のちゃんとした開発ネタです。

弊社のような後発組は、やはり他社さんとはちょっと違ったことをしないと、

今さら~~

って、なってしまいますし、そもそも

今頃出す意味あんの?

に、なりがちですから、

まずは、妥協することなく最大級のピロを惜しげもなく投入です。

lowersherical1

純正のゴムブッシュを抜き去ると、ここの内径はφ46です。

ピロのアウターレースをSUS304で製作することで、肉を3mmでも
充分の強度を確保できることを確認して、φ40のピロを投入です。

弊社が選択したのは、ドイツ製です。

モータースポーツ用として開発されたピロなので、品番の最後に
MSってのが付いています。

ドイツ製なので、とても精度が高いです。

その精度を生かすために、弊社製のインナーレースもアウターレースも
5/100mmの精度で作りました。

0.1mm単位で作ったときには、動きの悪さが感じられました。

加工屋さんが文句言いまくりです。

そんな徹底した精度に立ちはだかる最大の障害が、純正のバラツキです。

上記に内径がφ46って書きましたが、実は3通りほどを確認しています。

φ45.90 φ45.95 φ46.00 です。

当然3種類作ります。

純正のアームからゴムブッシュを抜き取ってからボアゲージで計測します。

最適な寸法公差を選定しないと、動きがシブくなっちゃうんです。

乗ればすぐにわかります。

4年くらい前に、ダメなピロアームをアップしたことがあります。

今は書けません。

せっかくのドイツ製のモータースポーツ用高精度ピロです。

その恩恵を最大限に享受するために、イロイロとアタマを使ってひねり出して
ネタを仕込んでいます。

弊社が設計したアウターレースに2本の線があります。

lowerspherical2

これがとてもとても意味のある線です。

5/100mmの精度を生かすために、純正のバラツキをどう封じ込めるか?

こだわりのピロブッシュです。