2011年11月6日のネタです。
律速段階
化学の用語です。
AとBを混ぜてCができる、なんてカンタンなハナシ、あんまり無いんです。
その間に、中間体みたいなモノができることも多いですし、実際には
もっと多段階反応であることが多いからです。
右手に赤い液体が入った試験管、左手には青い液体が入った試験管、
それをビーカーに同時に入れて、ボカンみたいな・・・。
そんな70年代の仮面ライダーみたいなハナシ、そうそうありません。
化学反応速度をつかさどる要因って、温度だったり圧力だったり濃度だったり。
触媒を加えるとどれだけ効果があるとか、とても深いです。
それだけ要因がいっぱいある多段階反応の中で、反応速度を最も支配する、
1個の反応を、化学用語で律速段階って言います。
ナニ言ってっかわかんねぇよ (#`Д´)ノノ┻┻’、・゙
ってお客様のために、この辺にしておきます。
で、わかりやすく水道のホースネタです。
弊社の過去4年半のネタで、ベスト3に入るほど高評価のネタでした。
こんなホースがあったとします。
左に水道の蛇口を付けて、右にバケツかなんかに水を貯めるとします。
水道の蛇口を開けても開けても、なかなか思うように水が貯まりません。
それでは、もっと水をたくさん早く貯めるにゃどうしたら良いのか?
ホース “C” の部分を太くすりゃイイと、誰もが思いますよね。
ホース”C” をそのままにして、ホース”B” や ホース”D”を太くしても、
結果、つまり貯まる水の量は全くと言ってイイほど変わらないんです。
つまりこの水の量を支配している部分は、ホース”C” と言うことになります。
それを律速段階と言います。
チューニングも全く同じことだと、弊社はずっと提唱しております。
こっちが先でしょ
それは今やんなくても・・・
何でそれ先に付けちゃったかな~~~
ホース”C” に手を付けないで、ホース”B” や ホース”D” に投資する。
弊社でお預かりしているお客様の中に、そんな車両があるんです。
結果が変わらないならまだイイ方でして、悪くなっちゃうこともあります。
純正に戻しましょう!!
って、何十回言わせて頂いたことでしょうか?
スゴい部品を付けると、車両がスゴくなったような気がします。
プラシーボ効果
と言います。
昔からの弊社の開発日記の読者なら、
ああ、アレね。
ってヤツです。
もう、書くことができなくなりました。
弊社では、取り外した残骸がいっぱいあります。
取り外した後に、お客様からの異議申し立て、一回も無かったです。
ホース”C” の部分に相当するのが何なのか?
なかなかお客様には判断が難しいとは思います。
純正というのは、それなりにちゃんとできております。
それなりに、ですけど。
フツーに法定速度を守って、フツーに走るには十分に設計されています。
それがフツーで無いことを始めると、どんどんホース”C” がネックとなって
様々な障害を引き起こしてきます。
責任ある情報発信として、ホース”C” をキチンとお伝えしていけるように、
イロイロとハマった分、フィードバックして行きたいと思います。