練習機について語ってみるネタ、その11

日本人が最も遠いと言われ続けていたのがスキーアルペン競技の
ワールドカップ優勝、ゴルフのメジャー制覇、そしてテニスの
シングルスグランドスラム優勝らしいです。

とうとうやり遂げてしまった大坂選手のニュースをずっとやっていまして
い~っぱいいる評論家がいつものように得意そうに言っていましたが
これだけ伸びた最大の要因はコーチなんだそうですね。

良く聞くハナシなんですが、ついこないだもスーパー女子高生の
池江璃花子選手も同じことを言及されていましたね。

リオのオリンピックで惨敗してしまった後、今年にコーチを替えて
大躍進したってこれまたニュースでやっていました。

何回もここで書いていますが自己流と思い込みが物事を習得する
最大の障壁だととても多くのことを経験してきました。

そもそも論です。

Z34,V36では無くS15で練習する意味ってナニ??です。

以前にも書きましたが、まずはコイツを目指します。

corner6

意図的にケツを出す見せるドリフト走行ではなくて、速く走るため
安全に走るためのカウンター走行と言った意味合いが強いです。

速く走るための正解はできるだけ流さないことなんですが、
流さないことに主眼を置くとどうしても車速が落ちてしまいます。

だから敢えてのオーバースピードで練習するんです。

クリップを越えて今までよりも1ランクほどアクセルを開けてみると
FRならケツが出るはずです。

ここでフロントが膨らんでくるようだとクルマにモンダイがあるか
ドライバーが想定以上に技術不足です。

で、無事に?ケツが出たら次にナニをするか?がとても大事です。

わかりやすくデフォルメするとこんなカンジです。

controle

真ん中付近が最も大事です。

カウンターが遅れるとこうなります。

corner4

またビビりが入ってアクセルを戻してしまうとこうなります。

corner5

これらを同時に正確にできるようになると、全コーナーのスピードも
特に脱出速度が上がります。

コーナーの出口で上手な人に少しずつ離された経験がある人って
いっぱいいらっしゃるんではないかと思います。

これをZ34,V36で練習するのはかなりキツいです。

そこでS15の出番なんですが、何でZ34,V36だとキツくて
S15だと割とカンタンなのか?

そこですよね~~~。

 

練習機について語ってみるネタ、その10

ず~~~~~っと長くお待ち下さって首が長くなっちゃった
弊社のお得意様にうれしい報告ができました。

イイ物できました、まさに世界最高峰品質です

苦労した甲斐がありました。

何のハナシ (・・;)?

ってなりますでしょうが、文句も言わずにず~~~~~っと長く
お待ち下さって首が長くなっちゃったお得意様にまず第一に
納めさせて頂くのが礼儀だと考えております。

プロトタイプ、10/6、7のスーパーオートバックス千葉長沼さんの
恒例のイベントで展示できたらイイなって頑張っています。

目に見えない所に進化を重ねた結果にしかイイ物はできない

と言うMercedesの理念を草場の陰から応援させて頂いております。

言い訳がましくなりますが、イイ物をイチから作り上げるというのは
それはそれはタイヘンで長く曲がりくねった道のりです。

しかもおカネが無いビンボー浮き草の弊社は大金を投入して
外注業者に依頼することもそうそうカンタンにはできません。

自社で加工ができないモノは外注に依頼するしかないんですが
その時に大きく立ちはだかる弊社にとっての壁が

MOQ(Minimum of Quantity)

早いハナシがいくつ作るの?です。

だいたい最低でも100セットです。

交渉して30セットずつ分納に応じてくれる業者さんもありますが
大手さんはやっぱりそんな交渉はダメですね。

だから弊社は知恵と努力で乗り切るしか方法がありません。

先日ご紹介させて頂いた800円のTFT、火が入りました。

TFT2

こう書くとカンタンそうですが、電源つないだだけだとな~~~んも
表示されなて真っ暗なままです。

こういったLCDに表示できるドライバICってのも格安で手に入ります。

モンダイはそれをどう活用するか? です。

A/DコンバーターってICに、アセンブラって16進数の数字を
1個1個打ち込んでいくんです。

見えない所に異常なくらいにテマヒマかけています。

S15で結果が出たらZ34,V36に応用です。

練習機について語ってみるネタ、その9

やっぱりこのまま涼しくなるなんてこたぁ無かったですね。

あづい~~~~~~~~~~~。

信号待ちで蚊に喰われた (T_T)

ところで。

PWMデジタル制御ってナニ??

ざっと20名くらいのお問い合わせを頂戴しました。

ですよね~~~。

それでは扇風機を想像してみて下さい。

強と中と弱がある扇風機です。

従来のアナログ制御だとこんなカンジだと考えて下さい。

analog

PWMってPulseWidthModulationの略です。

パルス波の幅で制御する ってことです。

なんのこっちゃ?? ですよね~~~。

図解します。

低速

PWMLow

中速

PWMmid

高速

PWMhigh

クルマのEGのインジェクター制御と同じ発想です。

LEDの輝度コントローラーも同じ制御方式です。

時代は移り変わっていきます。

このデジタル制御の特性は高効率とキメ細かい正確性です。

電動ファンとウォーターポンプをキメ細かくデジタル制御をして
水温をピンポイントで効率良く制御することが目的です。

練習機について語ってみるネタ、その8

5年くらい前にお客様の335iだったか入庫した時に見つけてしまいました。

ウォーターポンプってEGに埋め込んであるモンだと思っていました。

今度、画像を撮っておこう。

多分、それからもっと多くの車両に採用されているでしょうね。

Z34,V36もS15も同じですが従来の機械式ウォーターポンプって
確か2,500~3,500rpmあたりがイチバン効率がイイようなことを
オートメカニックって雑誌に書いてあったのを記憶しています。

つまりそれ以上でも以下でも効率が落ちるってことです。

PWMデジタル制御の電動ウォーターポンプだと、EG始動の冷間時から
真夏の渋滞でエアコンガンガン時、サーキットで常時高回転の時でも
最適な回転数を設定することができますし、冷却効率も追求できます。

こんなヲイシイとこだらけですからどんどん採用されていると思います。

欠点らしい欠点は、やはりコストです。

だから高級車にしか採用されなかったんでしょうけど電子部品の低価格化は
中国のおかげなのか凄まじいモノがあります。

こんなデジタルモーター制御ICがアメリカの老舗Motrola社から
2ドルで販売されているんです。

motordriveic

先日のネタでの書きましたS15の容量アップアルミラジエターを
2個も買っちゃったんですけど、そこはCircuitConceptです。

PWMデジタル制御の電動ウォーターポンプで冷却効率を上げて
ある程度水温が下げられると見込まれますのでひょっとしたら
容量アップアルミラジエターいらないカモ? です。

そうなったらZ34,V36への応用はとても意味が大きいですね。

練習機について語ってみるネタ、その7

天災王国ニッポン、定着しそげで怖いですね。

flood

I田様とK森様の車両、アブなかった~~~~~

陸送会社の大阪支店、水没しましたとです。

コレ、SR20DEの純正ウォーターポンプです。

SR20DEwaterpump

錆はあるものの外観上はまだまだ使えそげです。

そりゃそうっぽいです。

ATの1オーナー(女性)ですから、ブン回すことなんかまず無かったでしょう。

でもさすがに10万キロオーバーです。

手で回してみるとベアリングがかなり渋いです。

FDで経験しましたが、レブを無視してブン回してウォーターポンプを
壊してしまったことがあります。

その時には理由が良くわかりませんでした。

RB26のGTRの時も同じでしたが、当時は回せば回すほどエラいって
ミョ~な勘違いをしていまして避けられるEGトラブルを自ら誘発しました。

キャビテーション

って言う現象があります。

Z34,V36のレブをブッチ切って8,000~8,500rpmとかブン回しても、
トルクが付いてこないので意味がありません。

ところがです。

それは純正EGのハナシです。

弊社の390RS NEO キチンとトルクが付いてくる常用8,500rpmを
実現するためにイロイロやっています。

まだナイショですがプロトタイプは完成しております。

純正状態のレブを行ったれ~~じゃなくてキチンと工学的に1,000rpmほど
上げられることによってウォーターポンプのキャビテーションを懸念しています。

怖いです で終わったら CircuitConceptなんやねん です。

で、S15実験君の出番です。

上述の純正ウォーターポンプ使わないです。

PWMデジタル制御

最新のテクノロジーを投入してみたいです。

うまく行ったら当然Z34,V36にフィードバックです。

練習機について語ってみるネタ、その6

クルマが台風であんなにゴロンゴロン転がるのって初めて見ました。

SR20DEの純正オイルブロックを外してみたらこんなんでした。

sr20oilblock1

EGオイルの取り出しとリターン、あと純正のセンサー穴。

大手さんの対策品が12,000円くらいするのでアルミのブ厚い板から
穴を開けて作っちゃおうかと考えていました所、ちょっと調べてみた。

sr20oilblock2

あるじゃ~~ん

25ドルだって。

しかも日本製よりも見た目は作りがイイ。

早速スペアも含めて3つ買いました。

3セット買ってもまだ安い。

価格もとても魅力なんですが、もう一つ大きな優位点があるんです。

油圧センサーと油温センサーを付ける穴が既に設けられています。

こんなセンサーにも規格があって、日本規格と海外規格が違うんです。

日本で追加メーターと言えばやはりDefiさん,HKSさん,TRUSTさん。

センサーは1/8PT と言う規格です。

弊社は海外製を使うのでセンサーも1/8NPTと言う規格でチョット違います。

ムリクリ入れても入るっちゃあ入りますケド、ソコはEGオイルです。

漏れたらイヤですから。

海外製のオイルブロックには海外規格でセンサー穴が設定されているので
弊社には2度ヲイシイんです。

ともかく練習機は予算を抑えつつもソコソコのパフォーマンスを目指して、
お乗り下さるチームサーキットコンセプトのお得意様達に、

コレ楽しぃ~~~~

って感じて頂いて自然に運転技術が向上する、そんな命題があります。

そして全ての実験をZ34,V36にフィードバックします

練習機について語ってみるネタ、その5

アレっ、おっかし~~な~~~。

例年よりも涼しくなるのが2週間ほど早いゾ。

梅雨明けも3週間くらい早かったから順当なんだろうか???

そうなると・・・・・・・・・・・・・・・・シーズン始まり・・・・。

ヤヴァイヤヴァイヤヴァイヤヴァイヤヴァイヤヴァイヤヴァイヤヴァイ。

この2週間が弊社には重くのしかかります。

お客様の車両の作業をこなした後に少しずつ少しずつEG降ろしました。

もちろんお客様の車両が優先ですから。

sr20DE

弊社練習機のS15ATです。

シーズン前にお得意様をお連れして練習会に行く予定でしたが、
始まっちゃいますね。

チョロっと書きましたが、お得意様が次々と弊社の練習機S15ATで
とあるクローズドを1日攻めるワケです。

30分サル走りどころか1日サル走りにもちこたえる耐久性が必要です。

走行13万キロのSR20DEを取りあえずウォーターポンプやオイルポンプ、
あとメタル類を純正でイイので新品にしておきたいです。

ついでに

EGオイルクーラー

ラジエター

ATフルードクーラー

PSフルードクーラー

を取り付けるんですが、SR20DEの世界では悪名高いコイツです。

sr20oilblock

EGオイルクーラーの取り出し用にサンドイッチブロックを使用すると
センターポストが折れることがあるらしい

なんだそりゃ!!?? ってハナシなんですケド、ブロックを取り外してみると
さもありなんでした。

アルミの鋳物ベースを削り込んで一体成形したっぽいです。

どーせ7075なんて高級素材を使っているとは思えないですし・・・・

そりゃ折れるわな・・・・・・。

さ、ど~~すっか??

ネットを調べてみると大手2社から対策品が出ていました。

デフマウントフルセット完成~~~~パチパチパチ\(^^)/ネタ、その1

EGのネタ、いっぱいあり過ぎてこのままだとネタその20くらいまで
行きそげなので EGネタで引っ張り過ぎちゃうの? って言われる前に
いったん閑話休題ってワケじゃありませんが違うネタを挟んでみます。

まずはお待ち下さっているお客様がもっもと多いデフマウントです。

ホントにコレは苦労しました。

すでにデフマウントって数社から出ています。

それをお取り付けになっているお客様も多いとは思います。

だからこそ弊社は徹底的にこだわりました。

デフマウントって検証するのタイヘンです。

当然、デフケースを降ろさなければなりません。

慣れたとは言え重整備の部類です。

で、デフケースに付いている2個のフロントピース、リアのメンバーに
埋め込んである悪名高い大きなリアピース。

計3個です。

フロントピースは割とカンタンでした。

で、何でデフマウントなんか交換するかと言いますとZ34、V36持病の
デフマウントリアピースが壊れるからです。

弊社の試乗車は、新車納車時から程なくとっとと交換しちゃいましたから
正確な寿命がわかりません。

まだ走行1万キロソコソコなのにデフマウント3回交換しました。

1号機の時にも2回交換しました。

こんなに交換しなきゃダメだった理由、それは性能対快適性です。

トラクションと言う立場から性能だけを考えるとアルミリジッドが最良です。

そんなにイイのがわかり切っているのになんでやらないの? ってハナシです。

大きなモンダイが2つあります。

まずは快適性のモンダイです。

積載車に載せてサーキットまで自走しないって割り切っちゃえばアリです。

サーキットではヘルメット被るし周りもウルサイし。

普段も快適に乗りたいと言う弊社の理念からは絶対ナシです。

コレ、気にならない人ってほぼほぼいないと思います。

もう一つはデフが落ちる危険性からです。

ホントにリジッドを貫きたいなら、純正では1個しかないリアピースに
リアメンバーを加工して2個留めにしないとダメだと思います。

40Kg以上もある鉄の固まりが縦横上下の振動に常にさらされて
それを支えるには

それでもやると言うならフルリジッドです。

片方が動いて一方が動かないと力が集中して、より破断しやすくなります。

最低でもリアメンバーのゴムブッシュも全部アルミリジッドです。

とても普段乗りなんてできないクルマいっちょあがりです。

しかもソコまでやるのにいくらかかんの? って大事なハナシがあります。

実は弊社もやろうと考えたことはあります。

デフカバー2点留めの試作です。

加工費やデフ、リアメンバーの脱着工賃やその他お客様へのコストを考慮して
ヤめました。

同じコストをかけるんだったらリアウイングや別タンの方が効果が大きいし
フルアルミリジッドをイヤになっちゃって元に戻すってなったとしても
やはりコストはかなりかかっちゃいます。

FDの時にはフルリジッドやりましたよ。

EGマウント、MTマウント、デフマウント全てアルミリジッド。

ロータリーエンジンの特性上そんなにヒドく無かったですが古いハナシだと
EP82スターレットの時にはエラい目に遭いました。

アイドリング時で助手席の人と会話にならなかったのを鮮明に記憶しています。

弊社のこだわりを感じて欲しい製品ができました。

世界最高峰のエンジンを目指すと言うことネタ、その7

最近MercedesのTVCMでこんなキャッチコピーがありますね。

見えない所に徹底的に進化を遂げた結果にしか素晴らしい物はできない

ちゃんと記憶していないですけどそんなカンジでした。

コンロッドボルトなんてまさにそんな部品の一つです。

3年くらい前にPorscheGT3がこのコンロッドボルトだけで世界的な
リコールになっちゃったことがあります。

コンロッドボルトにも松竹梅が存在しますし、お客様にはまずわかりません。

従来のモノよりも軽くて剛性があるボルトを専門メーカーに作ってもらうから
もちろんそれ相応にコストはかかります。

でもコンロッドの軽量化がEGのフケ上がりにとても効果的だと言うことが
わかってしまった今となっては弊社はやらないワケにはいかないんです。

おカネ無いのに・・・・。

もっとこだわるとこんなんあります。

arp1

アメリカの競技車両用のボルトメーカーにARPって会社がありまして、
正しいデータがあるワケではありませんがトップブランドです。

そこのWebSiteになぜか日本語の詳細なカタログがあります。

arp2

ボルトを作って販売するだけでなくその性能を発揮してもらいたいと
考えているらしくてこんなモンまで売っています。

arp3

当然、弊社は買いました。

おカネないのに・・・・・。

見えない所に徹底的にテマヒマをかけた結果にしか、お客様を
感動させることはできない、弊社も全く同感です。

世界最高峰のエンジンを目指すと言うことネタ、その6

EGの可動部品の軽量化と言えばやはりコンロッドが最も効果が大きいです。

純正が確か625gだったかな???

せっかくだからちゃんと新型の精密はかりで計量しようと思ったんですが、
純正のコンロッドなんて全部捨てちゃいます。

次回のお客様のEGバラした時にでもちゃんと計測しておきます。

コンロッドも弊社では4社で作ってもらった経験があります。

ちゃんと情報公開しないの??

ってツッ込みもあるとは思います。

イロイロと軋轢をはらんでいますのでココでは控えます。

例えば、コンロッドを留めるボルト、純正とアメリカのC社を並べてみました。

conrodbolts

9mmって言う特殊なサイズです。

弊社が作ってもらったコンロッド全てにちょっと太いボルトがついています。

計測してみると9.5mmくらい。

実はこれは規格品で3/8インチで9.52mmです。

ほんのちょっとですが、太い分には強度という面では有利です。

純正が24.2gでアフターマーケット製が27.5gです。

3g程重くなっちゃっていますね。

弊社はその3g増がイヤです。

イヤですって言ったってしょうがネェだろ

ってハナシなんですけどそこで終わるCircuitConceptではありません。

コンロッドボルトにも松竹梅が存在します。

ほとんどの人はご存じないと思います。

ショップさんでもほとんど知らないと思います。

そんなの知らなくたってカンケーねぇよ

って言われればそれまでなんですが、世界最高峰のEGを目指すって
ホザいている弊社にしてみれば、知らないじゃ済まされません。

知らなきゃマズいと言う使命感と言うよりも、いろんな世界トップランクの
技術者と知り合えて、そのテクノロジーを共有できることが弊社としては
とてもとても喜びなんですね。

勉強したり研究したり現地に行って調査したりすると、まだまだいくらでも
世界には優れたエキスパートっているモンです。