軽量化の費用対効果と律速段階について真剣に考えるネタ、その5

毎年恒例になっちゃいましたけど、冷たいモノをガブ飲みして腹を壊して
今度は飲み物から水分を摂取できなくて熱中症が重篤化する、と。

毎年毎年進歩ねェ〜な〜〜

で、軽量化のおハナシに戻ろうと思ってはいるんですがまたまたその前に。

多くのお客様にご試乗下さいました純正EG最後の弊社試乗車ですが、
SNS等で情報発信をしていらっしゃるお客様もいらっしゃるので、
インプレッションを

先ほど弊社お得意様のH野様からお電話を頂戴しまして、どう表現したら
正確に伝わるか? と腐心していらっしゃいました。

いつもココで書いていますが文面じゃ伝わりません。

乗りやすさ、フィーリング重視です。

下を犠牲にしたり常用域が多少乗りにくくてもピークパワーを追求すれば
数字上では魅力的なEGと言うことにもなりかねません。

経験豊富な人ならばそれもお分かりでしょうが、初めてのチューニング、
しかもNAチューンだと文面で伝えることは不可能に近いです。

アメリカやオーストラリアあたりからストローカーキットと称しまして
排気量を上げるセットを手に入れることができます。

いずれ中国からもずっと格安でリリースされるでしょう。

それでも弊社のお得意様は弊社にEG製作をご依頼下さるにはそれは
長いお付き合いや

滑走路みたいなところでヨーイドンすれば、400馬力のZ34は
380馬力のZ34よりも確実に速いです。

でも、ストリートだったりコース上だったりするとトータルバランスに
優れた380馬力のZ34の方が速いなんて事は珍しくありません。

以前にも書いたことがありますが、筑波をメインにやっていた頃に
FDをキチンとセットアップして1秒台2秒台にはすぐに行きます。

やはり分切りをしたいと言う心情でビッグタービンに手を染めてしまう。

450〜480馬力なんて真の上級者じゃないと扱い切らないような
ピーキーな車両にしてしまって、トータルでは遅くなっちゃう。

そんなパターンを何回か見てきました。

トータルバランスに優れた380馬力の純正タービンの方が450馬力よりも
タイムに優れているなんてご経験が無いと理解を超えていると思います。

弊社の試乗車をご体験下さったお客様が一律

なんだコレ、Zじゃねぇな

そんな感想が多いです。

誤解を招か無いように書くと、ストレートはやっぱり遅いです。

でも、適正な軽量化や弊社のアシ、デフのおかげと言っちゃあなんですが、
実にコントロールしやすく仕上げてありますのでグリップが強力じゃ無い
タイヤで多少滑っても面白いように踏んでいくことができます。

弊社お得意様のM田様に代車でお貸出しする時なんか、地元のスタンドで
リフトアップして隈なく観察するそうです。

なんかズルやってんじゃないの?

っていつも責められますが至ってフツーです。

弊社の試乗車だけ特殊なことはやっておりません。

そりゃあ実験段階の製品や試作品が付いていることもありますが、
全て情報公開をしておりますし、いずれ一般販売を予定しています。

大事なことはその順番です。

おカネがかかることです。

ソレ今やっても・・・・

が、トータルバランスを崩して乗りにくい車両を作っちゃうんです。

で、やっと軽量化の費用対効果と律速段階のおハナシです。

軽量化の費用対効果と律速段階について真剣に考えるネタ、その4

ぇぇぇぇとてもとてもガンバったんですが熱中症ヒドくなってきました。

こんなんじゃムリですって。

ところで。

そもそも論です。

なぜ軽量化にそんなにおカネをかけるの? ってハナシです。

ハナシが変わるようですが大阪の I 様、2年越しの入庫です。

納期がかかる弊社ではありますが I 様の中でも葛藤がありました。

と言うのは既にイロイロと I 様の車両には手が入っていたんです。

一般的にお客様の心情を斟酌しますと、アシだってブレーキだって
マフラーだってエキマニだってECUだって、既にご購入済みだと
それでまいっか になりますしもっと上の世界があるのかどうかも
判断する手段すらなかなかありません。

I 様の場合お悩みはたった1つだけでした。

乗っていて楽しくない・・・・

それで乗る機会も減ってきたとのことでした。

Z34V36をプロデュースしてきた弊社としてはただただ悲しいです。

ともかく一旦お預かりして、そっからです。

で、とりあえずテスト走行して I 様にご連絡差し上げました。

I さん、よくコレ乗ってましたね

するとI様は

でしょ〜〜〜!!

弊社がココでシツこく提唱させて頂いている3本柱、それが費用対効果と
律速段階とトータルバランスです。

例えば弊社のサスペンションキット

ver 1    428,000

ver 2    488,000

ver Pro  800,000

これを見ると、高けぇ〜〜 って感じる人が多いと思いますし、モノの
良し悪しがわからない人からしてみれば、Bilsteinベースで
ボッタクリって言う輩もいるでしょう。

それでもおかげさまでとても多くのバックオーダーを頂戴しています。

なぜそれほど支持されるようになってきたのかはそれは遠く長く険しく
曲がりくねった道を着実に歩いてきたからです。

最初から支持されたワケではありません。

辛口のお得意様と二人三脚で作り上げてきた経緯があります。

仕様変更なんて10回以上やりました。

今でも進化は止まりません。

ECUだって一月に2回は仕様変更しています。

そうやって見えないところにテマヒマやおカネをかけて作り上げてきたものを
お客様が評価するのは至ってカンタンです。

ご試乗下されば全てはわかります。

言葉で伝わらないモノ、数式なんかじゃなおさら伝わらないこと、
それがチョットそこいらをご試乗くだされば全てがわかります。

ナニがわかるの?

ってハナシですがご自身のクルマとの差です。

以前にも書きましたが、弊社の試乗車はエキマニ純正です。

女王蜂は売ってしまいました。

いくらECUがコリに凝ったからと言ってせいぜい320馬力程度です。

富士ショートのストレートですらお得意様にチギられます。

ブレーキだってま〜〜だベースグレード純正です。

タイヤだってhankookです。

言い訳をしているんでは無くトータルバランスを追求することを主眼として
開発を続けて来たと言う経緯はあります。

実はカネが無いだけのハナシなんですケド。

現在やっとEGを降ろしています。

390RS Pro

ただEGパワーだけを追求するのでは無く6連スロットルじゃなきゃ
到達できないバイクのようなレスポンス、それでいて乗りやすい、
書くとカンタンですがとてもとても難しいです。

こんなEGを搭載しちゃうとトータルバランスなんかフッ飛んじゃうほどの
インパクトになっちゃうので先日も書きましたがスーパーオートバックスの
神戸さんのイベントで純正EGのご試乗は最後とご案内させて頂きました。

数名のお客様がご試乗下さりl様もそのお一人でした。

で、2年の葛藤に I 様ご自身が決着をお付けになったと言うことです。

そうだ!! 来年のスーパーオートバックス神戸さんのイベントの懸賞クイズ、
公開パワーチェックにしよう!

今年の懸賞クイズは正解者がいらっしゃいました。

しかもお一人。

第一希望が進呈されます。

ちゃんと画像付きで証拠の正解をその内アップします。

ハナシがドンドン逸れるな・・・・。

軽量化のハナシだった。

軽量化の費用対効果と律速段階について真剣に考えるネタ、その3

へ~~~~、アイアンマンスーツみたいなのを実際に売り出したそうです。

5,000万だって。

そのうち都心の渋滞を避けるためにそのアイアンマンスーツみたいなので
通勤する人が出てくるのかも知れませんね。

で、墜落する人も出てくる、と。

以前にもご紹介したネタです。

弊社自社製品もしくは弊社扱いの製品で実現できる軽量化一覧です。

まずはフロントセクションだけで

フロントバンパー  -3Kg

リインフォース     -3Kg

フロントフェンダー  -6Kg

タワーバー      -5Kg

ウォッシャータンク   -3.5Kg

エキマニ          -4Kg    

スポーツ触媒       -6Kg

EGマウント       -1Kg

フロントブレーキ    -30Kg

クラッチ         -10Kg

弊社ボンネットと輸出仕様ボンネットヒンジに軽量加工 -6Kg

打ち上げ花火 -1.5Kg

バッテリー    -15Kg

ラジエターアッパーフィニッシャー -5Kg

フロントセクションだけで99Kgの軽量化を実現しました

(新潟のE本様、ご指摘ありがとうございました)

フロントセクションだけで150Kgの軽量化を目指していますから、
まだまだ道は長く険しいです。

どうやってあと50Kg以上の軽量化を達成するの??

EG関係って実はまだまだあるんです。

ピストン

コンロッド

ダンパープーリー

センターセクションは

ルーフ  -10Kg

シート&レール -10Kg

ステアリング&ボス -3Kg

ダッシュボード   -15Kg

センターコンソールボックス -2Kg

センターセクションで 計40Kgの軽量化です。

目標は50Kgなんですが、こっからがキツいですけどナントカします。

フロントとセンターセクションで計200Kgの軽量化、しかも内装や
快適装備を一切犠牲にすることなくなるべくフツーにフツーにです。

ここでやっと、やっとです。

初めて軸荷重の適正化が実現されます。

ここで魂の叫びが聞こえてきます。

いくらかかんのよ (#`Д´)凸

やはり弊社はサーキットコンセプトです。

お客様の走りのステージやご予算に応じて、最大費用効率と費用対効果を
順次ご呈示させて頂きたいと思います。

軽量化の費用対効果と律速段階について真剣に考えるネタ、その2

ねば~る君が熱中症で倒れたらしい。

こんなん見たかないでしょうが・・・・。

43degree

気象庁発表の気温って、百葉箱で計測するらしいんですけど、確か
日陰の風通しがよい芝生の上1.2m だったと記憶しております。

現実にはコンクリートやアスファルトで囲まれた風通しなんか無い現場です。

ま、グチっても仕事が進むワケでも無いんで・・・・。

ルーフを10Kg以上軽量化した乗り味ってナニか伝わりやすい表現を
考え出そうとと思案しましたが的確には伝わりそうもありません。

軸荷重が圧倒的に前寄りのZ34をもっとずっとイイ動きにするために
フロントセクションを中心とした軽量化を進めてきました。

同じ10Kgの軽量化も部位によって効果は大きく異なってきます。

バッテリーをリチウムイオンにすると15Kg近い軽量化ができますが、
ハンドリングに変化をもたらすほどでは無かったです。

それはやはりバッテリーの搭載位置に原因がありまして、バルクヘッドに
ギリギリで搭載されているのでヨー変化にはほとんど貢献しません。

それでもブレーキは効くようになりますし、加速も良くなるし燃費も良くなる。

悪いことはありませんがココで一つの大きなギモンが沸いてきます。

コレやるならアッチの方が良かったんじゃないの??

以前にも何回も登場しましたが、ウインドウォッシャータンク。

搭載位置は先っぽだし、ムダに大容量だし。

コレを弊社扱いのカンガルーバッグに交換すると3.5Kgの軽量化でした。

3.5Kgの軽量化~~??

ってなりますが、コストはブッチ切りで安いですしハナ先の軽量化です。

先っぽの軽量化、もしくは高い位置の軽量化って数字以上の効果です。

素材フェチの弊社がチタンマフラーに手を出さないのには理由がありまして、
その予算を投入するならもっと効果がデカいモノが目白押しだからです。

毎日シツコイようで申し訳ありませんが、クルマはトータルバランスです。

特にお客様にとってはコストってとても重要です。

限られた予算の中でその効果を一つ一つ検証していきます。

軽量化の費用対効果と律速段階について真剣に考えるネタ、その1

もっとちゃんとした画像撮っとくんだった。

EM34

弊社お得意様、新潟県のE本様の車両にドライカーボンルーフを取り付けて
アシの点検やブレーキホースその他モロモロの作業を終了しまして、
陸送屋さんが引き取りに来る前に撮影してみました。

それにしても久々の画像なんだからもうちょっとちゃんとせなアカンやん。

こう言うトコがダメなんですよねぇ~~弊社って

ブレーキやアシの点検もあるのでちょっとは攻めたテスト走行をします。

すると、アレっ 今までには無い感覚

ドライカーボンの屋根を取り付けたのってE本様で3例目です。

いつもココで書いていますが弊社が自社でいろんなモノを開発していますが
実際に完成してみると あっココもうちょっとこうしたいな〜〜 ってのが
必ず出てきます。

ソコを見なかったことにすれば余計な型修正費もかからないし、
納期もずっと早く納めることもできたでしょう。

でも弊社のお得意様のほとんどは 時間かかってもイイからそのかわり
ビックリさせてくれ のパターンです。

今回のE本様の車両から弊社ドライカーボンルーフにドライカーボン骨が
標準で付くようになりました。

1号機にドライカーボンルーフを取り付けた時に、ざっくりですが
3Kgの軽量化に留まりました。

イイにはイイんですけど、費用対効果は何だかな〜〜? でした。

日産純正のルーフを新品部品で取ると、最初から裏ホネが付いてきます。

そのガン鉄製の裏ホネの方がずっと重いんです。

だから作っちゃいました。

トータルで10Kg以上の軽量化となりました \( ˆoˆ )/

さて、もうすぐ250台近くになるだろうZ34V36に乗ってきました。

さすがにほんのチョットの差でも気がつくようになりました。

特にアシやデフは銘柄もわかるようにもなりつつあります。

ハナシを戻しますが、E本様の車両をテストドライブに出てすぐに、

アレっ 今までには無い感覚

軽量化でイチバン大きかったのが弊社のブレーキシステムです。

ブレーキ本来の目的ではなくてバネ下の大幅な軽量化がもたらす
クイックなハンドリングに多くのお得意様が絶賛して下さいます。

味をしめていろんな軽量パーツに手を出していますが激変するモノって
なかなかそんなにカンタンなことではありません。

お客様にとってはいつも悩ましいことですが

次どれやればイイねん !! ??

弊社の費用対効果や律速段階についての情報発信が急務です。

弊社のことを全面的にご信頼下さるお得意様だからこそ、限られた予算と
時間的な優先順位を熟考しての情報発信はそりゃタイヘンです。

この壺を買えばベストが5秒縮まりますよ

って書いたら、きっと弊社のお得意様に5個は売れます。

冗談みたいなハナシですが実際によくあるハナシなんです。

弊社は例え壺でも 5秒縮まりますよっ て言えば、必ず縮めてみせます。

ま、そんなイバラの道を進むよりは真っ向から正攻法で弊社得意の
工学的なアプローチで一つ一つ丁寧に情報発信をして行きたいです。

空気の流れ三態ネタ、その5

しかし、こんなに画像の無いクルマ関係のブログって弊社だけでしょうね。

狙っているワケではありませんが、アクセス数が延びています。

一層と責任ある情報発信を痛感しています。

何回も書いてシツコイとは思いますが、チューニングカーに限らず
クルマにとっての最優先課題は トータルバランス だと言うことは
議論の余地は無いと弊社は考えております。

verNISMOも含めて、純正状態のZ34,V36は305~310馬力程度で
その馬力程度なら純正の吸気系はそれなりに足りちゃっています。

メーカーだってそんなことは100も承知です。

純正状態からパワーアップしたいというお客様の願望を具現化するために
律速段階はもちろんのこと、トータルバランスも同様に重要課題です。

パワーと言う観点からは、排気系とECUでイイトコ350馬力弱です。

馬力のハナシはここで書くとまた大きく物議を醸してしまうのでヤめますが
どう数字をゴマかした所で速くないクルマは速く無いです。

真の意味でEGパワーをお求めでしたらやはりEG内部に手を入れる必要が
ありますし、そのEGを生かす吸排気系やセッティングも必要不可欠です。

排気系とECUでイイトコ350馬力弱 から1ランク上を目指すためには
やはりコストと言う壁が立ちはだかります。

ここで敢えて声を大きくして主張したいです。

ムダなモノにおカネを払うことは避けたいと思います。

そうは言ってもナニがムダなのかを知る術が無いお客様も多いです。

そんな時には遠慮無く聞いて下さい。

circuitconcept@gmail.com

弊社がイマイチ信用ならねぇ ってことならもちろん他社さんだってあります。

ただ、弊社がいつもココで書いているトータルバランス。

アシはA社、EGはB社、ブレーキはC社、エアロはD社、お客様にとっては
イイトコ取りをしたつもりかもしれません。

でも実際にそんなウマくいくほどトータルバランスの敷居は低くありません。

弊社にある外しちゃった多くのアフターパーツを見ていてそう感じます。

1番多い吸気系を見ていてより一層ヤル気の炎が燃えてきます。

 

 

空気の流れ三態ネタ、その4

大パワー化にとって圧倒的に容量が足りていない吸気系のハナシですが、
大容量化ってひと言で書いてもデカくすりゃイイってモンでもありません。

ドコか1つだけ容量を大きくしてもあまり意味がないことが多いんです。

そのハナシになるといつもココで登場する

律速段階

もともとは化学用語で多段階反応の反応速度を上げるためにどう評価するか
ってハナシなんですけど、ザックリとカンタンに言ってしまえば

それをやるならコッチが先でしょ ヾ(–;)

今ソレやっても ┐(-。ー;)┌

ってことです。

Z34の吸気系を大容量化する必要性を異なる2つ状況で考察します。

一般道で言えば、例えば高速道路を6速2000回転くらいで巡航していて
パっと前が空いたのでシフトダウンしてレッドまで引っ張ってみる。

Z34、V36乗りなら一度は経験があると思います。

で、ゲっ、クラウンのハイブリッドと変わんない みたいな。

富士の本コースのストレートや筑波の裏ストレートも同じです。

つまり定常的な全開です。

外気がエアクリーナーボックスに入ってエアフロを通過してスロットルを
通過してサージタンクに入ってEGに入って行く、と。

こう言う定常状態の全開時は空気に流線ってのができて比較的層流です。

そこを大容量化すればEGのピークパワーに貢献できます。

エアクリーナーボックスを交換しただけで10馬力も20馬力も上がれば
フツーはソコで万歳〜〜   \( ˆoˆ )/ ってなりますね。

弊社はサーキットコンセプトです。

ソコで終わりません。

そもそも一般高速道路でシフトダウンしてレッドまで引っ張るとか、
富士や筑波の本コースで全開走行とか、Z34、V36に乗っている
お客様のトータルの時間を考えると、いったい何パーセントなの?
ってギモンはついて回ります。

パーシャルのアクセルのツキと言ったアクセルレスポンス系の方が圧倒的に
機会が多いでしょうし、乗っていて気持ちイイEGへの貢献度は高いです。

サーキットで言うとこんな低中速コーナーです。

そう言う時って前述のような空気の流れとは全く違った動きをします。

アクセルをポンっと開けた時のトルクを出すためには、EGが必要とする
その瞬間の空気量が必要です。

実は、パイプを太くするだけじゃダメなんです。

これもロードスターで試行錯誤の結果、学びました。

5年くらい前のネタなんですが、その経験を基にプロトタイプを作りました。

しかし、お蔵入りとなりました。

よく弊社にありがちな あ、ココこうすれば良かった パターンなんですが、
せっかく作ったドライカーボンの試作品も残念ながら廃棄となりました。

ものスゲェ〜おカネかかったのに (T T)

今でも仕様変更を繰り返す ステアリングボス シートレール も同じです。

弊社のお得意様は納期優先してソコソコのモノは誰も期待していません。

時間かかってもイイからビックリさせてくれ のパターンが多いです。

サクションパイプをΦ80、スロットルを最低でもΦ70位にしないと
きっと安くは無いだろう弊社のスーパー吸気システムをキヨブタの覚悟で
お買い求め下さったお得意様を唸らせることはできないと思います。

シツコイようですが、弊社のリアウイングよりもスゴい です。

空気の流れ三態ネタ、その3

NAロードスターでインダクションボックスを作って、とても良い結果を
叩き出したネタを4、5年前にアップしたことがあります。

インダクションボックスだけで筑波の裏ストレートの最高速が5Kmほど
伸びた経験があります。

経験も蓄積した引き出しもその頃からはずっと進化しました。

最新のテクノロジーでZ34、V36の吸気系を製作中です。

エアクリーナーボックスなんて単純なモノではありません。

まずは絶対的な流量をできるだけ多く確保することが必要です

弊社の390RS NEOは、ボアが98.5で、排気量は3,927ccです。

業界の慣例から言うと400RSになっちゃうんですけど、まいっか。

ハナシをカンタンにするために排気量が4Lだと片バンク2Lです。

7,200rpmの時には1秒間に120回転。

2回転に一回の爆発なので、1秒間に60回の爆発。

そうなると片バンクで、1秒間に120Lの空気を吸い込むこととなります。

1秒間に120Lですよ。

灯油のポリタンク6個分の空気がたった1秒間でココを通るんです。

昨日も書いたように、実際の内径が でも有効に吸気が通るのは狭くなります。

なおさら吸入抵抗はデカくなります。

ココでギモンが湧いてきます。

太くすりゃエエんちゃうの?

その通りです、太くすりゃイイんです。

じゃ、 何でそんな製品が出回って無いの? ってハナシです。

キノコが先っぽに付いた純正と同じ系のパイプのキットはいくらでもあります。

Φ70くらいのサクションパイプを使ったキットは弊社が知る限りでは
一般販売されていません。

弊社が知らないだけかもしれないですケド。

作って付けてみればわかります。

EGかかりません。

かかってもすぐにストールします。

アイドリング時はフィードバック領域が強力で、辛うじてアイドリングしても
とてもマトモに走れたモンじゃありませんし全開したら壊れるでしょうね。

こう言うことに造詣の深い人はもちろんいらっしゃるとは思います。

圧縮性流体を理解しEGや制御系までも理解している人ってかなり稀有です。

世界中で何人いるの? ってレベルです。

お客様にとっては

難しいコトはど~でもイイ、ぶっちゃけ結果出たの?

ってハナシです。

結果に繋がるのはとてもとても遠い道のりです。

そうじゃなかったら

弊社のリアウイング、お客様だけでなく業界関係者にも驚かれました。

よくこんなの作ったね~~

って言われましたがネットでは不評です。

弊社のZ34、V36用インダクションボックス、もっとスゴいんですけど。

空気の流れ三態ネタ、その2

アメリカのスタバがストローを BioDegradable (生物分解性) の素材に
変更していくってニュースをやっていました。

アメリカや北欧は環境への配慮が浸透しています。

で、ストローのハナシです。

ストローをくわえてみて吸ったり吹いたり誰もがやったことがあると思います。

すぐにわかることが太いストローの方が吸いやすいし吹きやすい。

細い方が吸いにくいし吹きにくい。

吸入抵抗、排気抵抗ってヤツです。

フツーはここでハナシは終わるんですがもうちょっと考察を掘り下げます。

同じ太さのストローを吹いたり吸ったりしてみると吹く方がラクです。

ちょっとの差ですケド、スタバかマックあたりでやってみて下さい。

気のせいレベルではありますが、ちゃんと工学的裏付けはあるんです。

空気の流れってとても複雑で、まだ完全には解明されていません。

工学的には圧縮性流体って言いまして、液体の流れを考える時には
粘性を大きく考慮しなくてはなりませんが、気体はかなり違ってきます。

表題のようにクルマ関係の空気の流れには3種類あります。

層流と乱流と止まっている空気 この3つです。

止まっている空気ってナニ??

ってなりますわな。

5年くらい前のネタで蚊取り線香の煙で解説したことがありますが
Reynolds数でご説明したのがあんまり評判良くなかったです。

もっとわかりやすい解説に努めてみます。

ざっくりですが層流は吸気系、乱流は排気系、止まっている空気は外装系、
それぞれに挙動が違うので、ひとからげで開発してもイイ物はできません。

特に層流や止まっている空気を評価する時には 境界層剥離 と言う
物理現象を無視するワケにはいきません。

例えばφ60の吸気系とφ60の排気系では有効内径が全然異なります。

排気はグシャグシャになった乱流で正圧なので内径がφ60なら、
有効内径も同じφ60と考えられています。

つまりφ60のマフラーはφ60なんです

それに対して吸気は流速や吸入温度にもよりますが、一般的なクルマの
サクションパイプでは入り口3cmくらいのところから剥離が起きています。

そうなると有効内径はずっと狭くなってしまいます。

φ60の吸気系はφ60相当の仕事をしてくれません。

さて、止まっている空気ってナニ?? ってハナシです。

そもそもクルマのエアロパーツを開発する時にどんな空気の流れをするか?

は、各レーシングチームの永遠のテーマです。

F1を始めDTMやSuperGTでも空力パーツは毎年のように変わります。

すんげ~~アタマのイイ人が新しい技術を開発するんです。

クルマは止まっている空気の塊に高速で突っ込んでいきます

その時には空気は流れると言うよりも車体を避けて逃げると言うカンジです。

逃げるその空気は昔は層流と考えられていました。

風洞実験は止まっている車体に高速で疑似層流をぶつけます。

実際には止まっている空気に高速で車体が突っ込んで行きます。

そこに差があると言うことをココ数年わかってきて、風洞実験を
あんまりやらなくなったそうです。

空気の流れ三態ネタ、その1

スーパーオートバックス神戸さんのイベントで弊社お得意様がこぞって

EGルームから無くなったモノってナニ?

ってなりまして、カンタンなハナシでした。

ボンネット開けて下さい、すぐにわかります

で、開けてみる。

ア゛っ、○○○○が無い!!

弊社のお得意様以外にはまだナイショです。

無くても走るんですか !!??

ってなります。

お客様自身がご自分で取っちゃったらダメですよ。

そもそもEGかからないし。

どんどんEGルームがスッキリしていきます。

弊社のECUじゃなきゃムリです。

その純正部品を取り去る意味かそもそもドコにあるのかは、をいをいココで
解説させて頂きたいと思います。

伏せ字ばかりではまた余計な反感を買ってしまうだけなので、ここは一つ
一般論で逃げます。

そもそもメーカーは莫大な開発費とコストをかけてクルマを作り上げます。

無くて済むモノをわざわざコストをかけて搭載するとは思えません。

メーカーが必要と判断したモノを弊社がわざわざモノ凄いテマをかけて
取り去る理由、それはたった一つ パワー です。

メーカーは最大公約数をいつも考慮します。

免許取り立ての若者や高齢者が乗ってもモンダイが起きないように作ります。

それが弊社のお得意様にとってはエキサイティングでは無いんです。

Z34,V36に限らずにほとんどの人はせいぜい4,000rpmまでしか
回さないで走ります。

メーカーだってそんなことは百も承知です。

EGをかけてアイドリングから4,000rpmまでのドライバビリティを
メーカーは重視しているように感じるセッティングでもあります。

ホンダのS2000の初期型が真逆です。

純正のレブが9,000rpmです。

ま~~~~~思い切りましたね。

ただ、一般的には受け入れられなくて後期はトルク重視型に変更となりました。

純正のガサガサしたEGフィールと高回転が苦手なEG特性を改善するため
弊社の最新テクノロジーを惜しみなく投入しております。

おカネないのに・・・・・。

390RS NEO とても調子がイイです。

それを生かす弊社ECUセッティングもどんどん進化しました。

最後に弊社が着目しているのが空気です。

EGに空気??

ピンと来ない人も多いとは思います。

既存の製品の1ランクや2ランク上どころではないブッチ切りで凄いと
お得意様が感じて下さるような製品、もうすぐ完成です。