S15のケーススタディをZ34,V36に生かしてみるネタ、その2

唐突のようですが、お客様からのメールを紹介させて下さい。

*********************************

初めまして。◯◯と言います。いつもとても楽しく読んでいます。
でも僕の車はS15のシルビアのNAなので、いつもフェアレディZが
うらやましくてうらやましくてそれでも楽しく読んでいます。
まさかサキコンさんがS15のトピックを扱ってくれるとは、
驚きが半分でうれしさが半分なんですが、同時に高いだろうなと
不安もあります。

************* 後略 ****************

この先、実にこの文章の10倍以上に渡ってイロイロとお伝え下さいました。

ご希望にお応えできなくて申し訳ない気持ちですが、S15を開発する事が
弊社の主眼ではありません。

10万キロ、20万キロ、そして30万キロというZ34,V36で
いかに楽しく乗り続けられることができるか? が主たる目的です。

Z34,V36にお乗りになるお客様は、やはり経済的にも優位です。

フツーは10万キロも乗らないで、次の車両に乗り換えることが多いです。

弊社とご縁があって、どんどん楽しくなっていくご自身のZ34,V36を
手放して次のクルマを手に入れたとして、どれだけ楽しめるだろうか?

と言うギモンにさいなまれたお客様が、次の課題として

経年劣化とどのように向き合うか?

それを17年目になるS15でケーススタディをして、Z34,V36に
フィードバックすることが目的です。

S15のATを単純にMTに換装するだけでは弊社らしくありません。

ATをMTに換装するのに必要な事がいくつかありますが、弊社が
取り組んでいることを

まずはこのMT用のペダルからです。

brakepedal

clutchpedal

このペダル廻りの剛性を上げてみたいです。

弊社のS15に乗るとすぐに感じる事が車体剛性 ですね。

無事故で、前オーナーさんが女性の1オーナーどノーマル車とは言え、
新車時から16年も経っている事を考慮すれば仕方ないハナシですが
同時にZ34の車体剛性の高さには改めて感心します。

そうなると、Z34V36をイイ状態で長く乗り続けるためには、
車体に関しては、まずはゴム系だけでイイような気がします。

伝わらないように内容に加えて、

ストリートオンリーの通勤快速

サーキットも楽しみたい初級者

中上級者(自称でもとりあえずはイイです)

で、変わってくるハナシではあります。

弊社の補強関係は、今のところ

純正フロントリインフォース  弊社製で軽量化
純正フロントタワーバー    弊社製で軽量化
純正ダイアグブレースバー   弊社製で軽量化

今のところこんなモンでして、純正状態から取っちゃった補強モノは、
verNISMOのパフォーマンスダンパーくらいです。

今のところ、追加している補強パーツはありません。

もちろん必要性があると判断できる客観的な事実があれば、積極的に
開発、取り付けていきます。

Z34のクラッチペダルやブレーキペダルにそれほど不満はありません。

それでも弊社のクラッチラインを取り付けて、クラッチのカッチリ感が
良くなることを経験済みなので、ペダルブラケットもやってみたいです。

2台乗り比べれば、誰でもお気づきになるほどのカッチリ感です。

しかもクラッチ操作が軽くなります。

誰が乗ってもわかるくらいの差を出すためには、一発でイイ物はできません。

S15はZ34と比較して、手が入りやすいからちょっとやってみようって
軽い感覚で試せます。

材質もZ34の時のようにこだわらないです。

素材のアルミ合金は6061で充分です。

5052でもイイくらいです。

ダメな結果しか得られなかったら、やり直しゃ済むハナシです。

良い結果が出れば、もちろんZ34V36にフィードバックします。

Z34,V36用はマグネシウムで作ります。

Z34、V36でこだわった開発をすると、どうしても時間がかかります。

材質や肉抜き等の軽量化や品質をハナっから追求して、なかなか製品化に
こぎつけないでいると言う現状を、少しでも打破できると思います。