10年20万キロ乗るゾ、ネタ、その9

つくばのN村様、やっと作業終了です。

今回のメインメニューはアシ廻りのリフレッシュです。

片側で、これだけのアームがあります。

nstockarms

タダ付け替えるだけだったら、もっとずっと早かったんですけど。

下がフロントで2本、上がリアで4本です。

N村様は、通勤快速として真っ直ぐ走らないZ34に辟易していまして、
弊社のサスペンションを2年前にお取り付け下さいました。

とてもご満足下さって、通勤快速としてお乗り続けていらっしゃいました。

ここのところ、弊社の開発日記でピロアームのネタがちょくちょくあります。

繰り返しになっちゃいますが、ピロアーム、良いトコと悪いトコ、
ちゃんと見極めをご案内させて頂きたいと思っています。

サーキットでのパフォーマンスを考えると、やっぱりフルピロです。

先週、無事に納車致しました京都のFDのT様。

車両をお預かりした瞬間、

フルピロだ

ってわかってしまいます。

それほど純正ゴムブッシュとは乗り味が変わります。

T様のホームの鈴鹿の本コースでは、それはそれは効果がデカいと思います。

ただ、ストリートだと評価が分かれるところだと思います。

特にZ34やV36だと、です。

道路の白線も拾います

白線なんか、わずか1mm程度の厚さなんだと思います。

それでもコトコト拾います。

横断歩道の白線だったり、センターラインだったり。

またぐたんびに、通過するたんびにコトコト拾います。

通勤快速にはオススメできないと弊社は考えています。

それでも、10万キロもお乗りになったN村様の車両は対策が必要でした。

やはり、ゴムは確実に劣化致します。

この先、さらに5年10万キロをキモチ良くお乗り続けるために、
弊社は純正の新品アーム、新品メンバーをご提言させて頂きました。

社外の強化ブッシュ、悪いトコ取りです。

OOOOOさんの強化ブッシュすら、弊社ではダメな部類です。

プログレッシブレートゴムブッシュが大得意な弊社でも、そこはダメです。

作れば、間違いなくヒットすると思います。

何回かご案内差し上げましたが、強化ブッシュは漏れ無くムダな復元力が
付いてきてしまって、動きが悪くなってしまいます。

弊社を信じて遠方から車両をお預けになって下さるお客様の、
大きなご期待を裏切るワケには行きませんから。

付けちゃってから、想像していたのとは違う動きになって帰ってくる。

あれ~~、なんかオカシイんですけど~~

と、主張しても

強化ブッシュなんてそんなモンだよ

って言われてしまいます。

何回も書かせて頂いておりますが、純正のイイところは捨てちゃダメです。

今回、N村様の車両をアームとリアメンバーを新品に致しましたが、
そこは、やはりサーキットコンセプトです。

取り付けもパカパカ付けて行って、そして終わり。

そんなことは致しません。

先日もご案内差し上げましたように、全て、1G状態でムダな復元力を
アームに残さないように取り付けていくんです。

テマは倍かかります。

N村様の車両は、弊社に入庫する前にディーラーさんでリアメンバーを
純正の新品に交換しました。

例のデフマウントがちぎれて、メーカー保証適応です。

ただ、お取り付けになったディーラーさんに弊社ほどのこだわりがないので
真っ直ぐ付いていないんです。

つまり、リアのアライメントがナナメっていました。

そこをテマヒマかけて、ちゃんと真っ直ぐにします。

こんなところに、ミョーなOOOOなんか入れるよりもずっと大事な作業です。

久しぶりだな、このネタ。

チューニングというのは、調律という意味だと以前も書かせて頂きました。

ポン付けするのと、徹底的にこだわって調整するのと、同じワケがありません。

で、テマヒマかけて完成したN村様の車両を試走してみました。

あ~、ずっと良くなった

が、ちゃんと実感できます。

とにかくクルマが真っ直ぐ走りますし、ステアリングも取られにくいです。

強めのブレーキングでも、クルマは真っ直ぐ止まります。

これこそが弊社が提言するチューニングです。