軽量高剛性ダイアグブレースバーネタ、その2

まずコイツを見て下さい。

rearmember

言わずと知れたリアメンバーです。

矢印はこのリアメンバーを車体に取り付けるゴムブッシュです。

開発は5年も前からやっていますが、サーキットコンセプトとして自信を持って
リリースできるような結果に結びつかなかったので、何回もやり直しました。

弊社がゴムブッシュにこだわる理由、それは大きく2つあります。

まずは

快適性を失いたくないこと

です。

弊社の試乗車にお乗り下さった全てのお客様が

乗りやすい

と絶賛して下さる理由は、快適性を確保してあることも大きく寄与しています。

不快な振動や音は、長距離を乗ると必ずカラダを蝕んでいきます。

もう一つの大きな理由は性能面です。

動かすべき所は、ある程度の逃げが必要

イロイロやってきた経験があると、実にコイツの大切さを痛感します。

某大手メーカーのD1マシンの1号機を製作したエンジニアと意見交換させて
頂いた事がありまして、その時の

車体は固めすぎてはいけなかった

で、1号機では数万発のスポットを2号機で数千に減らしたことによって、
とても良い結果につながったと言うことを印象強く記憶しております。

ボディ補強はとても難しいです。

特にリア廻りの軽量化と補強は、あんまりイイ結果を生まないことが多いです。

一つやってダメなら元に戻す、気のせいレベルでもいったん純正に戻してみる、
そんなことをやり続けているからとにかく時間がかかります。

上の図にあるメンバーのゴムブッシュ、年式やグレードにもよるとは思いますが
ゴム硬度って、ビッカース指標で35~40です。

ブニャブニャです。

で、4年くらい前にゴム硬度75で作ったことがあります。

失敗でした。

振動や音が室内で暴れる割には、トラクションが良くなったワケでも無い。

そのまま売っても売れたでしょうね。

トラクションを良くするためにはココを固めると、プラスよりもマイナスの方が
どんどんアタマをもたげてくると言う良い経験をしました。

これが開発の難しさです。

で、考えをイチからリセットして全く違うアプローチを試みたら、

大正解

でした。

リアのバタつきが収まってトラクションが良くなって、しかも5Kgの軽量化。

しかも工賃込みのコストは、ずっとずっと安いです。

そんなウマいハナシがあんのか???

って誰もが感じます。

とりあえず弊社のお得意様のM田様が富士で、S永様がオートポリスで、
M岡様が鈴鹿で検証をして下さいます。

どんな製品化はもうチョイお待ち下さい。