終わりが無いアシの開発ネタ

あのツチノコみたいなロワーアームを捨ててその先どうすんの?

アシ廻りは、ご説明差し上げるのがとても難しいんです。

特に静止状態だけで設計したモノだと、動的な状態に反映されません。

カンタンに書くと、

走ってダメじゃん

そんなんなります。

かといって、闇雲に

スプリングちょっと固くしてみよっと

が、うまく行くほどカンタンな世界ではありません。

何回もここで書かせて頂いておりますが、車高をペッタペタに落として
サーキットまでは積載車。 街乗り? そんなのカンケー無ェ、
オトコのクルマだぜ、そんなアプローチは弊社ではやりません。

純正って言うのは、良くも悪くもバランスが取られています。

メーカーがプログレッシブレートを採用するには、ちゃんと意味があります。

もちろん乗り心地もメーカーにとっては重要な要因です。

ロールをしていった時に、高レートな部分が顔を出すように作られています。

ただ、そのパフォーマンスのレベルが低いだけです。

そのレベルをどうやって上げるのかが、大きなテーマです。

プログレッシブレートのスプリングをイチから作ること、ムリです。

凄まじいほどのコストがかかります。

ところがです。擬似的に作ることは割とカンタンです。

カンタンでも無いか・・・・・。

こんな特性を持った非線形のレートが正解だったとします。

1

乗り心地も良くて、高速コーナーで踏ん張って、トラクションもかかって。

飽くまで例ですよ

その非線形を線形で表すとこうなります。

2

エラそうに書いてますが、以前にもご紹介したコイツのパクりです。

dualrate

とあるレーススプリングメーカーのサイトに詳細が出ています。

こうやって書くとなんとなくカンタンそうですが、実際はもちろん大変です。

アンカーポイントって言うんですが、ココの地点をチョットだけ上や下に
動かしただけでも乗り味が変わってきますし、もちろんパフォーマンスも
変わってきます。

3

こんなんじゃね?

ってテキトーにやったって、いったい何種類のスプリングが必要になるか
つまり、コストがどんどんかさんでしまうことになります。

やはりここは、車両側をキチンと計測して、さらに仮想ロール角度から
キチンと計算しなければならないんです。

ま、そこは得意です。