10年20万キロ乗るゾ、ネタ、その5

昨日は、10年20万キロを快適にお乗り続けて欲しいと言うことで、
敢えて純正のゴムと言う選択をご呈示させて頂きました。

やはり、純正の安心感は侮れないと思います。

でも、うーん、(ーー;) と言うお客様もいらっしゃることでしょう。

弊社はサーキットコンセプトですから。

で、やっぱりアレです。

ピロアームです。

2、3年前のネタで何回かご案内差し上げていますが、やはり耐久性が
最大のネックとなっていました。

でも、おかげでピロ本体にもとてもとても詳しくなりました。

やはり、ハマったらハマった分だけ引き出しは増えていきます。

ピロも、用途や使用環境によって、かなり種類があるんです。

フツーはRadial荷重で、ピロの耐久性は評価されます。

Axial荷重に特化したピロもありました。

摺動抵抗を低減させるためにテフロンコーティングされたピロもあります。

アシ廻りに使用するんであれば、もちろん防錆や耐腐食性も必要です。

その辺りで、フツーに手に入るピロを入れてもマッチングが良くなる確率、
かなり低かったんです。

今日はフロント部でご案内差し上げたいと思います。

サーキットでのパフォーマンスを考えると、フルピロが理想的です。

でも、弊社は敢えて、フルピロにはしない予定です。

もちろん、フルピロもテスト致します。

M岡様やM田様やM黒様は、きっとフルピロをお選びになると思います。

弊社の師匠である国政氏のご指導で、アシ廻り地獄に彷徨わないで済んでいます。

ロワーアームが地面と水平に取り付けてあり、地面と平行に稼働致します。

アッパーアームは、タイヤを外した時にでもご覧になって下さい。

ナナメに取り付けてあります。

もちろん機構学としての理論から、ナナメに取り付けられています。

クルマが走っている時に、バンプ、リバンプでタイヤが上下動をします。

アッパーアームがナナメに付いていることによって、タイヤが垂直に
上下動するのではなく、弧を描くように3Dで動きます。

そういう風にメーカーが設計をしているんです。

メーカーが莫大な開発費をかけて、わざわざこんなモンを採用しているんです。

検証は絶対に必要です。

ところで、フロントロワーアームのダイレクトな荷重が入力される方ですが、
ゴムブッシュを抜いてみると、内径が約φ46です。

flowerarm1

ここに、精度を追求したピロアウターレースを圧入してからピロを入れます。

そのアウターレースの精度で、可動性能だけでなく耐久性も決まってきます。

ユルいとスッポ抜けちゃうので危険ですから、割とキツめに入れられている
製品が多く見受けられます。

以前に、80スープラの市販品のフルピロを入れてエラい目に遭いました。

あんなモン、ヘーキで売られている現実があります。

弊社は一個一個、純正を計測してから純正の個体差を考慮して製作します。

量産ができません。

あ~あ、またイバラの道を選択してしまった。

でも、徹底的にこだわることで、ピロなのに乗り心地が良くなるんです。

ステキじゃあ~りませんか。