WRCに学ぶネタ、その1

まずはクルマ作り編です。

GoProで、走りの動画を撮影したんですが、静止画と違いまして、
編集しないとお客様が見るのにちょっとイロイロと問題があります。

VolksWagen MotorSportsのワールドラリーカー、
以下、WRカーと表記しますが、何もかもが別格でした。

現在、イロイロと取り沙汰されていますが、技術はピカイチなんですね。

あんなことやらかさなくたって、十分に技術があるのに。

今年、全部で13戦あるうちの11戦が終わりましたが11戦中10勝です。

ハナシにならないくらいの差です。

ナニがそんなに違うのか?

それを一つ一つご紹介させて頂きたいと思います。

もちろん、弊社の技術として頂戴させてもらいます。

それでなきゃ、ただの観戦ツアーになってしまいますから。

まず、一つ目はブレーキです。

トップカテゴリーであるWRカーは、レギュレーションでがんじがらめで、
車重も規定がありますし、ホイルベースやトレッドも規定があります。

だからクルマがみんな似たようなシルエットになっちゃっています。

車重も同じで、使っているブレーキも似たようなモンで、タイヤも
WRカーは、MICHELINのワンメイクでした。

それなのにブレーキングに差が出ます。

公道なので、わずか3m程度しか離れていない所で観戦することができます。

ブラインドを立ち上がって、一気にフル加速をして130~140Km/h
そのスピードレンジあたりからのフルブレーキングです。

目の前で観戦していると、差が顕著に現れますし、手に取るようにわかります。

SuperGTを、何年もお手伝いに行って気がつかなかったことが、
WRCでは、目の前でいろんな現象を確認する事ができました。

やはり、クルマはトータルバランスなんだとつくづく思い知らされた瞬間です。

弊社のブレーキキット、

キャリパーはAP Racing製

ブレーキディスクローターもAP Racing製

ディスクフローティング機構もAP Racing製です。

ここまでは、手に入れようと思ったら手に入ります。

ブレーキラインは、イギリスGoodRidge社の特注品です

パッドは、今年の夏からENDLESSさんにお世話になっております。

その他、ベルハウジングはCircuitConcept製

キャリパーサポートはCircuitConcept製

ディスクロータークーリングダクトはCircuitConcept製

3DキャリパークーリングダクトもCircuitConcept製です

当初の開発理念は、軽量、高剛性でした。

もちろん今でも踏襲されています。

特にバネ下ですから、1輪あたり15Kg近い軽量化がもたらす
ハンドリングの向上と、慣性質量の低減で更なる制動力アップ、
それは数回のテストで結果を出すことにつながりました。

今回のWRC観戦で、ブレーキングによって効率良く車速を落とす要因が、
もっとあるという事を目の当たりに教えてくれました。

もちろん、早速、開発に着手します。

とかくABS問題が話題になるZ34です。

先日のENDLESSの鈴木部長とミーティングをした時に、
パッドやキャリパーだけでは対策に限界があるというお話でした。

WRカーのテクノロジーをパクっちゃいます。

これはパクっても怒られないだろ。