FDで培った弊社のブレーキテクノロジーネタ

弊社のブレーキシステムをバックオーダー中のお客様、お待たせしています。

中間報告をしておかないと。

今回は、Z34、V36、そしてFDと細かく分けてご報告させて下さい。

と言うのも、ブレーキはとてもとても難しいんです。

では、やはりZ34からです。

FDのブレーキじゃないの???

ちゃんと繋がっていますから。

Z34の上級グレード、弊社の経験からブレーキシステムは良く無いです。

まず、フィーリングが悪過ぎます。

へぇ~~~、アレでダメなんだ~~

と、お感じのお客様も多いと思います。

ハイ、弊社的にはダメダメです。

弊社が経験したスポーツカーで、ここ20年で一番悪い。

そんなアホな???

って思いますよね。

じゃあ、良かったヤツを列挙していきます。

弊社が経験したクルマだけなんですけど、とりあえずPorscheだの
Ferrariだの、Mercedesからご紹介させて下さい。

そんなハナシされても・・・。

価格帯を考えると、良くてアタリマエです。

でも、イイ物を知ることは大事です。

997GT3なんか、全てのスポーツカーのお手本だと思います。

CayennGTSも、とてもとても良かったです。

意外なのが、Mercedesってブレーキに関する社是が全くブレなくて
C250みたいな下級グレードでも、とてもフィーリングがイイんです。

AutobahnやAutoStradaを200Km/hオーバーでカッ飛んで、
パニックブレーキでも真っ直ぐ止まるように設計されています。

ただ、その止まり方が三者三様なんです。

ドイツでレンタカーを借りてみると、イロイロ試しちゃいます。

まず、わかりやすいのがMercedes。

200Km/hオーバーからガツンと踏むと、4輪が沈み込むように、
ひたすら安定志向で止まります。

初めて乗ったとき、それはそれで衝撃でした。

後日、師匠国政氏にお尋ねしました所、そう言うジオメトリーなんだそうです。

そのイメージでFDのブレーキシステムを構築したことがあります。

もう、10年近く前になるでしょうか・・・・。

サーキットに行くと、なぜかダメだったんです。

今では、そのリクツ、手に取るようにわかります。

3年前にネタとしてご紹介させて頂いたことがあります。

止まるブレーキと曲がるブレーキが違うからなんです。

それがわかりやすいのが、CayennGTSでした。

997GT3や991GT3では、ストリートじゃわからないです。

富士や鈴鹿じゃないと、その恩恵が感じられないと思います。

いろんな経験をさせて頂いて弊社の引き出しとしてフィードバックします。

FDは、たくさん経験しているので割とラクにできると思っていました。

10年前に構築したブレーキシステム、ツッ込み所が満載でした。

現在の弊社のテクノロジーでFDのブレーキを構築すると、
ほぼ全部作り直しに近かったです。

でも、テマヒマを惜しまずにテクノロジーを投入していけば、
どんどん良くなっていきます。

例えばこんな所。

TIFDrearbrake

ディスクローターの有効径を最大限に活用するためにパッドの当たり面を、
0.5mm単位の精度で追い込んでいます。

こんなことやったってやらなくたって、パフォーマンスは変わりません。

弊社の開発理念です。

ありとあらゆる所に一切の妥協をしない

その積み重ねのみが世界最高峰品質を語れる資格があると信じていますから。

書くことはカンタンです。

実践し続けるのは、とてもとてもタイヘンです。

FDは純正のブレーキで充分。

そんなハナシ、とても良く聞きます。

それはそれである意味正しいと思います。

Mazdaがメーカーの威信をかけて開発したFDのブレーキバランスが、
かなり優秀なので、安易に交換するとバランスが悪くなります。

あ、そうなんですか。 で、弊社は引き下がりません。

サーキットコンセプトのブレーキはやっぱりスゴいね

って、感じて下さらなければ失敗なんです。

Z34、V36、そしてクロスオーバーのお客様が

オレのは~~~???

って、なっちゃっています。

もちろん、ズルズル引きずっているワケではありません。

こういう事、一つ一つやるから時間がかかります。