ATFクーラーの必要条件と十分条件について検証していますネタ、その1

何回もココで書いてきましたがAlbertEinsteinの至言、

何かを学ぶために自分で経験する以上に良い方法は無い

まさに開発を続けてきた技術者としての弊社に深く刺さる言葉です。

あと、Einsteinの至言ではこんなのも好きです。

自分自身の目で見、自分自身の心で感じる人は、とても少ない

我々の業界でも多いて出すよ。

何でコレがイイの? って尋ねると○○さんがイイって言ってたから・・・

今でもすげぇ良く聞きますね。

弊社がそんなことやってたらタイヘンですよ。

ナニがどうイイのか? ってキチンとデータを以って推奨することが
CircuitConcept流。

さて、ハナシを戻します。

何かを学ぶために自分で経験する以上に良い方法は無い

開発をしているとほぼ毎日こんなことに直面しています。

久々に語ってみます。

ATFクーラー

サーキットガンガンのPさんやI町さまのクルマでイロイロとテストや
検証を重ねてきました。

先日の筑波の検証でまたひとつのデータが取れました。

特に2本目はピットイン無しの延々と時間いっぱいのサル走り。

I町さまも5年ぶりのブランクで1本目は手探りだったようですが2本目は
水を得たようにず~~~っと走りまくっていました。

そうなると気になるのがイロイロと温度系です。

EGオイル、水温、デフオイルはもうすっかりデータは蓄積されています。

今回はATFと温度管理について改めて語ってみようと考えています。。

聖地、筑波に想うネタ

さて、かねてからオーナーさん、つまりドライバーさんと弊社の二人三脚で
クルマを造り上げていくものと主張してきました。

やったらやりっぱなし、後は乗れない君が悪いんだってハナシ、今でも
いっぱいありますね。

とっても興味深いハナシがありましたのでまた近いうちに報告いたします。

クルマ側はもちろん弊社が責任を負います。

とは言ってもやはりエンジン、アシ、ブレーキ、デフその他全部弊社に
お任せ下さるパターンだけとは限らないのでそこは難しいです。

なかなか言いづらいですよ。

そのデフじゃダメです、そのブレーキじゃダメですって。

弊社のお客様はさすがにアシは弊社に全面的なご信頼をお寄せ下さって
おります。

アシはわかりやすいですからね。

曲がらない、粘らないはすぐにわかります。

ピーキーな特性もすぐにわかります。

おとといも最終でリアがスパっと出て、そのままコンクリートウォールに
大クラッシュって言うかなり大きな事故を見てしまいました。

筑波の本コースは他のサーキットに比較してやはりこのテのクラッシュは
多いようです。

リアが出てもゆっくり出てくれるとコントロールしやすいのでドライバーも
安心して限界を超えられます。

リアがスパっと出るようなアシだと恐怖心はよりいっそう増大してしまうので
安定してタイムにつなげることがとても難しくなります。

5年ぶりの筑波本コースを走られてI町さんのロガーデータを見ていると
いろんなことが読み取れます。

まずはおとといのベストラップ時のロガーデータです。

 

 

5秒フラット、いわゆる寸止めってヤツです。

ブレーキングは1Gにも達していませんし最高速も170Km/h弱です。

これでも5秒フラットが出ちゃったんです。

インフィールドが速かったんですけどね。

ブレーキングGだけから判断すればむしろ初級者の領域です。

ところがです。

数々の戦績を出してきた名手I町さまです。

おとといのブレーキングG最大値だけを見るとちゃんと1.3Gを叩き出せて
いるんです。

 

 

充分上級者のレベルです。

ロガーデータを見る限りではもう4秒台どころか3秒台だって見えてきます。

5年のブランクと言ってしまえばそれかもしれませんがやはり次回の最大の
課題はひとつひとつの所作を安定して刻むことですね。

そしたら必然的に・・・、です。

聖地、筑波に想うネタ

昨日の筑波本コースはとても暑かったです。

走行時は真昼の1時で33度でした。

すでに朝晩は涼しいのですが昼間はまだまだ暑いです。

それでも暑いのはあと1週間そんなカンジですかね。

それにしてもバテました。

12万キロとなったI町さまのクルマをフルリフレッシュ、EGオーバー
ホール、ATを強化そしてアシもQUANTUM化と、もうすっかり息を
吹き替えしたクルマにI町さまもとてもご満悦のご様子でした。

シーズン直前ですっかり変わったクルマをシェイクダウンを含めて各部の
チェックです。

クルマだけでなくI町さま自身も筑波本コースは5年ぶりとのことです。

やはりコースイン直後は5年のブランクは否めなかったですがそこは数々の
結果を出してきたI町さまです。

どんどん元気よく走りが変わってきました。

さてクルマの動きですがI町さまの印象は概ね満足できるとの事でしたが
それでも細かい課題点はいくつか出てきました。

データロガーを積んでエンジンの状態をチェックしましたが数値自体は良好で
コレまたもうちょっと攻めたデータでもだいじょぶだって確認もできました。

後はアシももうちょっと攻めようかと思っています。

オーナーさんと弊社が2人3脚でより良いモノに作り上げていくそれが
サーキットコンセプト流。

 

RZ34のネタを書くとどうも評判が良くないのでRZ34に乗っかってZ34のパーツだってちゃんと開発してますよってネタです、その8

まだまだ暑いですね。

台風も量産ペースです。

今日は筑波でI町さまのシェイクダウンです。

昨日ご紹介したデータロガーでまずチェックするのはセンサーの出力特性です。

特にO2センサーとA/Fセンサー右と左バンクで計4つが正常に動作していない
といくらECUのターゲットとなる数値を書き換えたところで正常ではない
フィードバックが起きてしまうようです。

つまりEGの調子が良くないってことです。

さすがに5年または10万キロを楽にオーバーしているZ34V36が多いので
エンジンチェックランプが点灯することも多くなってきました。

診断機で見てみるとそのほとんどがP403、404と言うO2センサーが
異常です。

センサーが異常なんですからもう交換するしかありませんね。

実際に交換してみるとこれまだイケんな〜〜って状態のものからもうセンサーの
中でヒーターが外れてカラカラしてるものまで様々です。

やっぱりセンサーを新品にしてチェックランプを消してデータロガーの波形を
出してみて安定した出力特性を見るとやっぱりここがケチるところじゃ無いな
って感じます。

これからそのメニューっていうのも増えてくるでしょうね。

弊社でエンジンをリフレッシュするときにはもちろんEG関係のセンサーは
全部新品にします。

RZ34のネタを書くとどうも評判が良くないのでRZ34に乗っかってZ34のパーツだってちゃんと開発してますよってネタです、その7

とても評判が良いver3に続いてver4の開発を続けていますがさすがに
この領域まで来ると一筋縄では行かないことが多いです。

A/F、点火時期は基本中の基本なんですがこれがまた難しいんです。

弊社が要求するような数値を入れても補正やフィードバックがとても強力で
戻っちゃうことが多々あります。

だからパワーも含めてまだまだ余地はあると弊社では考えています。

いくつか試してハマった結果、やはりとても詳しくなりました。

あのソフト使ってるショップさん多いだろ~~な~~~~。

でもそのソフトじゃどうあがいてもできないんですね~~~。

こんなカンタンなロガーでもできているかできていないかはすぐわかります。

 

 

例えば点火時期ひとつ取っても純正ってマップが何枚もあるんです。

そんなにいるか? ってくらいあるんです。

条件によってデータを読みに行くところが随時変わっているんです。

例えばいくつかある点火時期のマップのうちの2枚を並べてみました。

LowDetonation1 と HighDetonation1って
マップです。

 

 

LowDetonation2 と HighDetonation2
ってのもあるんです。

どういう時にドコを読みに行くかってのを把握しておかないとさらに攻めた
データはできません。

っつ~~ワケでもっとイロイロ見て取れるデータロガーの導入です。

 

 

おカネ無いのに・・・・。

お勉強しなきゃ。

日々是勉強ですよ。

でも、世界最高峰品質ってこういうことの積み重ね、繰り返しじゃなきゃ
到達できないって弊社では考えています。

2号機で完成させてまずは弊社でEGをリフレッシュさせて頂いたお客さまに
順次インストールさせて頂く予定です。

RZ34のネタを書くとどうも評判が良くないのでRZ34に乗っかってZ34のパーツだってちゃんと開発してますよってネタです、その6

ネットをイロイロ探していたら現行CIVICtypeRのエンジン、
K20Cの燃焼室側の画像を見っけました。

 

 

何でこんなモン探してたかって言うとVR30とK20Cは同じ直噴ターボ
しかも同じボアφ86です。

K20CのバルブやバルブスプリングってそのままVR30の強化品に
なっちゃうんじゃないか? って考えました。

ところがです。

さすがHONDAってトコまではいかなかったです。

バルブ傘径、特にEX側が小さい・・・・。

これだったら流用するメリットがあまり感じられないです。

しょうがない。

イチから作るか。

やっぱりテーマは800馬力のEGを作って600馬力で乗る

耐久性重視ですよ

ECUをイヂって過給圧を上げると500馬力近くまで出ることは400Rで
経験しました。

でも400馬力のEGを500馬力で乗ると・・・・・。

もう結果は明白です。

来年の今頃にバンバン出てくるんだろうな・・・・。

チューニングの経験が浅いとどうしても馬力だとか0-100Km/hの
タイムだとか最高速だとかに目が言ってしまうモンです。

で、壊した数だけ引き出しができる・・・・と。

弊社自身も同じ経験をしてきたのでココは敢えての耐久性重視です。

っつってもソコはCircuitConceptです。

800馬力のEGを作って600馬力で乗るためにはそれ相応の対策は必要で
もちろんそれ相応のパーツも必要です。

HONDAのK20C流用がイケそうじゃないのでVR30用ビッグバルブは
中国の企業を紹介してもらってイチから作るしか無いようです。

IN チタン製

EX インコネル製ナトリウム封入

さらにはバルブフェースは鏡面仕上げですね。

で、VQ37は? って言いますとNAなのでVVELを攻めたほうが
ず~~~っと効果が大きいと想っています。

RZ34のネタを書くとどうも評判が良くないのでRZ34に乗っかってZ34のパーツだってちゃんと開発してますよってネタです、その5

弊社が最も信頼を寄せている技術者とVR30のカムシャフトについて
意見交換をさせて頂きました。

 

 

先日のイベントでとある大手の問屋さんとハナシをしている時にとても
興味深いことを教えてくれました。

30年40年って歴史があるショップよりもココ10年くらいのショップが
勢いがあって楽しい、とのことでした。

弊社的に勝手に解釈させて頂くとチューニングの技術の進歩ってホントに
日進月歩でウチはず~~~っとコレで実績も出ているからってある意味
守りに入っているとこの業界の技術革新に取り残されていってしまう、
そんな印象を受けてしまいます。

カムシャフトひとつとっても264度? 272度? リフトは何ミリ?

そんなことしか語られてこなかったように感じます。

もちろん大事なことではあります。

でも、それでは語ることができない新しい技術を弊社が最も信頼を寄せている
技術者が忌憚なく伝授して下さいます。

VR30のカムシャフト、きっと海外も含め数社から販売されることでしょう。

でも今までの流れから判断してきっとこんなんを出してくるんだと想います。

 

 

弊社にとってはソコがチャンスです。

一般販売前にはそのテクノロジーをちゃんとココで公開します。

今ココで書いちゃうと・・・・・です。

RZ34のネタを書くとどうも評判が良くないのでRZ34に乗っかってZ34のパーツだってちゃんと開発してますよってネタです、その4

先日もご紹介したこのコンソールフィニッシャー(6MT用)ですが
コイツにとっても薄いチタンの膜を貼ってもらっているんです。

 

 

全部イチから型を起こしてチタンで作り変えるよりもず~~~っと安く
抑えることができますし見た目は全く一緒です。

所詮はイロモノですからこんなところにカネをかけちゃいけません。

おカネをかけるべきパフォーマンスパーツにはキチンと投資をして、こんな
イロモノは見た目の質感はちゃんと妥協せずにカッコ良さだけを追求しつつ
コストを抑えるってのがCircuitConcept流。

ところがです。

こうやって書くのはカンタンですが開発ってイロイロとタイヘンです。

薄肉で作りすぎて取り扱いにとても神経を使うらしいんです。

ちょっと力を加えるとヒン曲がってしまう。

製品自体はその薄肉チタンプレートを純正のコンソールフィニッシャーに
接着剤で貼り付けるって仕様ですからもちろん強度的には全くモンダイは
無いんですが貼り付けるのも神経を使うほど薄いんです。

ちょっと考えます。

このコンソールフィニッシャー、Z34AT用も作っています。

11月の最終戦、I町さまのクルマに間に合わせたいな~~~~。

企業努力なんてもんじゃどうにもならないところにまで来ているのでEG関係、値上げさせて下さいネタ

昨日のネタそこそこの反響で、じゃぁブレーキっていったいいくらになるの?
アシはいくらになるの? エンジンはいくらになるの? って言うお問い
合わせが殺到してしまいました。

現状でも上がりつつありますし今後さらに上がることが充分予想されます。

モータースポーツの裾野を広げたいとかねてから提唱してきた弊社ですから
あんまり大幅な値上げはしたくないのでさらに企業努力は続けていきたいと
考えています。

MAHLE、AP、QUANTUMは絶対に譲れないのでここはしょうが
ないと想います。

例えばMAHLEのピストン1台分去年は1,500ドルだったのが今は
2,400ドルになりました。

去年は1ドル105円だったのでピストンキット157,500円でした。

それが今や1ドル150円なので2,400ドルは36万です。

倍以上です。

他の部分はもっともっと中国に生産拠点に移管して1割でも2割でも安く
ご提供できるように毎日のようにコンタクトを取っています。

やっぱりいろんなものを作っていくとその流れでこれも安くやってくれない
って言うハナシはしやすいです。

いくら中国でもいきなり連絡してコレもっと安くなんないの? そんなんじゃ
やる方だって気分が良いワケがありませんね。

コレを50個作りますアレも100個作ります、その流れでついでにこれも
やってってなると向こうもまぁついでだからってなることが多々あります。

材料だって1個分買うのよりも10Kgまとめて買うとか50Kgまとめて
買うと単価がずっと安くなるのは世の常です。

向こうの企業だって毎回チマチマやるよりもまとめてドカンとやったほうが
手間だって抑えられますからそれだったらってハナシにもなりやすいです。

いろんな意味で楽しむなら今ってことだと思います。

それにしてもカネがかかる・・・・

企業努力なんてもんじゃどうにもならないところにまで来ているのでEG関係、値上げさせて下さいネタ

こういうのが儲かるんですね。

 

 

100%って謳ってて実は2%だって・・・・。

キリンでもこんなことやるんだ・・・・

っつ~~~か一体ナニを信じれば良いのか・・・・ってハナシです。

もう世の中何でもアリですね。

イロイロと手を出しちゃって自分で自分の首を絞めるが如くとてもとても
忙しくさせて頂いております。

ま、それも弊社にご期待を寄せてくださるお客さまを唸らせたいその一心で
頑張れます。

自分が欲しいってのもあるんですけどね。

それだろ。

最近中国との取引が多くなってなったとは言えまだまだアメリカ、ヨーロッパ
たまにオーストラリアなんて言う所ともう取引きがあります。

こんなものを作りたいって思ってるんだけどね。

で、見積もりをとってビックリです。

ともかく値段が従来の2倍3倍と暴騰です。

材料費ももちろん上がっています加工代もきっと便乗値上げなんでしょうね。

最も大きな追い打ちがこの円安です。

昨日時点で1ドル144円て言う値段をつけましたがそれはプライムレートと
言って我々一般庶民はそんな値段じゃ取引きすることができません。

ご興味があれば試しに銀行に行ってチェックしてみて下さい。

もう1ドル150円を超えています。

1年くらい前には105円から108円位だったのが150円つまり単純に
1.5倍です。

せっかく流通コストが安く抑えられたって喜んでいたのに製品が2倍で為替レートで1.5倍でもうこれで3倍です

3倍ですよ3倍。

弊社APのブレーキキット3倍にしたら200万超えますから。

390RSなんか1000万になっちゃいます。

どうしましょ。

だから偽装に走る企業が後を絶たないのかもしれないです。

キリンなんてこんなんじゃビクともしないでしょうけど我々がこんなことを
やったら潮を引くようにお客さまがいなくなってしまいます。

逆に解釈するとそんなことをやらないと会社はデカくなんないのかも
しれないですね。

ま、そんなこと言ってもしょうがないのでガンバります。